みなさん、おはようございます。いまは週刊アスキーの吉田です。さて、ワタクシが愛用している日本語入力プログラムのATOK for Macの2015年版が6月26日(金)に発売されることになりましたよ。
ちなみにワタクシは、68k Mac時代のATOK8からのユーザーでして、2009年の秋ごろからは現在の「ATOK Passport」である「ATOK定額制」のサービスを利用しています。もちろんATOK PassportもATOK 2015が発売されるころにアップデーターが降ってくる予定です。
「ATOK 2015 for Mac」の目玉は、プレミアム版に備わっている「ナントカ変換サービス」機能です。これまでのATOKは、「ATOKクラウド推測変換サービス」と呼ばれるインターネット上のサーバーを介した推測変換機能が備わっており、特定の単語に後に続く言葉を変換候補にリストアップしてくれました。
ATOK 2014の「ATOKクラウド推測変換サービス」 |
「阪神」と入力・確定させると候補ウィンドウが現れて「タイガース」と「電鉄」を選べるという機能です。
ATOK 2014でもATOK Passportのユーザーは「ナントカ変換サービス」を使えます。 |
「ナントカ」に続いて小難しい推測変換候補が現れます。 |
「:」をクリックすると、さらに多くの変換候補が現れます。 |
「ATOKクラウド推測変換サービス」でもうろ覚えの名詞の入力に役立つのですが、うろ覚えの名詞というのはだいたい頭の言葉を忘れがちです。「ナントカ変換サービス」では、例えば「なんとかりぜーしょん」と入力すると、変換候補には「カニバリゼーション」や「高分子キャラクタリゼーション」などが候補に現れます。
なんとかどーむ。 |
なんとかでんてつ。 |
なんとかびゅじゅつかん。 |
なんどかでら。 |
なお、ワタクシのようにATOK Passportを使っているユーザーは、現行のATOK 2014 for Macでも「ATOKクラウド推測変換サービス」はもちろん、「ナントカ変換サービス」もすでに使えるようになっています。
長文の推測変換も的確。 |
日本語変換精度についても、さらにブラッシュアップが図られています。例えば、
「じゅうじゅつしたえんたー」と入力すると「充実したエンターテインメント」などと推測変換でフォローしてくれます。
直前に確定した単語に応じて適切な同音異義語を選んでくれます。 |
直前に変換した単語に合わせて同音異義語を適切に変換する機能も備えています。
ATOK2014では、
「化学繊維メーカー」のあとに
「とりあつかうかせんは」と入力すると
「取り扱う架線は」
などとなるところを、ATOK 2015では、
「化学繊維メーカー」のあとに
「とりあつかうかせんは」と入力すると
「取り扱う化繊は」
と適切な候補が最初に出てきます。地味ですが、入力スピードが確実にアップしますね。
専門辞書が標準で付属。 |
さらに、「理工学用語辞書」「法律経済用語辞書」「人文科学用語辞書」などが標準で付属するのも注目です。一般人は普段使うことは少ないですが、小難しい専門用語を一発で変換できるのはちょっと感動です。
UIが刷新されて見やすくなった「類語ファインダー」。 |
UIも刷新されています。そのひとつが連想変換時の「類語ファインダー」です。従来同様、「control」+「A」キーで呼び出せますが、2015版では辞書や類語、意味がひと目でわかるインターフェースに変わりました。
変換候補ウィンドウやATOKパレットなどの基調色を3種類から選べる。 |
また、12インチのMacBookのカラバリを意識したかのようにUIも加わりました。
ホワイト。 |
ダーク。 |
ゴールド。 |
シルバーに似合う「ホワイト」は従来のカラーですが、新たにスペースグレイに似合う「ダーク」、ゴールドに似合う「ゴールド」が加わりました。OS X Yosemiteでは、メニューバーの基調色をブラックにする通称ダークモードに切り替えられるので、合わせて設定しておきたいところです。
「Office 2011連携ツール」が復活。 |
「Office 2011連携ツール for ATOK 2015」も付属します。
新語の自動登録。 |
推測変換候補の自動登録。 |
選択した単語の手動登録。 |
これは過去のバージョンには用意されていたツールで、2015年版でめでたく復活となりました。WordやExcelなどのファイルから変換候補や推測変換などの候補を自動的に取り込んでくれます。
プレミアム版に付属する辞書一覧。 |
プレミアム版には、「三省堂類語新辞典 for ATOK」と「三省堂国語辞典 for ATOK」なども付属します。
「三省堂類語新辞典 for ATOK」を使ったところ。 |
これらの辞書を利用して、文字を入力しながら類語や意味を調べることが可能です。もちろん、旧バージョンなどで追加購入した「角川類語辞典」などを引き継ぐことも可能です。
対応システムは、OS X 10.9 Mavericks、OS X 10.10 Yosemiteとなっていますが、おそらく今年中にリリースされるであろうOS X 10.11にも対応予定とのこと。
また、今回復活した「Office 2011連携ツール for ATOK 2015」は名称どおりOffice 2011に対応していますが、現在プレビュー版が配布されているOffice 2016にも対応予定だそうです。ATOKの公式ウェブサイトで情報を発信していくそうなので、気になる方はチェックしましょう。
製品ラインアップは以下のとおりです。価格とか機能とか考えると、やはりATOK Passportがかなりお得ですね。
●ATOK 2015 for Mac[ベーシック]
パッケージ版:9800円
AAA優待版:5000円
●ATOK 2015 for Mac[プレミアム]
パッケージ版:1万3800円
AAA優待版:9000円
●ATOK 2015 for Mac + Windows
パッケージ版:1万2800円
AAA優待版:8000円
●ATOK Passport[ベーシック]
月額:286円
●ATOK Passport[プレミアム]
月額:476円
■関連サイト
ジャストマイショップ
ATOK.com
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります