装備すると痛みがやわらぐ、ゲームの世界を地で行くウェアラブルデバイスがあるのをご存じか。
米国のスタートアップが開発中の『クエル』(Quell)だ。痛みを鎮めるという意味のデバイスで、足に巻いてスイッチを押すだけで、慢性的な足の痛みをやわらげる効果があるという。信じがたいが、すでに米FDA(米食品医薬品局)の認可を受けている。
今年の米家電見本市(CES)でも披露されているもので、現在Indiegogoで予約受付中。入手のための出資額は199ドル(約2万3800円)から。出荷予定は今年6月。間もなくだ。
デバイスと電極がついたベルトを |
ふくらはぎにくるっと巻いて |
スイッチを押すだけで起動する |
クエルは鎮静剤のような薬物を一切使わない。経皮的末梢神経電気刺激(Transcutaneou Electrical Nerve Stimulation)という物理療法を応用した(開発元は「OptiTherapy」と呼んでいる)。
ふくらはぎにバンドを巻いてスイッチを入れると、デバイスについた電極が末梢神経を刺激。刺激は神経を通じて脳に送られ、脳は痛みをやわらげる物質を出すよう体に指示を出す。
電極が神経に刺激を与える |
信号が神経を通じて脳に達する |
脳が体に痛みをやわらげるよう指示 |
脊椎から痛みをやわらげる物質が出る |
1回の治療は60分まで。利用者は開始15分以内に痛みが緩和されたと感じるそうだ。デバイスのサイズは幅176×奥行き63×高さ15mm、重量は82g。バッテリーは1回の充電で約40時間。
日本からも「うんこが出る時間を予知する」デバイスが登場している。医療と健康用品の中間をいき、ライフログの活用を目指す発明こそ、ウェアラブルデバイスの本命なのかもしれない。
デバイス本体 |
装着用に薄く設計されている |
■関連サイト
Quell
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