みなさん、こんにちは。いまは週刊アスキーの吉田でございます。さて先日、日本交通(株)は、(株)博報堂DYメディアパートナーズと(株)ACCESSと共同で、自社のタクシー配車アプリ「日本交通タクシー配車」アプリをiBeaconに対応させました。具体的には、タクシー車内に設置されたiBeaconにiPhoneやAndroid端末が反応すると、配車アプリ上でCM動画の視聴が可能になり、1本の動画につき50円の割り引きが受けられるというサービスです。なお、期限は決められていませんが、今回の取り組みは実証実験のため突然終了することもあるので注意してください。
実証実験の概要は以下のとおり。
日時:2015年4月6日開始
エリア:東京23区、三鷹市、武蔵野市
対象アプリ:「日本交通タクシー配車」アプリ(v5.5以降)
対象OS:iOS 7.1以降、Andorid 4.4以降
対象タクシー:黒色タクシー1557台(2015年3月時点)
そこで、早速タクシーに乗車してそのシステムを実際に検証してきましたよ。
日本交通のウェブサイトに掲載されている黒いクラウンのタクシー。 |
注意したいのは、iBeaconを搭載しているのは黒いタクシーのみということ。日本交通には黄色いタクシーもありますが、黒くないと割り引きクーポンは貰えません。車種でいうと、セドリックではなくクラウンに乗りましょう。
まずは、配車アプリでタクシーを呼ぶ位置を決めます。iBeaconによる割り引きクーポンは、配車アプリでタクシーを呼び(迎車)、料金をクレジットカードで決済する場合に限られます。位置は画面上のピンを動かして配置するだけです。このとき、現在地周辺に走っているタクシーやハイヤーの位置もわかります。
とりあえずは神楽坂下の交差点に配車してもらうことにします。アプリによると5分以内にタクシーが到着するようです。
ここで注意したいのが、必ず注文詳細で呼び出すタクシーの車種を絞り込むこと。iBeacon搭載車は黒いタクシーなので設定してきましょう。設定しないと最寄りの黄色いタクシーにも配車依頼が送られてしまいます。なおここでは、今すぐだけでなく、時間を指定しての配車も可能です。
配車を決定するとクレジットカードの裏面に記載されているセキュリティーコードの入力を求められます。
セキュリティーコードの入力後、配車リクエストが送られます。
配車依頼を出したときは電波状態が悪く、配車リクエストに失敗したことが2回も表示されたので計3回トライしたところ、実はすべてリクエストが送られており、3台を呼び寄せてしまう失態に。二人のドライバーさんには事情を説明してキャンセルしてもらいました。
黒いタクシーの車内に入って、iBeaconの在処をキョロキョロと物色しますが、見当たらず。
そうこうしているうちに、配車アプリがiBeaconの信号を受けて、CMを視聴するかどうかのダイアログが現れました。
「視聴する」をタップすると、規約への同意を求められるのでこれをタップ。
動画が再生されます。
動画を見終わると50円のクーポンが貰えます。動画は90秒〜2分ぐらいと内容によってさまざまでした。
1つの動画が終わると、さらに次の動画を見られます。たまったクーポンは右下で確認できます。
なんとか迎車料金の410円ぶんは動画を見て回収してやろうと思いましたが、動画は7本で打ち止めで合計350円でした。
なお、入手したクーポンは次回乗車時に使えます。
もちろん、Android端末でも使えました。
Android 4.4以降であればiBeaconの信号を受けられるので、ここ1年ぐらいに登場したスマホであれば大丈夫かと。もちろん、5.0(Lolipop)搭載の端末でもOKです。
タクシーを降りるときに、運転手にiBeaconがどこにあるのかしつこくきいたのですが、どうやら運転手には知らされていないようで、終始不思議な顔をされてしまいました。
実証実験では1回の乗車で7本の動画を見られましたが、本格運用の場合も7本でであれば迎車料金をほぼ相殺できるので、アプリから配車依頼して、クレジットカードで決済というユーザーが増えるかもしれませんね。
■関連サイト
日本交通
博報堂DYメディアパートナーズ
ACCESS
日本交通タクシー配車
開発元:Nikko Data Service Co.,Ltd.
バージョン:5.5.0
価格:無料
(バージョンと価格は記事執筆時のものです)
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