週刊アスキーは1997年11月に創刊したが、まさに同年同月に発売となったのが日本のモバイルコンピュータの祖ともいえる『VAIO NOTE 505(PCG-505)』である。
薄型B5サイズ259×208×23.9ミリで1.35キロという筐体に133MHzのPentium、メモリー32MB、HDDは1GBで、液晶は10.4型800×600ドットという当時必要十分な機能を詰め込んだPCだった。オレも速攻で買って使いまくって創刊5号目の1998/1/1号では実物大で表紙になったのだった。
もちろん記事でも常にVAIOは人気で、1998/5/28号では『いま一番売れているパソコン!VAIO大研究』という大特集をのせたしし、1998年の秋に発売となった超小型の『VAIO C1(PCG-C1)』は1998/10/22号で表紙になった。
C1のCPUのクロック233MHzに上がったPentiumで、メモリーも64MB、HDDは3.2GBと大幅に増えながら、液晶は8.9型で1024×480ドット、240×140×38ミリで重さは1.1キロあったが、編集部でもみんなこぞって買って持ち歩いた。液晶上部に回転するカメラが付いていたのも画期的だ。
さらに小さくなったのは2002年春の『VAIO U(PCG-U1)』で、6.4型XGA液晶にトランスメタのクルーソー5800(867MHz)という互換CPUを搭載して、メモリは256MB、ハードディスクは20GBだが、185×139×31ミリの820グラムという片手に乗る大きさにみんなキュンとなった。液晶の付け根の左右にポインティングデバイスがあって、空中でパソコンを操作するという、それまでにない発想のマシンだったのだ。
2003年末には初代505を最新技術で設計しなおした『VAIO NOTE 505 EXTREME(PCG-X505)』が鮮烈だったね。10.4型XGA 液晶で259×208×9.7ミリで780グラムという薄さと軽さに驚愕。カーボンファイバーモデルはクリア塗装でピカピカだったのだ。
チビコンの代名詞となったUの血統は2004年に“typeU”としてさらに新しい形を提示してくれた。液晶がスライドしてキーボードが出てくるしくみと、その小さいけどカコイイデザインに惚れたね。
もちろんみんなが復活を祈願しつづけたCのスタイルも、2009年にポケットに入る“typeP”として復活し、横長モバイルファンを狂喜乱舞させた。8型の液晶は1600×768ドットでCPUはAtomの1.33GHz、メモリは2GBにHDDは60GBで、もちろんWAN内蔵モデルがあってどこでもつながったのだ。2010年夏の最終モデルではWindows7とSSDに大容量バッテリーも積んで、2台目を買う部員も続出したものじゃ。
小さいではなく、速いほうでは、2008年に元祖“typeZ”が登場。13.1型液晶になんとGPU(GeForce9300M)とBDドライブを内蔵しながら、1.35キロと実現するという驚きのフラッグシップマシンで、その後、WANやWiMAXも内蔵するようになり、まさに最強モバイルノートだった。2010年に第2世代、2011年には第3世代となり、GPUと光学ドライブは別体となったが、最強コアiを積んだ軽量&超速モバイル機となったのだった。
さて、2015年2月16日15時、ついに新生VAIO株式会社の新モデルが発表される。アーティスト用のタブレットPCがコンセプトモデルとして昨年から公開されているが、絶対にそれだけで済むわけはないの。
初代505から17年間一緒に育ってきた週アス&オレとしては、フラッグシップ『Z』か、超軽量小型『P』の最新鋭モデルが登場するにちがいない(してほしい)とねがうばかりなのである……。待て、明日……。
●関連サイト
・週刊アスキー 1000号記念特設ページ
・VAIO.com
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