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Windows Phoneの日本語入力環境をiPhoneやAndroidと徹底検証:変換効率編

2015年06月25日 19時00分更新

 キー配列編では日本語入力環境としての操作性やカスタマイズ項目をチェックしたが、今回は日本語の変換精度を詳しく比較していく。

 日本語の変換精度に関して、Windows Phone 8.1(WP8.1)は「可もなく不可もなし」という印象だ。1文字入力するごとに予測変換候補が表示され、それを次々と選んでいくというスタイルはほかと一緒で、基本的な一般語は変換候補に現れる。

Windows Phone 8.1での日本語変換

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↑WP8.1で「あ」と入力したときに出てくる候補。

Android版ATOKでの日本語変換

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↑ATOKで同様に「あ」と入力した場合。

Android版Google日本語入力での日本語変換

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↑単漢字や数字変換が最初に出てくるGoogle日本語入力。

iPhoneでの日本語変換

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↑「アップル」が出るあたりはiOSならではだろうか。

Windows Phone 8.1の推測変換機能

 WP8.1では、入力文によって推測変換候補が異なる。

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 「東京」と入力したあとは、推測変換だけで入力できる。

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 WP8.1でいちばん気になったのが、変換候補が「1画面2段に表示されるものだけ」という点。通常、キーボード上部に出る予測変換候補はフリックするとスクロールして、複数の候補から選択できる。だが、WP8.1の場合は最初に表示される2段の変換候補以外は表示されないのだ。

 例えば、「うぃん」と入力して出た変換候補はたった4つ。

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 候補の右側に矢印マークがあるのだが、これは予測変換から単漢字変換への切り替えになってしまう。変換候補の有無がひと目でわかりやすいといえばわかりやすいが、さすがに少し不安に感じる部分だ。

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 また「満を持す」、「眼光紙背に徹する」のように、一部の語句で変換できないものもあり、このあたりは探すとほかにも出てきそう。「あまり使わない用語を省いて容量を削減している」とも考えられるが、ほかのIMEが変換できるだけに気になるところだ。

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↑「満を持して」が変換できなかった。

 ユーザー辞書もないので、新しい言葉を追加できないのもネック。このあたりはWindows 10に向けてどうにかしてほしい。iOSは現バージョンの8でサードパーティーのキーボードアプリを開放したことで、不自由なのがWP8.1のみになった現状では、このままではちょっと厳しいだろう。

Android版ATOKの推測変換機能

 ATOKは「文脈」のあとのå「解析」が好きらしい。

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 「東京」のあとの推測結果も異なっている。

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Android版Google日本語変換の推測変換機能

 あまり推測はしないGoogle日本語入力。

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 「東京」の結果。「駅」のあとに絵文字が出るのはGoogle日本語入力だけ。

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iPhoneの推測変換機能

 推測が安定しているのがiOS。

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 「東京」のあとの推測はしないが、「駅」を追加すると候補を推測するようだ。

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日本語変換精度を比較

 いずれも地名や会社名もそれなりにそろっているようで、難読地名でも対応できるものもあって一般的なレベルだろう。カタカナ入力からの英語変換、間違えを推測して正しい変換候補を表示する機能もあるようだ。キーボードから顔文字や絵文字の入力も可能。

 文脈の推測もある程度しているようで、単語によって次に変換候補に表示される言葉は変わる。サンプルとしてよく使われる「貴社の記者が帰社する」を試したところ、なぜかGoogle日本語入力だけが変換できなかった。

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↑Windows Phone 8.1の日本語入力。
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↑Android版のATOK。
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↑Android版のGoogle日本語入力。
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↑iPhoneの日本語入力。

 全体的に見て、WP8.1のIMEはいまいち特徴がなく、他社に比べて劣っていると言うほどではないが、優れている点を挙げるのも難しい。日本語入力に関しては、マイクロソフトのさらなる工夫を要望したい。もちろん、キーボードのサードパーティーへの開放も期待したいところだ。

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