ソフトバンクは10月22日、都内にて「ソフトバンクアカデミア」特別講義を開催した。講演に登壇したのは同社代表取締役社長の孫正義氏と、副社長のニケシュ・アローラ氏。特別講演の模様はインターネット生中継も実施された。
講義に先立って開催されたプレゼンテーションで、孫氏は技術的な特異点“シンギュラリティー”について解説。人間の判断力はコンピューターを上回ると信じているユーザーが多いが、「コンピューターが人間を超える時は近いと考えている。それは遠い未来ではなく30年以内には来る」とコメント。
孫氏は「人工知能のIQは1万を超える想像を絶する存在になる」と語り、それは30年後に達成されると予想。これは夢物語ではなく、トランジスターの実装技術の発展でハードウェア的には実現できるとした。
コンピューターのIQは30年以内に1万に到達。 |
トランジスター数も飛躍的に増加し、人間の脳の100万倍に。 |
「コンピューターは人間がプログラミングしているので人類には敵わないと言われることも多い。我々人類は自己学習(ディープランニング)するからだ。コンピューターはトランジスターの数が少なかったからプログラムが必要だった。しかし、トランジスター数が増えればプログラムは不要となり、コンピューターはあらゆる情報を読み込んで勝手に賢くなっていく」(孫氏)
そしてソフトバンクが取り組む「Pepper」のロボット事業に関して、孫氏は「2040年にロボットと人類の人口がクロスする」と語った。ロボットは「Pepper」のような人型に限定せず、クルマや家電などあらゆるデバイスがロボット化すると予想。「現在、ひとりあたりのネット接続機能を有する機器は2台程度。30年後にはひとりあたり1000個になる」(孫氏)。
スマートロボットの数は2040年に人類の人口に並ぶと予想。 |
ひとりあたりが所有するIoTデバイスの数は1000個に。 |
「シンギュラリティー」のキーファクターとして挙げられたのは、AI、スマートロボット、IoTの3つ。コンピューターが人間を超える存在になることに関して、孫氏は「私は楽観的なので、それだけ知能をもったコンピューターは人類にとって素晴らしいものになると考えている」とコメント。コンピューターとよりよい関係を構築できると予想した。
シンギュラリティーのキーファクター。 |
続けて、孫氏が後継者として指名した代表取締役副社長のニケシュ・アローラ氏が登壇。孫氏との対談に臨んだ。対談ではシンギュラリティーに関する両氏の見解が語られたほか、ソフトバンクアカデミア設立の目的や将来の会社組織の展望などが語られた。
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