週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

いろんな意味で熱いスマホ『Fx0』。その使いこなしセミナーにお邪魔した

2015年02月04日 16時00分更新

 2014年の最後の最後に販売が開始されたスマホである『Fx0』。Firefox OSを搭載する愛すべき変態端末だ。マイナーなOSを搭載しているため、Windows Phoneみたいに国内展開がすぐに終わりそうかもということで、筆者は保護目的でゲットした。

 実際に使用すると「おまえはAndroid 2.xか」「超初期のiOSみたいだ」といった感想から「カメラは素直で扱いやすい」「ムダに通信しないからバッテリー持ちがやたらといい」などのいいところもあるのだが、ただスマホが好きだからと購入すると地雷以外の何物でもない。

 さて、そんなFx0だが、特長はもちろん、オープンソースなスマホであるところだ。ユーザー側の自由度が高いというのがウリである。今回のセミナーはKDDIとMozilla Japanのコラボで、au SHINJUKUでの開催を皮切りに、大阪と名古屋、福岡でも開催する。

いろんな意味で熱いスマホ『Fx0』。その使いこなしセミナーにお邪魔した
au SHINJUKUで開催された「Firefox OS スマートフォン Fx0 の使いこなしセミナー」

 さて、当初は20人だったが、すぐに定員になってしまったので、30人まで拡張された本セミナー。当日のFx0ユーザーは約半数。セミナーの内容は基本的なところから始まり、まずは何ができるのかといった部分が多く、購入を検討する人向けのものだった。

 後半はTipsとして、開発者メニューをオンにする操作の紹介と、現状のAndroidやiOSからすると急にぶっ飛んだ感はあったものの、内容としては購入を考えている人にわかりやすいものだった。

いろんな意味で熱いスマホ『Fx0』。その使いこなしセミナーにお邪魔した
しれっとダミーアンテナの位置が公開されたり、Web-castの使い方の説明があったりといった内容。なお会場でWeb-castを体験したことがあるのは筆者と関係者だけであった(そもそも、本セミナーで自分以外のFx0ユーザーと遭遇した人ばかりだと思うが)
いろんな意味で熱いスマホ『Fx0』。その使いこなしセミナーにお邪魔した
Android間のみとなるが、NFCでのデータ通信設定も紹介された。もうひとつ手段としてはBluetoothで送信する操作がある。こちらの場合は画像の送信も確認している。

 さて気になる参加者を見てみよう。プログラミング知識はないが、Fx0の見た目で機種変更をしたという会社員の女性がいた。これまではフィーチャーフォンとタブレットの2台運用だったが、Fx0の見た目が気に入り、思い切ったそうだ。気になるのは現状の満足度。聞いてみたところ、ウェブブラウジングとメール、LINEが使えればあまり困らないとのこと。満足度は高いようだった。アプリ開発面については、もっとわかりやすい開発ツールが出てきたら開発してみたいが、しばらくは誰かが開発したアプリで楽しみたいとのこと。

 とても男向けビジュアルと思われているFx0だが、気になるという女性がいるのは意外だ。そういえば、筆者周辺だと地下アイドル・姫乃たま先生が「すげぇかわいい。これっていいんすか!」と鼻息を荒くしていた。

いろんな意味で熱いスマホ『Fx0』。その使いこなしセミナーにお邪魔した
参加者のうち2名が女性。そのうちのおひとりにお話を聞けた。Fx0を操作しながらセミナーをうけていた
いろんな意味で熱いスマホ『Fx0』。その使いこなしセミナーにお邪魔した
ビジュアルがいいからとFx0を愛用しているとのこと

 Fx0の購入を検討している男性もいた。現状の環境はフルApple。ただブラックボックス的な部分に疑問を感じて、オープンなFx0はどうだろうと思って、今回のセミナーに参加したそうだ。購入方向で考えているそうで、HTMLをかじったことはあるため、簡単なアプリ開発に挑戦してみたいとのことだった。やはり見た目もツボだそうだ。

いろんな意味で熱いスマホ『Fx0』。その使いこなしセミナーにお邪魔した
顔出しはNGだったが、取材に応じてくれた男性
いろんな意味で熱いスマホ『Fx0』。その使いこなしセミナーにお邪魔した
セミナーで生じた疑問をぶつけているところも見られた

 Tipsとして紹介されたものを見てみよう。Fx0は他のモバイル向けOSにはないものとして、フリーダムなロック画面がある。ニュースを表示したり、ウェブサイトを表示したりといったものから、ツイートを表示できるなど多彩だ。いまのところ楽に開発可能な部分ではないのだが、デフォルトではオフの「ロック画面のタッチ操作」をオンにすることで、ロック画面の状態で天気予報を見たり、Googleマップを確認したりといった機能拡張が可能だ。

 エントリー向けのセミナーなのに「開発者メニューをオンにしましょう」という流れはFx0ならではといえるだろう。

いろんな意味で熱いスマホ『Fx0』。その使いこなしセミナーにお邪魔した
Mozilla Japan 浅井智也氏はGoogle Mapをロック画面にしていることが多いそうだ
いろんな意味で熱いスマホ『Fx0』。その使いこなしセミナーにお邪魔した
Mozilla Japan 清水智公氏は音楽プレイヤーとしての運用が多いそうで、iTunes Storeで購入した音源をFx0にコピーして聴いている。手順は設定でUSBストレージをオンにし、PCに接続。iTunesが管理するフォルダーから音源をFx0にコピーするだけ
いろんな意味で熱いスマホ『Fx0』。その使いこなしセミナーにお邪魔した
アートワークの表示にもバッチリ対応している。再生向けのアプリが登場すれば音楽プレイヤーとしての道も見えてくる感じだ
いろんな意味で熱いスマホ『Fx0』。その使いこなしセミナーにお邪魔した
しかしまぁ、自分以外のFx0ユーザーになかなか出会えないので貴重な機会である。写真の男性が使用しているフィルムは純正のバンパーセットのもの。バンパー未装備であるのは、設計上の問題でUSBケーブルを接続できないからと思われる(先日、筆者宅にKDDIから純正パンバー改良版が届いたので、置き換えがされているものと思われる。交換対応については発表などはない状態だ)。
いろんな意味で熱いスマホ『Fx0』。その使いこなしセミナーにお邪魔した
“3845#*25#”の隠しメニューから「Browser Utility」>「Change UASTring」に進むとUserAgentを偽装することが可能で、スマホ向けサイトを表示させたりできる。ただし、プリインストールアプリの挙動にいろいろ問題がでるけどといった会話をするユーザーたちもいた

 まだまだ国内では展開が始まったばかりのFx0とFirefox OS。魅力的に見えるか見えないかは個人差があるものの、可能性を感じたのであれば2円運用可能なので、衝動買いしてもいいだろう。ポータルサイトでの展開も断続的に行なっていくそうなので、筆者としてはギークへの入口的な部分を拡張してほしい。

 正直なところ「んじゃ、WebサーバーをmicroSDカード内に立ててね」と言われて引くユーザーのほうが多い。ギークの場合はそのあたり常識的にやってしまうが、購入者の多くはギークではないし、またギーク予備軍を取り込める展開ができれば、Firefox OSは周知されるし、Fx0の後継機の可能性も高くなる。

 個人的にはパズルみたいにアプリを組めると、カスタマイズのノリで遊べそうだなと感じている。つまり、Framinの発展系だ。また発売から約1ヶ月ほど経過しているが、ここ最近のスマホシーンからするとそろそろ「古いスマホ」扱いになりはじめる。忘れ去られる前にKDDIがどう動くか。そんなところも今後の注目ポイントかもしれない。

※2015年2月4日18時05分追記:一部名前が間違っていたのを修正しました。お詫びして訂正いたします。

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります