ミラ・モディさんはニューヨークに住む11歳の女の子。ウェブサイト「ダイスウェア・パスワード」をたちあげ、自分の手でつくりあげたパスワードを1つあたり2ドルで「販売」している。
ダイスウェア・パスフレーズとは、サイコロを使って単語をランダムに選び、文字列をつくる方法のこと。サイコロを5回振って出た目から1つの単語を選び、それを5回くりかえすことで、原理的に予測されづらい安全なパスワードを生成する。
(詳しいルールや原理は結城浩さんが訳したこちらのページが詳しい)
モディさんはオンラインメディア「アルス・テクニカ」の電話取材に答え、「自分が作るパスワードが超安全という全体のコンセプトは、友だちは理解してくれないと思うけど、クールだと思う」と話している。
もとをたどればモディさんの母親はジュリアン・グウィンさん。個人情報に詳しいジャーナリストで、自分が本を書くときの研究材料の1つとして娘に「ダイスウェア・パスワード」作りを手伝ってもらっていた。
そのときモディさんが「パスワード販売」を思いつき、いまにいたるという話らしい。ちなみに記事によれば、いままでに30個ほどのパスワードを売っているという。なかなかいいおこづかい稼ぎになりそうだ。
ちなみにモディさんがパスワードをおぼえていたら悪用される危険もある。モディさんはインタビュアーの質問に「心配されますが、わたしはパスワードを記憶できません。すべてコンピューターから廃棄しています」と答えていた。
ところでパスワードで思い出すのは「最悪なパスワード」だ。
アメリカのパスワード管理ソリューション会社スプラッシュデータが調査したところ「111111」「123456」「password」「qwerty」「baseball」などのあまりにも予測されやすいパスワードを設定している人はいまだに多かった。
モディさんにパスワードをつくってもらうのもいいけれど、自分で25回ほどサイコロを振ってパスワードをつくるのもいいかもしれない。というかそもそも、予測されやすいパスワードを使用禁止にしたらいいのでは……。
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