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3倍伸びて曲がる配線登場 服やパンツがウェアラブルデバイスに

2015年02月26日 08時00分更新

 産業技術総合研究所(AIST)は、導電性繊維をバネ状に形成した導電配線を発表した。あわせて、導電性の短繊維を高い配向性を持たせてパターニングした高伸縮性短繊維配向型電極を利用して、静電容量の変化を用いた容量型圧力センサーを作製。

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 従来の伸縮性配線は伸長時の抵抗値変化が大きく(伸長率200%時に抵抗値が100倍以上変化)、センサーなどの信号配線に用いる場合には20~30%程度までしか伸長できなかった。また、従来のセンサーシートの信号配線として用いられるフラットケーブルは屈曲耐性が低く、曲げ半径を10ミリとしたとき1万回程度の屈曲耐性しかなかった。

 今回開発された高伸縮性導電配線は、3倍以上伸長(伸長率200%以上に相当)しても、20万回以上折り曲げても(曲げ半径0.1ミリ以下)抵抗値変化は1.2倍程度と安定な電気特性を実現。各種の高伸縮性センサーシートにも応用できると考えられ、快適で信頼性の高いウェアラブルデバイスや心拍・血流センサーなどの医療・ヘルスケアデバイス実現への貢献が期待される。

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 心拍を計測するウェアラブルデバイスは、センサー部のヒンヤリ感や硬さが気になるだけでなく、断線を考えると折りたたみすら躊躇するものも多が、この導電配線が一般化すれば、未来の衣服は全部ウェアラブルデバイスになりそう。肌が弱い赤ちゃんの起床などをプッシュ通知できると便利!

■関連サイト
産業技術総合研究所(AIST)

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