週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Xアイコン
  • RSSフィード

格安ブランドが日本進出!「GRAND X」は格安スマホ市場に割って入れるのか?

2017年06月26日 19時00分更新

ASCII

 日本で格安SIMフリースマホを買おうとしたとき、主要ブランドは中国や台湾系メーカーがほとんどだ。そんな中、アメリカの携帯端末メーカーである「BLU(ブルー)」が、格安SIMフリースマホを引っさげて日本へ進出してきた。手始めに3G対応の「GRAND M」とLTE対応の「GRAND X LTE」の2機種が6月30日に発売されるで、今回はLTE対応モデルを発売前にお借りして実際に使ってみた。

ASCII
↑「GRAND X LTE」の外観と箱。個人的には5インチサイズは片手操作できるギリだと思っている。

 外観から見ていこう。まず気付くのが、格安スマホにはあまり採用されないメタルボディーだということ。フォルム的にはサイドの丸みといい、アンテナ部分のプラスチックの入り方といい、iPhone 6に似ているが厚みは9.4mmと若干厚い。5インチの液晶(1280×720ドット)を搭載し、4.7インチのiPhone 6よりひと回り大きい146(W)×72.3(H)mm、重さは約167.5g。右サイドに電源ボタンとSIMトレー、左サイドに音量ボタンが備わっている。

ASCII
↑アルミボディーはiPhone 6より粗目のザラザラ感。
ASCII
↑左サイド。曲面ガラスを採用して質感を高めている。
ASCII
↑右サイド。画面は2本指タッチまでしか認識できないので、それ以上使うアプリはNGだ。
ASCII
↑カラーバリエーションがあるのはうれしいところ。シルバーのほか、ゴールド、ブラック、ローズゴールドの4色。

 SIMトレーにはSIMを2枚(microSDカードと排他)入れられるが、同時待ち受けはできず、OSで切り替えて利用する。OSは最新のAndroid 7.0を採用。格安スマホながら最新OSが利用できるのがうれしい。

ASCII
↑SIMトレーにnanoSIMを乗せたところ。トレー部分はプラスチック製。
ASCII
↑OSはAndroid 7.0を採用。UIもカスタマイズされていない。

 CPUはMediaTek MT6737(1.25GHzクアッドコア)を採用し、メモリーが1GB、ストレージは8GBを搭載。メモリー量がちょっと心もとないが、ストレージはmicroSDカードで増強すれば問題ないだろう。ベンチマークテストを行なってみたが、「Geekbench 4」でシングルが530スコアー、マルチが1520スコアー。「PCMark」のWork 2.0で2759スコアー、「AnTuTu  Benchmark」で29108スコアーとエントリークラスのレベルである。ちなみに、「ポケモンGO」はジムでの動作が厳しく、ストレスが溜まる。

ASCII
↑Geekbenck 4のスコアー。
ASCII
↑PCMarkのWork 2.0のスコアー。
ASCII
↑AnTuTu Benchmarkのスコアー。

 実際の使用感だが、アプリの起動がちょっともたつくことはあるものの、ウェブ閲覧なら滑らかにスクロールしてくれる。メールやSNSを扱うレベルなら遜色なく利用できるだろう。YouTubeの動画をWi-Fi経由で見てみたが、こちらも良好。メモリーが少なくても通常使いなら、アプリ起動がもたつく程度で済んだ。ただし、念のためタスクは溜めすぎないほうがいいだろう。

ASCII
↑動画は難なくクリアー。通信環境さえ良ければカクつくこともほとんどない。

 Wi-FiはIEEE 802.11 b/g/n(2.4GHz)を搭載。11ac&5GHzに対応していないものの、格安スマホなら仕方がないところか。Wi-FiでSpeedtest.netを使って計測してみたが、明け方の利用者が少ない時間帯で下り約40Mbps、上り約30Mbpsを記録。このくらい出ていれば、動画を見ていてもガタつくことはまずない。

ASCII
↑Spedtest.netでの計測結果。時間帯やサーバーの負荷によって値は変わる。ルーターから5メートルほど離れた仕事部屋で計測。

 LTEは下り最大150Mbps、上り最大50Mbps。対応バンドは1/3/6/8/9/19でドコモのカバー率は高いものの、auやソフトバンクのSIMでも利用できる。

 バッテリーは2400mAhとiPhone 6よりは多く、PCMarkのWork 2.0のバッテリーベンチを行なったところ、約7時間30分という結果に。このベンチマークは常に画面(輝度は20%ほど)を点け、ウェブ閲覧や動画再生、オフィスアプリ操作を模した動作を続けるので、普段使いよりなかなか厳しい条件なのだが、これだけもてば1日充電せずに済むかもしれない。

ASCII
↑バッテリーベンチの結果。通勤時間+α利用するぐらいなら充電せずに十分1日もつ。

 カメラはリアが800万画素、フロントが500万画素でどちら側にもLEDフラッシュを内蔵。自撮りする際もフラッシュが利用できるので、女性にはうれしいかも。

ASCII
↑愛猫を撮影してみたが、画質的にはiPhone 6世代ぐらいか。
ASCII
↑フロントカメラにLEDフラッシュ(画面上のいちばん右端)が付いているのが特徴。

 こうして使ってみたが、格安スマホとしてはなかなかいい感じ。メモリーが1GBでも意外と使えることと、メタルボディーによる質感の高さ、最新OSの搭載、バッテリーのもちなど、ほかの格安スマホに比べても遜色なく、むしろ一段上かもしれない。

価格は1万2800円と1万円切りとはいかないが、3G対応の爆安モデル「GRAND M」(7980円)よりはこちらを選びたい。なお、「GRAND M」についてはこちらの記事を読むとどんな感じかはわかるはずだ。

ASCII
↑爆安の「GRAND M」だが、メモリーが512MB&CPUが非力なので、動作がもたつきがちだった。

 iPhoneのほかにAndroidも持ちたい人や、両親へのブレゼントなんかにも、価格を抑えて購入したい人にはオススメする。なお、専用のスマホケースが同梱されているので、市販品が見つからなくても安心だ。

ASCII
↑同梱の専用ケースはクリアタイプ。これで購入と同時に傷から保護できる。

■関連サイト
BLU「GRAND X LTE」製品ページ
BLU「GRAND M」製品ページ

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります