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取材記者がアツく語る ニコニコ超会議2015への笑いと怒り:超会議2015

 2015年4月25日、26日に開催して、2日間で15万1115人の来場者を集めた“ニコニコ超会議2015”。週アスPLUSでも現地に取材班を投入し記事を書いてきたわけだが、今、冷静になって振り返ってみてどのブースが興味深かったのだろうか。ゲームを担当する腰、大江戸スタートアップのガチ鈴木、VR大好きライターの広田稔という現地を訪れた3人で語ってみました。

ニコニコ超会議2015

■アニメエリアのつくり込みがすごかった

ガチ:まずはみなさんが楽しかったブースを振り返れればと。

広田:今回はユーザーが企画し、運営する“まるなげひろば”に出展していたんですが、自分のブースがおもしろかったってのはダメですか?(笑)

ガチ:ダメです(笑)

広田:やっぱり! 

ニコニコ超会議2015

腰:僕は9~11ホールを中心に回っていたんですが、そこだと“超アニメエリア”にあった『ご注文はうさぎですか?』の“あぁ~体がぴょんぴょんするんじゃぁ~(俺の嫁抱き枕をゲット体験)”の人気が高かったですね。

広田:ランニングバンジーに成功すると、抱き枕をゲットできるってやつですよね。見られなかったんですが、やっぱりおもしろかったんですか?

ガチ:超おもしろかったです。みんな抱き枕をゲットするために思いっきりジャンプするんですけど、“サー”って引っ張られて後ろに戻されていくという。その様子を見てるだけで最高でした。

腰・広田:(笑)

ガチ:ちょっと見てるぶんには成功する人に会えなかったんだけど、いたのかな?

腰:僕も見られませんでした。でもその場でジャンプするのはあまりいい作戦じゃないですよね。多分、ほふく前進とかで頑張って進んで、最後に飛ぶほうがいいのでは。

ガチ:会場を回っているときに、“ぴょんぴょんするんじゃぁ”で成功するともらえる抱き枕持ってる人がいましたが、がっしり系じゃなくて、小柄で細かったりする人だったのが印象的。

腰:重心が低いほうが有利だったのかもしれませんね。

ガチ:体験型ブースは、総じて熱気と勢いがありましたね。幕張の近くにある舞浜の某テーマパークが、1日だけ出現したような人の集まりと待ち時間でした。

広田:しかもカオスな熱気という(笑)

腰:同じアニメエリアでは、ゴルゴ13の“超会議狙撃指令(空中ガンアクション体験)”も印象的でした。9~11ホールの上空を滑空しながら駆け抜けて、赤外線銃で的を狙う。

ガチ:あれもしっかりしたアトラクションだった。

広田:その隣に自衛隊ブースの『地対空誘導弾 ペトリオットシステム発射機』がそびえ立ってたり。また反対側にはパトレイバーも見えていたりと……。

腰:逆側には『弱虫ペダル』ブースがあったんですが、裏側に銃の的が付けられていて「壁1枚でゴルゴに射撃されちゃうじゃん!」って思いました。

ガチ:そのごった煮感がスゴいよね。『SHIROBAKO』の“生アフレコ体験”もそうだったけど、アニメエリアは全部がつくり込まれていてあのブースはスゴかった。

腰:特に2日目の混み具合がヤバくて、『アイドルマスター』の“生っすか!? スマイリング!”でステージがあるたびに通行が困難になるぐらいでした。

ニコニコ超会議2015

■テクノロジー的にもアツい展示がわんさか

広田:ガチさんは、他にはどこがおもしろかったですか?

ガチ:今スタートアップの記事を担当していることもあって、ホール9にあった“ニコニコ学会β”を重点的にチェックしていました。一番ヤバさを感じたのは、女子大生の香りを再現した“女の子ホムンクルス計画”。

広田:あっ、あしやまひろこさんのやつ!

ガチ:そう。世の中には“制汗剤の香りが女子高生のいい匂いに近い”という話もありますが、あしやまさんはそうじゃないと考えた。で、匂いの元をひとつひとつ分解して、脂質など人間が持ってる嫌な匂いもあえて配合することで、リアルな匂いを再現するというのをやってたんです。記事にも書きましたが、あれはよかった。

広田:あしやまさんは、2013年に開催した“ニコニコ超会議2”でもニコニコ学会βに登壇してましたよね。“男の娘の偽乳は本物のおっぱいなのか?”ってテーマで、いきなり服を脱ぎ捨てて水着になって会場の度肝を抜いたこともあった。昔の週アス本誌でも取材したなぁ。

腰:香水にも隠し成分としてオナラが入っていると言われてますし、嫌な匂いは重要なのかもしれませんね。

広田:コーヒーにもカビ臭が含まれているとかね。

ガチ:野生の研究者たちは本当にすごいという印象が強まりました。

広田:しかし今回、テクノロジー系はかなり力を入れてましたよねー。俺が興味深かったのは、やっぱり『Oculus Rift』の展示かな。

ガチ:昨年にも増して、VRヘッドマウントディスプレー『Oculus Rift』が至る場所にあった感じです。

広田:1~3ホールの企業ブースでも、OCNのマツコロボとか、ロート製薬の初音ミクVR Special LIVEとかでOculus Riftが使われてました。初音ミクが目を合わせてくれるとかね。……といっても自分のブースに付きっきりだったので、見られてないんですけどね! そういえばリアルのライブってどうでしたか?

腰:ホール8でやっていた“超音楽祭”、でんぱ組.incのところだけ見てきました。両サイドにお立ち台があって、そこでオタ芸打ってたのがおもしろかった。

ガチ:お立ち台には常時15人ぐらいいたね。

広田:ジュリアナ東京的な。世代がバレますが(笑)

ガチ:せめてヴェルファーレ(ニコファーレの前身)って言って(笑)

腰:あの空間自体も異常でした。超音楽祭と同じホール8では、同人イベントが併催されてて、その中の“ゲームマーケット超出張版”を目当てに見に行ってたんですよ。そのテーブルトークRPGやボードゲームで遊んでる人たちは、まったくステージを見向きもしないで遊んでるんです。こんだけ人種が違うんだと驚きました。

広田:すごい温度差だ!

ガチ:併催の“超コミケットスペシャル”も同じところにあったんですが、そのテーブルが超音楽祭の方を向いてて特等席だと思いましたね。

広田:なんて豪華な作業用BGM(笑)。そういう普段は絶対に交わらないクラスターが、場所を同じにすることで、新しい発見や化学反応が起こるというのが超会議の会場なのかもしれませんね。

■新機能の発表がほしかった

広田:では最後に、超会議に対して言いたいことをひと言でお願いします。

腰:僕は「小学生を守ろう」ですかね。

ガチ&広田:えー!? どういうこと(笑)

腰:今回、来場者の中にも数多く小学生がいましたけど、やっぱりイベントがどんどん大きくなってくると、トラブルも目立つようになってきますよね。

広田:あー、そうですね。といっても今回そんなにトラブルなかったですよね?

腰:そうですね。ただ、ネットだと変に出会い系とか危ない場所というイメージをネタで言ってる節もあったりして、そうじゃなくて来年もマナーを守って、舞浜のテーマパークのように小学生も安心に来られる場所なんだよというイメージになればいいかなという感じでしょうか。

広田:真面目だ! ガチさんはどうでしょうか?

ガチ:僕はウェブサービス系の新機能発表がなかったことに憤ってます。

広田:おおっ。

ニコニコ超会議2015

ガチ:超会議って、元をたどればニコニコ大会議にルーツがあって、niconioの新機能をお披露目する場だったじゃないですか。そうした発表の場だった夜の“ニコニコ超パーティー”が今年はなくなったので、エンディングでニコニコ町会議などの案内が少し流れたぐらいで終わってしまった。これはメディアとして寂しい!

広田:力説しますね……。まぁ確かに、ここ数年はネットよりもリアルに力を入れていて、発表もそっちが多い気がしますね。

ガチ:“会議”とはなんだったのか。原点を守る意味でも、できれば新機能発表の場であり続けてほしいなぁという感じです。広田さんは?

広田:俺はまぁずっと言ってますが、出展するのって大変だなと。

ガチ:またぁ(笑)

広田:プレスとして参加すると、記事を書くのでイベントが終わってからが辛いですが、出展者は事前の準備から終わるまで、非常に濃密で大変な体験をしてるんだなと実感しました。その苦労が幕張メッセの1~11ホールのそこかしこにあって、濃縮したのが超会議なんだなぁって。ただ、出展して楽しんでもらうのも最高におもしろい体験なので、来年に機会があれば出展してみるといいと思います。

ガチ:まだ、ニコニコ町会議2015全国ツアーがありますしね。

広田:ええーっ!!

ガチ:ではみなさん、来年もニコニコ超会議2016の会場でお会いしましょう!!

ニコニコ超会議2015

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