1型センサーに25倍ズームで世界最軽量!!
PowerShot G3 X
このところ、大型コンデジの発表が続いている。ライカはフルサイズ撮像素子搭載のコンパクトカメラ『ライカQ』を発表、さらに米国ではソニーが1型の裏面照射CMOSを搭載した『RX100 IV』に『RX10 II』(DSC-RX10M2)を発表した。そして、本日キヤノンがこれらに対抗する機種として、1型センサーになんと24-600mm相当の光学レンズを搭載した『PowerShot G3 X』を発表した。6月25日(木)発売予定で、想定価格は10万6800円(税別)だ。
上がG3 Xで下左がG1 X Mark II、右がG7 X。 |
キヤノンの『PowerShot G』シリーズは現在、1.5型という他社よりひとまわり大きな1310万画素センサーに24-120mm相当の光学5倍ズームを搭載した『G1 X Mark II』と、1型2020万画素センサーに24-100mm相当の光学4.2倍ズームを搭載した『G7 X』が最新モデルとして発売している。
大きなセンサーを積めば、当然レンズも累積的に大きくなるため、大型センサー搭載コンパクトの高倍率モデルは、これまで一眼レフのようなサイズとデザインになってしまっていた。そこで、キヤノンはなるべくコンパクトなボディーに高倍率ズームを搭載した新モデルとしてG3 Xを開発したわけである。
キモとなるレンズは6群ズームで、一眼レフの高級モデルで使用している“UDレンズ”を2枚、“Hi-UDレンズ”を1枚、さらに非球面レンズを4枚使用。1型センサー用としては小型ながら収差が少ない上、2群の防振ユニットにより3.5段分の手振れ補正も実現してしまった。
左が日本未発表のソニーRX10 II、右はパナソニックのLUMIX DMC-FZ1000。 |
ライバルのソニーの新機種『RX10 II』は1型2020万画素で24-200mm F2.8でEVFを内蔵しているが、129(W)×88.1(D)×102.2(H)mmの813グラム。パナソニックの『LUMIX DMC-FZ1000』は昨年7月に発売したモデルだが、1型2010万画素に25-400mm F2.8-4.0にこちらもEVFを搭載して、136.8(W)×98.5(D)×130.7(H)mmで831グラムある。
左のEVF(EVF-DC1)と右のレンズフード(LH-DC100)はともにオプションである。 |
対するG3 Xは1型2020万画素に24-600mm F2.8-F5.6で123.3(E)×76.5(D)×105.3(H)mmの733グラムとひと回り小さくて80グラム以上軽い。EVFは『G1 X Mark II』と同じくオプションの『EVF-DC1』が装着可能で、43グラム増えるが、上方向に90度チルトできるのは内蔵の2機種にはない魅力。ちなみに、EVFは3機種ともにXGAで解像度も同じである。
本体右上には3つのダイヤルが並び、操作も的確でキモチいいのだ。 |
ソニーのRX10 IIとパナソニックのFZ1000は4K動画が撮影できるが、G3 Xでは見送られ、フルHDの24p/60p撮影まで。背面液晶はタッチパネルで、スマホ的な操作ができるほか、上に180度、下に45度までチルトするので、セルフィー(自分撮り)も簡単にできる。ボディーは防塵防滴で旅行のお伴として安心、かつ、デジカメでは珍しくシャッターボタンを押している間だけ露光を行なうBULB(バルブ)撮影もでき、花火や星の撮影にも適している。
上から、電源OFF、24mm、600mm時のレンズの繰り出し量はこんな感じ。 |
ちなみに初回限定で、本体とEVFがセットになったお買い得キットも発売予定で、約3万円のEVFが10万9800円(税別)と、3000円プラスで手に入る。限定5000セットということなので、買うなら早めにEVFとセットが吉なのである。
広角24mmで撮った編集部からの景色。 |
超望遠600mmではここまで寄れる。手振れ補正も強力でピタッと止まって撮れている。 |
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キヤノン
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