みなさん、おはようございます。週刊アスキーの吉田でございます。さて、8月31日まで東京・六本木にある国立新美術館で開催されている「ニッポンのマンガ*アニメ*ゲーム」という企画展をご存じでしょうか。
1989年以降に登場した日本のコンテンツを集めた企画展で、多くの皆さんが知っているマンガ作品やゲームタイトルばかりが集まっています。そして、この企画展に週刊アスキーでもおなじみの個人のモバイルゲームアプリ開発者であるRucKyGAMES氏の代表作のひとつ「ぐんまのやぼう」が展示されているのです。この事実をRucKyGAMES氏本人から聞きつけて、早速その企画展を取材してきました。
開催場所である国立新美術館は、東京メトロ千代田線の乃木坂駅に直結しています。千代田線の構内は結構年季が入っていてハッキリいって古いのですが、通路が途中でいきなり国立新美術館仕様になるのがシュールでした。
「ニッポンのマンガ*アニメ*ゲーム」は、国立新美術館の休館日である火曜日を除き、週6日朝10時から夜18時まで(金曜のみ夜20時まで、入館は閉館時間の30分前まで)開館しています。当日券は一般が1000円で大学生は500円です。なんと高校生以下は無料です。
展示は8章に分かれており、それぞれのテーマに沿ったマンガ、アニメ、ゲームの各作品が集められています。
第1章 現代のヒーロー&ヒロイン
第1章は、誰もが知っているアニメやゲームの映像が流されています。具体的には、「NARUTO -ナルト-」「名探偵コナン」「魔法少女まどか☆マギカ」「美少女戦士セーラームーン」などです。マンガの原画もありました。また、「ドラゴンクエストIV 導かれし者たち」も展示されていました。
壁面はスーパーマリオブラザーズの30周年を記念した年表が掲示されていました。
第2章 テクノロジーが描く「リアリティー」
-作品世界と視覚表現
第2章は、デジタル映像技術を活用したアニメ作品や、3D CGを駆使したゲームなどが展示されています。「GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊」「APPLESEED」「サマーウォーズ」「ソードアート・オンライン」などのアニメーション作品、「METAL GEAR SOLID」「ファイナルファンタジー VII」「バイオハザード リベレーションズ2」などのゲームタイトルがありました。
またこのエリアには、歴代PlayStationと当時の名作ゲームの展示もありますよ。
第3章 ネット社会が生み出したもの
「ぐんまのやぼう」はこの第3章に展示されています。ここは個人や同人制作、二次創作の作品が集められています。「ぐんまのやぼう」は「東方紅魔郷 〜 the Embodiment of Scarlet Devil.」と並んでエリアの中央にありました。群馬から日本征服、そして世界征服、果ては宇宙征服まで、バージョンアップを重ねて壮大なゲームになったことは記録新しいですが、実はもう3年も前の作品なんですね。当時は、群馬県の地元紙である上毛新聞に取り上げられたほか、RucKyGAMES氏本人が群馬県観光特使に就任しました。またバージョンアップにより、群馬県のゆるキャラである「ぐんまちゃん」を採用したミニゲームも加わりました。さらに、2014年6月にはニンテンドー3DS用の「ぐんまのやぼう for ニンテンドー3DS」も発売されました。
そのほか第3章では、「コロニーな生活」「#denkimeter」なども展示されていました。
第4章 出会う、集まる
-「場」としてのゲーム
第4章は対戦やパーティー編成など、仲間で遊べるゲームがズラリと並んでいました。その異色といえるのが「ドラゴンクエストIX 星空の守り人」かと思います。すれ違い通信による地図の交換が可能など、いまでも斬新なシステムが印象に残っています。その隣には、「鉄騎」が超レアな専用コントローラーとともに展示されていました。
もちろん「モンスターハンターポータブル2nd」などもありました。その手前には、任天堂の歴代コンソールゲーム機がスーパーファミコンからWiiUまでズラリと並んでいました。WiiUでは超人気ゲーム「スプラトゥーン」が動いていました。ちなみに、オリジナルのファミリーコンピュータがなぜ入っていないかというと、この企画展が1989年以降の作品に絞っているからです。ファミリーコンピュータの発売日は1983年でした。
写真撮影はNGでしたが、9月にリリース予定の「スーパーマリオメーカー」も展示されており、試遊もできます。いま、この作品に触れられるのはこの企画展しかありませんよ。
そのほか「シーマン〜禁断のペット〜」「バーチャファイター」「ぷよぷよ」なども展示されていました。
第5章 キャラクターが生きる=「世界」
初音ミクに代表されるCGM(コンシューマージェネレーテッドメディア)や育成ゲームを中心に展示されている第5章。「アイカツ!」「THE IDOLM@STER」なども、もちろん展示されていました。
そのほか、多くの男子(とおっさん)が熱中した「ときめきメモリアル 〜forvere with you〜」「ラブプラス」などもありました。
さらに「けいおん!」「艦隊これくしょん」までも。まあ、当たり前といえば当たり前か。
第6章 交差する「日常」と「非日常」
第6章は超有名なアニメ作品が常に上映されていました。「新世紀エヴァンゲリオン」の全話再生のほか、「あずまんが大王」「涼宮ハルヒの憂鬱」「らき☆すた」などが見られます。
第7章 現実とのリンク
こちらのエリアは、有名なマンガ作品の原画や複製原画が数多く展示されていました。中には、スケッチブックから切り取った原画などもあり、興味深かったです。
第8章 作り手の「手業」
最後のエリアでは、アニメやゲームの映像表現がテーマになっています。最初に目に入るのは「奥浩哉と『GANTZ』」という展示です。タブレット端末でコンテンツが見られるようにもなっていました。
そのほか、「今 敏と『パプリカ』」、「板野一郎と『マクロスプラス』」などの展示がありました。
RucKyGAMES氏インタビュー
——選出された経緯を教えてください。
去年末頃に、展覧会書籍に掲載したいとの連絡がきました。それから数カ月して「展示のほうでもお願いします」みたいな連絡がきて、流されるがまま対応して、いざ展示されてるのを見たら周りが凄いタイトルだらけで心がくじけかけました。
——選出された率直な感想を教えてください。
本当にありがたいです!これ以上ないいい思い出が作れたので、あとは平和に生きられれば幸せです。内覧会で実際に見るまで、本当に展示されるかがよくわかってなかったので、ちゃんとあったのでよかったです。
——現在「ぐんまのやぼう」はどうなっていますか?
だいたい140万ダウンロードされており、今でもじんわりダウンロードされています。ニンテンドー3DS版を含め、派生品がじんわり出ています。あやかりたいです。
——いま開発しているゲーム、もしくは最近リリースしたゲームを教えてください。
最近だとシカが生み出す何かを加工するゲーム「シカマゴ 〜魚料理と相性が良い〜」を作りました。そこで精神が疲弊したので、最近は毒気のないアプリをじんわり作ってて、それもなかなか出来上がらないのでそろそろ何か適当に作ろうかなと考えてます。
——開発したゲームで「ぐんまのやぼう」のほかに印象に残っている作品を教えてください。
「とうさん」が一番印象に残っています。こういうゲームが作りたくて独立したというのもあるので。作っているうちによくわからなくはなってましたが……。今遊ぶと、なおよくわかりません。
■関連サイト
国立新美術館
ニッポンのマンガ*アニメ*ゲーム展
「ニッポンのマンガ*アニメ*ゲーム」のチケットは、株式会社イーティックスが運営するオンラインストアでサクっと買えます。スマホがあれば印刷の必要もなく、購入後にメールで届くリンク先の画像を入館時に見せるだけでOKです。大事なことなんでもう一度いいますが、一般は1000円、大学生は500円。そして高校生以下はタダです!今週末、もしくは夏休みにもぜひ出かけてみてはいかがでしょうか。オンラインチケットは「ニッポンのマンガ*アニメ*ゲーム」展のページからリンクをたどれば購入できます。
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