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コンパクトかつ高性能!1万円台で買える4×4ルーターに惚れた

2016年11月27日 09時00分更新

WSR-2533DHP
↑バッファローの「WSR-2533DHP」。直販価格は1万5984円。

 久々に無線LANルーターを使ってみて惚れてしまった。

 最近のハイエンドルーターは、ゴツくて大きなボディーにアンテナがガンッガンッと立っているようなモデルが増えてきた。見た目は電波がものすご~く飛んで速そうなのだが、同時にPCやスマホを何台も接続して利用するような環境をのぞき、実際に使ってみるとアンテナ内蔵タイプとの性能差を実感できるような場面はそれほど多くなかったりする。

 そんな中、今回使ってみたバッファローの『WSR-2533DHP』は、箱型ボディーでアンテナは内蔵と実にシンプル。色がまた洒落ていて、クールブラックとシャンパンゴールドの2色を用意している。シャンパンゴールドは派手さがなく、ライト系な室内にピッタリくる色合いだから、部屋の片隅に置かれていても違和感がない。

WSR-2533DHP
↑シャンパンゴールドはスッキリしたデザインが好印象。
WSR-2533DHP
↑一番上の赤いのがAOSS/WPSボタン。押しやすい位置にあるのがいい。
WSR-2533DHP
↑背面は有線LANポートが4つ。ルーターとアクセスポイントと中継をスイッチひとつで切り替えられる。

 ボディーサイズは36.5(W)×160(D)×160(H)mmで重さは約400g。縦置き用と壁掛け用が兼用になったスタンドが付属しており、設置場所を選ばない。筆者宅のルーター設置場所は壁掛けを前提として設計したため、こうした壁掛けスタンドがあるのは大助かりだ。

WSR-2533DHP
↑スタンドを利用した壁掛けが可能。白い壁だとこの色はよく似合う。

 前述の通り4×4アンテナを内蔵し、IEEE802.11acに対応。ビームフォーミング機能も搭載しているので、iPhone 7などの対応機種ならば、より効果的に電波をキャッチして高速通信できる。また、ビームフォーミングに対応していない機種でも、同様の効果が得られる“ビームフォーミングEX”機能も搭載。ただし、アンテナ数が1×1だと効果がないので気を付けよう。

 本ルーターは親機としてだけでなく、子機や中継器として利用できるのも魅力だ。同じ機種を2台用意して一方を親機、もう一方を子機とすれば、無線LANを搭載していないテレビやデスクトップPCなどに子機を有線接続することで、無線通信できるようになる。切り替えは背面にスイッチがあるので、設置する際はとてもラク。有線LANポートも4つあるので、リビングにあるテレビ、レコーダー、ゲーム機といった機器を一度に無線化可能だ。

 早速、設置して使ってみた。筆者宅はNTTのフレッツ光ネクストのギガファミリーを利用。ひかり電話も契約しているため、NTT支給のルーター『RT-500KI』を介して利用するアクセスポイントモードでの使用となる。

 AOSSやWPSボタンを搭載しているので、AndroidスマホやWindowsマシンといった対応機種ならワンタッチで接続が完了。iPhoneの場合は、バッファロー提供の『QRsetup』アプリをダウンロードし、同梱されているカードにあるQRコードをスキャン。あとはプロファイルのインストールが求められ、支持に従ってインストールすれば設定完了。WiFi設定でルーターのSSIDを指定するだけだ。

WSR-2533DHP
↑QRコードを専用アプリ『QRsetup』を利用すればiPhoneでも簡単に設定できる。

 おもしろいのが、“AirStation引っ越し”機能。すでに使っていたルーターがAOSS/WPSに対応していれば、お互いにAOSS/WPSボタンを押すだけでSSIDとパスワードを自動的に引き継いでくれる。PCやスマホの設定を変更しなくてもいいから、ルーター交換時にはとても便利。ただ、11acが使えるのにいままで11gを使っていたというような場合は、再設定した方がいいので注意しよう。

 iPhone 7 Plusで夜中にSpeedtest.netを使って計測したところ、これまで利用してきたルーターで最速レベルの下り315Mbps程度、上り508Mbps程度を記録。しかも、ルーター近くでの値ではなく、壁ひとつ挟んで5メートルほど離れた仕事部屋での値なので、これはなかなかの成績だ。通信状態と計測サーバーの混み具合の関係もあるので、この数値がコンスタントに出るわけではないが、申し分ないといえよう。

WSR-2533DHP
↑Speedtest.netで夜中に計測したときの記録の一例。上りで500Mbpsを超えたのは初めて。

 『電波強度チェッカー』アプリで電波強度を計測したところ、以下のような感じになった。軽量鉄骨の家屋でアンテナが立っていなくても、これだけの電波強度があれば、中継器は必要なくいけそうだ。ちなみに、本体向かって右側の方が電波強度は少し強いので、右側の面をよく利用する部屋に向けておくといいかもしれない。

WSR-2533DHP
↑上が至近距離、真ん中が5メートル離れた仕事部屋、下が9メートル強はなれた風呂場での電波強度。風呂場でも半分程度だから、かなり広い邸宅でない限り1台で十分だろう。
WSR-2533DHP
WSR-2533DHP

 設定は、スマホからでも『StationRadar』アプリを利用すると、ルーターを見つけてくれてアクセスできる。来訪者に一時的に開放するゲストポート機能も搭載していて、これは設定からオン/オフを行なう。ゲストポートはインターネットだけアクセスでき、家庭内LANには接続できないので安心。接続時間も指定できる。

WSR-2533DHP
↑『StationRadar』アプリでルーターを見つけてくれるので、設定へアクセスしやすい。
WSR-2533DHP
↑スマホでも見やすい表示。ゲストポートはここからオン/オフできる。

 さらに、子供の利用も考慮した“ペアレンタルコントロール”機能も搭載。通信可能な時間帯を設定したり、有害サイトへのアクセス制限もできる。筆者宅ではまだ息子が6歳と4歳で、特にネットデビューさせてはいないが、将来を考えるとこういう機能も視野に入れてルーターを選びたいところだ。

 こうして使ってみたが、ごくシンプルなデザインで、アンテナ内蔵ながら高速通信できるところにベタ惚れした。このぐらいの大きさなら、いろんなものを邪魔することなく設置できる。直販価格も1万5984円と決して高くないので、古い無線LANルーターをまだ使っていたり、11ac対応スマホやPCを使っているのにルーターが非対応なんて人は、即刻切り替えてもいいかもしれない。『WSR-2533DHP』は切り替えの選択肢として、コスパ的にもかなりいい製品と言えよう。

 

■関連サイト
『WSR-2533DHP』製品ページ

 

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