週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Xアイコン
  • RSSフィード

ホリエモン うんこの技術からすごい未来を語る:J-WAVE INNOVATION WORLD

jwave
VERBAL(m-flo/PKCZ®)とホリエモンが顔を並べた
写真:J-WAVE

 ずっとホリエモンのターン!

 VERBAL(m-flo/PKCZ®)さんがナビゲートするラジオ番組『J-WAVE INNOVATION WORLD』。VERBALさんが本気でスタートアップ文化を紹介する番組だ。毎月最終日曜日22時からFM放送81.3MHzで放送中。デジタルラジオのradikoでも聴ける。

 番組では月に1度、起業家や起業家のたまごにゲストの前でプレゼンをしてもらう“DREAM PITCH”というコーナーがある。明日6月28日の放送はホリエモンことSNSファウンダー堀江貴文さんがゲスト。編集部はスタジオの潜入に成功した。

 そうそう、肝心なことを忘れていた。

 登場する起業家のひとりは、うんこ「10分後に出ます」排泄予知デバイス『DFree』を開発している中西敦士代表。「全国放送でうんこの大切さについて語らせてもらう」と意気込んでいて、相変わらず元気でいいですねと思った。

ありがちではありますね

jwave
ピッチを聞くホリエモン
写真:J-WAVE

「わたしは間に合わずに路上で漏らした」

 まず中西代表はベンチャーピッチとしていつもどおりの開発経緯を披露。うんこを漏らしたことで排泄時間を事前にスマホに教えてくれるデバイスを開発できないかとアイデアを出し、超音波センサーで実現したという話。DFreeは介護・医療用途を前提にクラウドファンディングで資金募集中だ

 緊張の面持ちでプレゼンを終え、中西さん・VERBALさんがホリエモンを見たときのこと。

「まあまあ、ありがちではありますね」

 ホリエモンからまさかの一言をもらい、中西代表が凍りついたのが忘れられない。

dfree
DFreeは超音波を使って排泄を予知する

 そのあと「前っていうのはどれくらい前?」「中に使ってるセンサーは?」「センサーの数は?」「センサーいくら?」とホリエモンから技術まわりでスピーディーな質問攻めにあい、振り回されるように答えていく中西代表。

 とはいえホリエモン、DFreeもそれなりにいいんじゃないかとは思っていた様子。

 装着するときにヌーブラのようなジェルパッドを使うという話を聞いたVERBALさんが「あんま心地よくないんじゃ?」と言うと「まあまあヌーブラオッケーなんで大丈夫でしょ」とホリエモンがフォローする場面もあった。

 しかし、ホリエモン本人はDFreeというよりは超音波に興味があったらしく「作ってほしいものがある」と言い出した。

超音波プローブつくって

jwave
ホリエモン怒涛のトークにVERBALさんもたじたじ
写真:J-WAVE

「超音波のプローブ。妊婦さんがやってるあれがスマホにつながるヤツを作ってほしい。GEヘルスケアって会社が出してる、ガラケーのでっかいやつにプローブがついてるようなのがあるんだけど、70万円とか80万円するんですよ」

 VERBALさんも中西さんもけっこうポカーンとしていて、たしかに何の説明もなしにいきなり超音波プローブ欲しいといわれても意味不明だ。

 が、このあとのライトニングトークというか超音波センサーを使ったホリエモンのアイデアがなかなか刺激的だった。

「医療機器じゃなくて、ホビー用に5〜10万円で売り出すと妊婦さんが買うと思うんですよ。家で『あたしの赤ちゃん、これ』みたいな感じで絶対やるでしょ。結婚式のプレゼントとかになるし。『たまひよ』みたいなのに絶対載る」

echo
こうしたエコーの簡易版をホビー向けに出したいという
写真:Abigail Batchelder

 さらにホビー用途から間口を広げ、途上国向けの安価な簡易診察器として普及させる方法があるのではとアイデアを展開するホリエモン。

「海外だとまだ規制がない国はある。そういう国の田舎とかに配って、置いておく。そうすると遠隔医療診断ができるようになる。データをネット経由で送ると遠隔地で医者が診断できるようになるでしょ?」

 司会とプレゼンターの2人があっけにとられるのをよそに、ホリエモンの独壇場はつづく。

「検死にも使える。事故で死んだ人の診断でも現場にそういうの(センサーデバイス)を持たせようという動きがあって。検死は医療行為じゃないからそこにも使えるはず。だからすごいニーズがあると思っていて。そういうの作ってくださいと言ったら作ってくれる?」

 中西代表はちょっとしどろもどろになりながら「将来的には」と応じ、ホリエモンは「排泄に限らずそういうところをやったほうがいいと思う」とあくまでポータブル超音波プローブ推しの姿勢を最後までくずさなかった。

 ひとしきりプローブ話がおさまったかと思いきや、その後もホリエモンの超音波愛は止まらない。

アツいんですよ、超音波

jwave
超音波について語りまくるホリエモン
写真:J-WAVE

「超音波、すごくアツいんですよ、ここに来て。音波は触覚がつくれる。集束超音波というのがあって、集束させると力の場が生まれるんです。ぼく腎臓結石を体外から破壊したことがあるんですけど、それは超音波を使ったんです。それを使うと超音波で触覚がつくりだせる」

 超音波を使った触感再現技術は超音波スピーカーを使った立体ディスプレイ『Pixie Dust』などにも応用されている。ホリエモンは以前に自分のサイトでPixie Dustの落合陽一さんに話を聞いているので、その界隈からもインスピレーションを受けているんじゃないか。

aoyama
PixieDustの超音波出力機

「MEMSで作った超音波発生装置があれば、ものすごく小さくできる。透明シートができる。パネルをスマホに貼ると、テレビ電話をしたとき相手の顔をさわったりできる。スキャンしたデータを相手に転送すると再現される」

 MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)というのはミリメートルサイズの超微細デバイスのこと。スマホ、センサーの普及にともない注目を集めている技術分野だ。

 まあこのあたりになるとみんな圧倒的ポカーンで、ここはJ-WAVEのスタジオなのか、それとも『週アスACCN×つばさデジデジ90』収録スタジオなのかがよくわかんなくなってきた。

「ビジネスプランがいまのだけで10個くらいできそうですね」と司会のVERBALさんがいい感じにまとめ、番組は終了。中西代表はホリエモンに「作ってほしいんですよね」と何回も言われそのたび「あっハイ」と答えていた。

 がんばれ中西代表、ちゃんとDFreeを完成させて世界中を驚かせるんだ。

明日6月28日22時はラジオの前に集合だ

 というわけで収録を終えた『J-WAVE INNOVATION WORLD』。

 ピッチには駐車場シェアリングのあきっぱさんなども登場し、ラジオ番組ながら立派なピッチイベントの体をなしていた。よいよい。

 むしろこんなヘンで面白い番組を知らなかったのが残念だ。7月のゲストは田原総一朗さんということで気になる。何しゃべるんだろ?

 気になったみんなはラジオの前に集合だ。明日から毎月いっしょに聞こう。

■J-WAVE INNOVATION WORLD
イノベーター発掘プログラム
毎月最終日曜日 22:00〜22:54
FMラジオ 81.3MHz
ナビゲーター:VERBAL(m-flo/PKCZ®)
6月28日ゲスト:堀江貴文
7月26日ゲスト:田原総一朗

■関連サイト
J-WAVE INNOVATION WORLD

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります