日本のインターネットの父、村井純氏曰く
「インターネット前提社会が到来している」
AIに仕事すら奪われるかもしれない
戦争の手段にだってなりうる
けれども、国境すら必要としない世界は
未来を加速させ、利益を生み出し
歴史となるだろう
『角川インターネット講座PV「インターネット、今昔」字幕抜粋』
インターネットの問題点、そして希望とは!
インターネットをテーマにし、村井純氏をはじめ三木谷浩史氏、川上量生氏ら、各界のトップランナーが監修に携わるシリーズ書籍『角川インターネット講座』の最終巻である15巻がついに刊行された。これを記念して作成されたプロモーション動画がおもしろい。
「インターネット、今昔」と題して、インターネットが社会に与えた影響が各巻ごとにワンフレーズで語られる。演出は無声映画風。各巻の監修者の顔写真がレトロなタッチの画面に登場し、活弁士、山崎バニラさんが声を吹き込んでいる。
動画を見ていただけただろうか。
“インターネット前提社会”にいる私たちは、友人と対面せずともLINEでやりとりしたり、新聞ではなくネットのニュースで情報を収集したり、かつてはなかったツールを生活に取り入れている。便利な一方、「AIに仕事すら奪われるかもしれない」、「戦争の手段にだってなりうる」といった数々のトラブルの要素を孕んでいることを認識しなくてはいけない。
この社会で勝ち抜くためにはどうしたらいいか?
『角川インターネット講座』では、各巻ごとに“インターネットの基礎”、“ネットを支えるオープンソース”、“デジタル時代の知識創造”などテーマにそって、インターネットが与えてくれた恩恵と問題性を指摘し、社会の中で舵取りするヒントを与えてくれる。ネット社会で実際に働く人の道しるべになるだろう。
山崎バニラもインターネットの恩恵を受けていた
プロモーション動画の声を担当する山崎バニラさんは、パソコンの自作にも取り組み、かつて週刊アスキーの連載でデジタル製品を扱っていたほどテクノロジーやネットに関心が高い。そんなバニラさんは『角川インターネット講座』をどう思うか。動画の収録現場ににお邪魔できたので突撃インタビューさせていただいた。
活弁士・山崎バニラさん。収録時は地毛の黒髪で登場。 |
――動画のできについてどう思いましたか?
山崎バニラ:思っていた以上の音楽と映像で、とても感動しました! 打ち合わせでは大正琴の演奏も音に被せて入れようという案も出ていましたが、音楽がとても素晴らしいできなので、楽器を入れず聴いてもらうことになりました。後半部分はテンポを上げ、「歴史になるだろう」の部分に向けて盛り上げるようにしましたが、声を入れるときも気持ちが良かったです。
――喋りで注意した点はありましたか?
山崎バニラ:「嫌儲(いやんもう)」という単語があったのですが、嫌儲って始めて口にして読んだので、読み方はどうか、アクセントはどうかと戸惑いました。読みでいうと、“けんもう”、“けんちょ”というのもあるのですが、あえて“いやんもう”としています。これは目では読んでいても、声に出して読む人、なかなかいないと思います。
――わずか数テイクで完璧となりましたが、かなり早く収録が終わりましたね!
山崎バニラ:今回、映像と音楽を前もっていただけたので、DTM(自宅レコーディング)で仮ナレーションを撮って先にお渡したり、前もって練習や準備がかなりできたと思います。本番では監督の指示に従って、テンポやちょっとしたアクセントの調整だけで済みました。実をいうとこういう作業も、音声データを無料サーバーにアップしてメールで送ったりと、インターネットがあるからこそスムーズにできるのですよね。
――バニラさんはDTM機材や自作パソコンを使いこなされ、属性はかなり“ギーク”に近いと思うのです、活弁士という職業はデジタルと結びつくのですか?
山崎バニラ:活弁士は、アナログな生活をしていると思われがちなのですが、自分でアニメをつくって喋っている人もいるし、私みたいに自分で動画編集をしてライブで流す人もいるので、パソコンに強い人は多いです。また活弁士はとても調べ物が多いので、インターネットを活用する場合もあります。もちろん内容的に書籍じゃないと向かないものも多いのですが。
プロフィール:山崎バニラ
活弁士。「ヘリウムボイス」などと表現される独特の声の魅力を武器に、大正琴とピアノを弾き語る独自の芸風を確立。全国で活弁ライブを開催している。声優としてもアニメ『ドラえもん』のジャイ子役、『妖怪ウォッチ』キン役、NHK-BSプレミアム『ワラッチャオ!』キャサリン役など出演作多数。12月20日には、和歌山県の上富田文化会館文化ホールで『山崎バニラの活弁大絵巻 in Kamitonda』を開催予定。
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります