手につけると、かたい、やわらかい、つるつる、ざらざらといった感触が伝わる。
3Dハプティクス(触力覚)技術を使ったデバイス『3D Haptics Navigator 3D-HSDK1(仮称)』だ。開発しているのはミライセンス。産業総合研究所出身・つくばのスタートアップだ。デバイスの震えを通じ、脳に錯覚を起こさせる。
感触を伝えるハプティクスデバイスは今までもゲームコントローラーや携帯電話などに採用されてきた。同社は独自の震動制御アルゴリズムで、向こうから引っ張られるなど、より立体的な表現ができるのが強みだ。
「さわった感じと、圧力、そして表面の材質感を再現できる。力、圧力、ザラザラ感だけだろと言われるが、RGB三原色とおなじで、その3つがあれば人間の触感はほぼすべて再現できる」(ミライセンス香田夏雄代表)
3D Haptics Navigator 3D-HSDK1(仮称) |
●オキュラスなどVRゲームを想定
最初のターゲットとして想定しているのは、オキュラスやモーフィアス、またレーザーといったバーチャルリアリティー(VR)世界のゲームプラットホーム。
現在ゲームコントローラーを開発中で、来年3月開催の米イベント・ゲームデベロッパーズカンファレンス(GDC)にはリリースを間に合わせたいという。価格は100ドル(約1万1900円)ほどの予定だとか。
形状は指先につけるタイプ、レバーやペンのように握るタイプ、薄型のゲームパッド状などさまざまに開発可能という。今後はゲームを皮切りに、たとえば自動車のハンドルにつけてナビをしたり、遠隔手術に使ったりと幅広い応用を考えているそうだ。
「触覚はまだ開拓されていない領域。宝の山、ビジネスチャンスが埋まっているんじゃないか。そこをみなさんと開拓していけたら」(香田代表)
へえ~と思ってGDCの記事をひっくりかえしてたら、今年のGDCでVRおじさんこと広田稔さんが体験してた。さすがおじさん、目つけるのが早いよ。
指先に震動で疑似的に触感が伝わってくる |
●人肌に触れた感覚も再現可能
気になることが1つ、これ人肌に触れたような感覚も再現できるもんなのか……スタートアップと大企業が集まる朝7時の会合モーニングピッチで聞いてみた。
「ぼくらの技術を使えば、人肌や、握手したような感覚も再現できる」(香田代表)
うおおおおおまじかいやあああああああ! いやでもまず落ち着こう。落ち着き大事。基本的に震動ベースだから指先がヴヴヴヴヴってえらいことになるし、どれくらいの精度で何をさわれるかもわからないし。うん。
でもあれこれ期待させてくれるには十分な材料がそろってる。朝っぱらだったからコメントは「なるほど~、遠くのお孫さんと握手ができますね☆」くらいにとどめておいたけど、勝手ながらVRアダルトへの応用に無限の可能性を感じて仕方ない。
あ、VRアダルトって何か分からない人のために参考記事置いときますね!
参考画像:VRアダルトゲーム『PLAYGIRLS』(ミライセンスとは無関係) |
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ミライセンス
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