昨日(6月30日)より出荷開始したAmazonの『Kindle Paperwhite(ニューモデル)』。すでに間違えてふたつ買ったACCNが開封の儀を執り行なっておりますが、端末に関するより詳細なレビューをお送りいたします。
↑Kindle Paperwhite(ニューモデル) |
前モデル(第6世代)に比べ、今回発売された最新モデルは画面サイズはそのままで、解像度が212dpiから300dpiへアップグレード、より高精細になっています。300dpiというと、電子ペーパー版Kindleの最上位モデル『Kindle Voyage』と同じ解像度になりますが、Voyageとは異なりPaperwhiteには内蔵ライトの自動調節機能はなく、また筐体の大きさもPaperwhiteのほうが若干大きくなっています。
↑iPad Air 2(左)、Kindle Paperwhite、iPhone 6 Plusで大きさ比較。“書籍”を読むなら最適なサイズ感。 |
↑厚みを比較Kindle Paperwhite(上)が9.1ミリ、iPad Air 2(下)が6.1ミリ。Paperwhiteの背面はラウンドしているのがわかる。 |
↑標準のフォントサイズ(3)の状態で書籍(夏目漱石著『坊ちゃん』・青空文庫)の文章を接写してみた図。小さなルビもしっかり読める。 |
↑最高輝度(24)の状態。 |
↑最低輝度(1)のとき。Paperwhiteでは自分で輝度を設定する必要がある。 |
キャンペーン情報つきモデルは広告表示あり
さて、Kindle PaperwhiteにはWiFi+無料3Gモデルと、WiFiモデルの2モデルがあり、それぞれに“キャンペーン情報つき”とそうでないものがあります。キャンペーン情報つきのほうは、キャンペーン情報なしに比べて2000円安くなっていますが、これはロック画面時とロック解除前に広告が表示されるためです。
実際にロックしてみると『Kindle本月替わりセール』の広告が表示されました。常に表示されていても電池消費は起こさないのが電子ペーパーのいいところです。また、下側面にある電源キーを押すと、画面が変化し“タップ”ならその広告の詳細を表示、“スワイプ”ならホーム画面が表示されます。
使っていると若干まどろこっしい感じがありますが、個人的には2000円引きなのを考えるとガマンできるレベルだと思います。
↑画面ロック時の広告表示。 |
↑ロックから復帰するにはさらにスワイプ操作が必要。 |
“無料3G”はどこまで使える?
無料3Gモデルはその名のとおり、3Gのパケット通信が無料で使えるモデルのこと。Kindle Paperwhiteは体験版の“ブラウザ”がプリインストールされているため、ウェブページを簡易表示できます(もちろん白黒なので画像が多めのページはオススメできません)。
↑週アスを表示したところ。読み込みにも結構時間がかかるので、オマケ機能と考えよう。 |
そのため、この3G通信の真価は、しおりや読位置の同期に加え、書籍をどこでも購入できるという点です。試しに青空文庫の『坊ちゃん』を3GとWiFiそれぞれの接続下でダウンロードしてみましたが、どちらも18秒程度で完了しました(飯田橋・編集部内にて16時ごろ測定)。
ただし、コミックや雑誌、写真集などのファイルサイズの大きいコンテンツはWiFi環境下でないとダウンロードできない仕組みになっているので注意です。
↑書籍コンテンツである夏目漱石の坊ちゃんは3G接続でもWiFi接続でも18秒程度でダウンロードが完了した。 |
↑コミックなどの大きなファイルサイズのコンテンツは、WiFi環境でないとダウンロードできない。 |
↑メモや読み進めた位置などを同期する“本のWhispersync”は3Gモデルでこそ真価を発揮します(標準状態でオン)。 |
電子書籍初心者にはぜひオススメ
正直現状Paperwhiteを持っている方は解像度に不満がなければ買い替えの必要はないといえます。また、電子ペーパー端末でどうしてもモノクロ表示になってしまうため、フルカラーコミックや雑誌、写真集などを多く読む方にはやはりKindleやiPad、Androidタブレットがオススメです。
ですが、小説などの書籍を多く読む人、そしてモノクロのコミックを多く買う人で電子書籍の世界に一歩踏み出したいと考えている、電子書籍の便利さを体感してみたい人にとっては非常に最適です。ぜひ無料3Gモデルで“どこでも快適に使える電子書籍”を体験してみてください。
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