元パートナー(元カレ、元彼女、元配偶者)が復讐のためにネット上などに相手の淫らな写真や動画を公開するリベンジポルノは、日本だけでなく全世界で社会問題になっています。最悪なのは、そうした動画像がひとたびインターネット上に流出してしまうと、元ファイルを削除したところで複製したたミラーファイルがほぼ永久に拡散し続けてしまうこと。結果、被害者がいくら法に訴えたところで、その多くは泣き寝入りするしかないのが実情です。
アミット・シングハル 検索担当副社長。2010年、Google本社にて撮影。 |
Googleの検索担当副社長、アミット・シングハル氏は現地時間6月19日、こうした状況に対してGoogleとしてできうる対策を打つことを公式ブログで明かしました。検索結果からの排除が根本的な解決策ではありませんが、Google検索経由で目的のサイトにたどり着くことが多いだろう昨今では、実効力のある対策ではないでしょうか。
「私たちははリベンジポルノに関する数多くの厄介な話に接しています。元パートナーからプライベートなイメージを投稿されたり、ハッキングされた被害者がイメージを配布されたりといったことです。(中略)
Googleの理念は、一貫してWebのすべてを検索結果に反映することでした。しかし、リベンジポルノは著しく個人的なもので、感情的なダメージを伴い、晒されることによって被害者の尊厳を傷つけるだけのものですーー大抵の場合、被害者は女性です。
そこで今後、我々は同意なしに公開されたヌードや露骨な性的イメージを検索結果から削除したいという申し出を尊重することとします。(中略)
今後数週間の間に、Webフォームを設置し、こうした申し出を送信できるようにします。
もちろん、これでリベンジポルノ問題を解決することにはならないことはわかっています。ーー私たちがそうした情報を掲載するサイトの画像を削除できるわけではないのですからーーしかし私たちは、リベンジポルノ被害の解決を求める人たちにとって、検索結果からの除外がその一助となることを願っています」(アミット・シングハル氏)
なお、同ブログには6月20日 22時時点で17件のコメントが寄せられており、なかには実際にリベンジポルノの被害にあったという人物から「この2年間毎日直面した厳しい現実とやっと戦うことができます」「リベンジポルノ被害者のための救済になります」といったものから、「今回の適用ポリシーを、いわゆるMug shotサイト(スキャンダル掲載サイト)まで広げて適用してほしい」といった、もう一歩踏み込んだ要望までさまざまな声が集まっています。
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