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LINE森川氏が参画したヘルスケアベンチャーのFiNC、そのスゴすぎる経営陣

2015年04月13日 18時15分更新

FiNC
左から、乗松文夫代表取締役副社長CFO、森川亮戦略顧問、溝口勇児代表取締役社長CEO

 ヘルスケアベンチャーのFiNCは4月13日、LINEの元代表取締役・森川亮氏が戦略顧問に就任したと発表。LINEを世界1億8100万MAU、日本・台湾・タイで9200万MAUという規模に導いた経営手腕を、FiNCが取り入れてさらなる飛躍を狙う……という筋書きだ。

 FiNCは、2012年4月11日創業。CEOの溝口勇児氏は1984年生まれの31歳。CEOが若手であることはスタートアップには珍しいことではないが、溝口氏の注目はそのキャリアだ。高校生の頃からスポーツクラブのトレーナーとしてキャリアをスタートし、会員制ビジネスの結晶であるスポーツクラブ運営で、業績不振クラブの立て直し含めた経営手腕を発揮してきたという異色の経歴がある。

 スポーツクラブ運営のノウハウがビジネスの根底にある、というのがFiNCを見る上で重要なポイントだ。

 FiNCのビジネスからすれば、ダイエットトレーナーアプリのような業態は、"場所(=固定費)がいらない、トレーナー1人あたりで抱えられるユーザー数が飛躍的に増える(=効率化)、スマホによってユーザーのライフログをユーザー自身が自動記録してくれる"といったように、すべて効率化という目線でビジネスを組み立てている。

 2015年2月に掲載したインタビューでもその一端がわかるが、目の付け所がなかなかスゴいのだ。

 また、FiNCが只者ではないと感じるのは経営陣の顔ぶれだ。以下、公式サイトの経営陣の肩書きリストから列挙してみよう。

溝口 勇児(代表取締役社長CEO/FiNC創業者)
乗松 文夫(代表取締役副社長CFO/元みずほ銀行常務)
岡野 求 (取締役COO/元テラモーターズ創業メンバー)
南野 充則(取締役CTO/元MEDICA創業者)
秋元 征紘(社外取締役/元ナイキジャパン社長)
吉田 行宏(社外取締役/元ガリバー創業メンバー、専務取締役)
成松 淳 (社外取締役/元クックパッド最高財務責任者)
田中 喜代次(顧問/筑波大学教授)
石山 喜章(顧問/元ライブドア幹部)
朝倉 祐介(顧問/元ミクシィ代表取締役)
海老根 智仁(顧問/元オプト代表取締役)
三木 寛文(顧問/元グリー初期メンバー)
須田 仁之(顧問/クラウドワークス、弁護士ドットコム監査役)

 ここだけみても、元みずほ銀行常務や、元ナイキジャパン社長、元テラモーターズ創業メンバー、元クックパッド財務責任者といった、経験豊富かつ創業経験を複数持つ海千山千の人物たちが、役員や社外取締役として名前を連ねていることがわかる。

 創業からちょうど3年が経つ、従業員65名の企業としては、相当に盤石な経営基盤という印象をもつ。

 LINE森川氏は、この中に名を連ねることになる。”戦略顧問"という肩書きだから役員や社外取締役ではないとみられるが、もちろんその知見を生かした積極的な意見が求められていくはず。

 特にFiNCは先のインタビュー記事で、溝口CEO自身が「今後アプリをアップデートしてSNS機能を持たせていく」とも発言していて、こういった点には森川氏のアドバイスは的確に効くのではないだろうか。

 なお、戦略顧問就任のリリースによれば、「森川氏には直近のプロダクト開発及びマーケティング戦略を中心にアドバイスをいただきながらも、長期的視野に立った事業戦略についても知見をお借りしたいと思っています。」(溝口代表)とコメントしている。

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