週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Xアイコン
  • RSSフィード

ADIVA K1:ハイレゾ音源の鑑賞・編集・管理が1台で済むオーディオ向けPC|デジギア一点突破

2015年05月21日 20時00分更新

文● 週アス編集部 撮影●高橋智

ADIVA K1(AD-K1A-SV)
アビー
●直販価格 17万2584円

ADIVA K1

 ADIVA K1はハイレゾ定義に準拠し、初めてハイレゾロゴを取得したオーディオ向けPC。拡張ボードにD/A変換時に発生するデジタルノイズを低減するオンキヨーのデジタル回路“VLSC”を組み込んだ、192kHz/24ビット再生対応のオーディオエンジンを搭載。アナログ出力は高級オーディオ用DACとして知られる英Wolfson社製の“WM8716”で行なう仕様だ。ハイレゾ版のClariSのベスト盤を聴いたところ、ボーカルとバンド演奏の分離感がすばらしかった。

ADIVA K1

 PC本体の構成はCPUがAMDのE1-2100、メモリー4GB、256GB SSD。ネットブックなどに採用されるAPUのため、BD再生時にコアの使用率が50から70%まで上がった。ゆえに、高負荷な作業を複数行なうのは厳しいだろう。標準モデルの本機はロジクール製のUSBキーボード、USBマウス、エレコム製の150Mbps(2.4GHz帯)対応のUSB無線LAN子機を同梱する。液晶は付属しないがBTOで選択できる。PC性能だけを鑑みるとそれほど高い性能ではないが、あくまで楽曲再生を主としたPCと考えれば十分。ストレージも250GBとやや少なめだが、5分で約200MB程度のハイレゾ音源を5000曲収録できる。ネットワークオーディオを構築する場合、ストレージに不満を覚えたらNASの導入を検討する必要がある。しかし、本機ならUSBの外付けHDDを増設するだけで済むという手軽さもある。

ADIVA K1

 本体のケースは振動に強い5ミリ厚のアルミニウム製。旭化成の非磁性体シート“パルシャットMU”を採用し、PC基板から放出されるノイズを除去し、純度の高い信号を再生できるとしている。

ADIVA K1

 Androidアプリの『オーディオレコーダーFree』をドコモのXperia Z3にインストールして、簡易的だがノイズを計測してみた。静音を謳うインテルのNUCはほんのわずかだがコイル鳴きのようなノイズを確認。一方で、ADIVA K1は厚みのあるケースやシャーシ、ネジのワッシャーにスポンジラバーなどを採用しているせいか、目立ったノイズは確認できなかった。

ADIVA K1

 楽曲再生に使う『foobar2000』は、33ものプラグインが導入済みのカスタム版。ASIO出力やDSD音源の再生、曲名や歌詞の取得などができる。また、独自機能の“DiMO”でMP3などの圧縮音源をハイレゾ相当にアップサンプリングできるなど、至れり尽くせりな仕様。本来PCやNASの中の楽曲ファイルを高音質再生するには、ネットワークオーディオプレーヤーやアンプなど数多くの周辺機器が必要だ。しかし、本機は17万円台とPCとしては高価だが、10万円クラスのネットワークオーディオ機と同等の音質を実現。別途PCや周辺機器をそろえることなく、楽曲管理、編集、再生が行なえる手軽さが大きな魅力だ。

●主なスペック
APU AMD E1-2100(2コア、1.0GHz)
メモリー 4GB(DDR3 PC12800)
ストレージ 256GB SSD
インターフェース USB3.0×2、USB2.0×4、HDMI1.4出力、D-Sub15ピン、ギガビットLAN、シリアルポート、パラレルポート、2chアナログアウト、光デジタル出力端子、ライン入力、ライン出力、マイク入力
サイズ/重量 215(W)×290.5(D)×106.3(H)mm/約3.1kg
OS Windows8.1 Update(64ビット)
再生対応フォーマット DSD(DFF/DSF 最大11.2MHz)、WAV/WAV64/WAVPack(最大384kHz/32bit)、FLAC/ALAC/TAK/TTA(最大192kHz/24bit)、MP3、AAC(M4A)、WMAほか

■関連サイト
ADIVA K1公式ページ

週刊アスキー
Amazonで購入は表紙をクリック
週刊アスキー
Kindle版はこちらの表紙をクリック

週刊アスキーはNewsstandでも配信中!

Newsstand 電子雑誌をダウンロード

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります