※写真はイメージです |
中国が『Internet Cannon』を持っているらしい。中国のインターネットキャノン……中華インターネットキャノン……中華キャノン……おい、先行者か! 先行者なのか!!!!
残念だが答えは違うらしい。サイバー犯罪者がDDoSアタックツールとして使っている「LOIC」「WebLOIC」のことだ。トロント大学シチズンラボによれば、中国政府は『グレートキャノン』としてLOICなどを“運営”してサイトを攻撃している可能性が高い。
LOICやWebLOICは中国政府が開発したわけではなく昔からあるもので、ハッカーにとってはある種なじみのあるツールだ。サイバー攻撃集団アノニマスもLOICを使ってレコード協会のサイトを攻撃していたことがある。
図版:トロント大学シチズンラボ |
怖いのは、骨組みだけのロボットのように時代がかった攻撃ツールそのものではない。もし中国政府が(間接的な方法であっても)LOICで米国のウェブサービスを攻撃しているとしたら、すでに戦闘行為が行われていることを指すわけだ。
中国政府が「グレートファイヤーウォール」としてインターネット検閲を敷いていることは知られている。同時に、米NSAがインターネットを使った情報収集活動(情報スパイ)をしていることもスノーデンのリークによって明らかになっている。
インターネットはソーシャルネットワークを通じて市民を巻き込み、大国同士がぶつかりあう戦争の舞台になっているのだ。嫌だなあ。わたしは骨組みだけのロボットがガシャガシャ「中華キャノン」のエネルギーを充填していた時代に帰りたい。
写真:Dan Terzian
■関連サイト
トロント大学シチズンラボ
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