グーグルは未だにモバイルユーザにとってのスーパーマーケットになりたがっている(ReadWrite Japan提供記事)
グーグルがいつものように、幾つかのAndroid向けのアプリのアップデートを提供した。しかしその裏ではコードの修正以上の事が行われようとしている。GMailおよびGoogle Driveに提供された新機能は、グーグルが他社のAndroidアプリからプレッシャーを感じ始めた兆候だ。
今やグーグルは自動運転車からビデオコンテンツに至るまで、様々な方面で同時に多くの競争を繰り広げている。しかしモバイルおよびに目を向けてみると、Cyanogenのようなライバルがいるスマートフォンアプリ分野こそが、最も重要な戦線だ。
アプリの品質と高度な統合はユーザーがiOSではなくAndroidを選ぶ主な理由の一つだ(非グーグルアプリに限って言えば、逆のことが言えるが)。 この利点はアマゾンの低価格タブレットやWindows Phoneに対しても同じく当てはまる。
マイクロソフトとDropboxを相手にまわす
チャレンジの最初はGoogle Driveだ。写真のアップロードとバックアップの機能をGoogle+から引き継いだ(これまでにも見られたような流れだ)。この分野は重要でかつ、競合他社も多い:iOSで写真のバックアップを行うiCloud、マイクロソフトのデバイスではOne Driveと言った具合だ。Dropboxならどれからでも行える。
グーグルは大量の写真の移行や、出先で撮ったビデオをWebやその他のサービスに上げられるような、シンプルかつスムーズなサービスを必要としている。グーグルは他社よりも優れたクラウドのバックグラウンドがあるが、これで満足してはいけない。アマゾンが年間59.99ドルで容量無制限のオンラインストレージを提供し始めたのを忘れてはいけない。
そしてGmailだ。受信箱が統合され、全てのアカウントのメールを一度に見ることができる(これは別に予想外では無い)。あなたがもし、マイクロソフトのOutlookやExchangeメールでも同じことができると思ったのなら、それは正しい。
繰り返すが、これらはグーグルが強い分野だが(Apple Mailを使ったことがある人は同意するだろう)、未だに一人勝ち状態の者は出てきていない。AndroidからフォークしたCyanogenにマイクロソフトの一流のアプリ(Gmailの代わりにOutlook、Google Driveの代わりにOfficeとOne Drive)がインストールされた事に、グーグルの幹部たちは脅威を感じた。
マイクロソフトはモバイルでは出遅れたが、Android、iOS両方でOfficeや(おそらくは)Cortanaを出しているなど、ユーザーを引き付ける点に関してはかなり短期間で追いついてきている。
次はどうなる?
3月、フェイスブックがメッセンジャーのプラットフォームと(買収した)WhatsAppの通話サービスを開始した。グーグルの手札が無いようなら、ザッカーバーグは自分自身でエコシステムを作り上げることになるだろう。
フェイスブックをつかって写真を送るユーザーはGoogle Driveを使わない。WhatsAppで電話をかけるユーザーはHangoutsを必要としない。こういう流れは積み重なる。
これまでのアプリのアップデートから読み取れる事として、グーグルは何かの脅威を感じており、それに対していかに早く対処するかを考えているように思える。グーグルはAndroidアプリ(およびWebアプリやiOSにおける同等品)にさらなる投資をすることだろう。Android対iOSの戦いが注目を集める中、アプリ単体の覇権争いもモバイルにおける更に大きな枠組みの戦いになるのかもしれない。
画像提供:
トップ画像:David Hamilton
Gmail画像:Google
その他画像:Owen Thomas
David Nield
[原文]
ReadWrite Japan
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※本記事はReadWrite Japanからの転載です。
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