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“日本の記念日”をつくれるって知ってる?日本記念日協会にきいてみた

2015年07月28日 08時00分更新

“記念日”について知りたい!

 365日、毎日が何かの記念日だというのは本当の話で、日々バラエティに富んだ記念日が世の中にはあることをご存知でしょうか。

 最近だと、8月8日がパインアメの日、9月6日が松崎しげるの日に新しく認定され話題になりました。この“記念日”はいったい誰がつくっているのでしょうか?

記念日は日本記念日協会で認定、登録している

記念日

 記念日を認定・登録しているのは日本記念日協会という社団法人。記念日は登録制になっているので、申請することで新しく記念日をつくることも可能だそうです。
 では、「週刊アスキーの日」や、単純に記者の個人名である「ナベコの日」をつくることはできるのでしょう。自分だけの記念日ができたら、自分がスゴイえらい人になれた感じがして素敵ですよね!
そんなことを思って日本記念日協会代表理事、代表理事の加瀬さんにお話を伺ってみました。

「週刊アスキーの日」はつくれる!?ズバリきいてみた

――今、記念日はいくつくらいあるのでしょうか?

日本記念日協会「1100件くらいです。今年はすでに60件くらい新規登録があり、以前に比べ登録申請数が増加しています。いくつか理由はあると思いますが、記念日の広告価値を実感される企業さまも増えてきたのかと」

――そんなにたくさん! 記念日は誰でもつくることができますか?

日本記念日協会「記念日は登録制です。団体、企業、個人で申請してもらうことが可能です。届いた申請書をもとに、記念日に登録できるか審査をします」

――お金はかかりますか?

日本記念日協会「登録1件につき10万円(税別)を頂戴しています」

――10万円って高いような…

日本記念日協会「記念日は1回登録されると、基本的に協会が存在する限り継続されます。登録から5年後に記念日存続の意思確認と、今までの活動について報告をいただきますが、そのときにも更新料は発生しません。長期的に広告として活用するとなるととコストパフォーマンスは悪くないという声をききます。また、申請料、審査料などは一切かかりません」

――「週刊アスキーの日」をつくることはできますか?

日本記念日協会「もちろん、申請書を提出していただければ審査をします。例えば、何月何日を、どういった理由で「週刊アスキーの日」に登録することを希望ですか?」

――では、6月2日を、週刊アスキーの完全電子版第1号が発売した記念日として。

日本記念日協会「それだけでは、残念ながら審査の対象になりません。いつを記念日にしたいという由来だけではなく、何のために記念日をつくって、これからどういう活動をしていくかが大切です。雑誌の場合、多くの人に読んでもらいたいというところだと思いますが、記念日を登録するには由来と目的、両方必要です。もちろんほかの項目もしっかり埋めてもらって、それで初めて審査の対象になります」

記念日について知りたい
記念日を登録するときには申請書を提出する。

――ガガーン。単に「この日を記念日としたい」というだけでは審査の対象にさえならないんですね。では、審査対象になったとして、そこから不認定となることはあるんですか?

日本記念日協会「もちろん、あります。審査の合格率は78%程度なので、4件に1件程度は不認定となっています 」

――審査に通らないのはどういうケースですか?

日本記念日協会「政治的なものや、宗教的なものが多いです。それと、協会が反社会的と捉えたもの。記念日はあくまで日本の文化的、歴史的なものとしていきたいため、慎重に審査をしています。審査の際、申請書だけでは明確ではないものは書類などを追加でお送りいただいています。なお、審査で不認定となった場合には、その理由のお伝えはしていません」

結論:記念日は誰でもつくれるわけではない

 以上、日本記念日協会、加瀬さんのお話でした。

 記念日の審査申請は自体は誰でもできるけど、単に「この日は私が生まれた日」とかでは確実に審査の対象になりません。よっぽど特定の日にかけた熱い想いが合って、それに伴った活動をしていくという実行力がなければいけないので、個人の軽い気持ちで記念日をつくるのはなかなか難しいでしょう。

記念日
ガーン。そんなに簡単に記念日がつくれるものではなかった……。

 なお、日本記念日協会、加瀬さんが言うには、最近では記念日の広告価値が認められてきたようで、例えばお菓子業界だと、森永製菓はダースの日(12月12日)、ハイチュウの日(8月12日)、ロッテはガーナチョコレートの日(2月1日)、雪見だいふくの日(11月18日) と、それぞれお菓子ブランドごとに複数の記念日をもっているように、広告として柔軟に活用されていることが見て取れるということです。

記念日について知りたい
7月1日はあずきバーの日

 井村屋あずきバーの日(7月1日)に関しては、実際にあずきバーのパッケージに“7月1日はあずきバーの日(日本記念日協会認定)”と大きく書かれていたことで「記念日を意識して購入した」という声が記念日協会にも届いたということ。

 記念日はつくっただけではなく、このように十分にアピールして活用してほしいと、加瀬さんは語っていました。

関連サイト

一般社団法人 日本記念日協会

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