『エヴァンゲリオン』の“ロンギヌスの槍”が月に刺さります。
本当です。
本気にホントに、あのロンギヌスの槍をリアルな天体である月に到達させちゃおうというプロジェクトが始動しました。その名も『ロンギヌスの槍を月に刺すプロジェクト』。
『ロンギヌスの槍を月に刺すプロジェクト』始動
エヴァンゲリオンの。
ロンギヌスの槍がリアルで月に刺さります。
ロンギヌスの槍とは、エヴァンゲリオンに登場する貴重なアイテム。リリスに刺さっているシーンが印象的ですね。
本プロジェクトは、エヴァンゲリオンの20周年を記念したもので、作中の“エヴァ零号機によって投げられたロンギヌスの槍が、地球を大きく飛び出し月面へ到達する”というシーンをリアルに再現しようという驚きの企画です。
ロンギヌスの槍を積んだランダー(月着陸船)と一緒にロケットで打ち上げ月面に着陸させ、ランダーより月を放出しその様子を内蔵カメラで撮影するという驚愕のプロジェクト。
実際に使用するロンギヌスの槍は巨大なものではなく、長さ240ミリ程度を予定しているということです。
1月30日に行なわれたプロジェクトの発表会では、エヴァンゲリオンファンの加藤夏希さんが3Dプリンターで制作された試作品のロンギヌスの槍を披露。「小さいのにリアル」と語りました。
そんなことが本当にできるの? と、スケールの大きさのあまりポカンとしてしまいますが、民間月面探査チーム『HAKUTO(ハクト)』が協力するため、けして非現実的ではありません。
民間月面探査チーム『HAKUTO(ハクト)』が協力
技術協力をするハクトは、民間組織による月面無人探査を競う国際賞金レース『Google Lunar XPRIZE』に、日本から唯一参加しているチーム。超小型、軽量の月面探査ローバー『Moonraker』などを開発し、2015年1月に発表されたモビリティサブシステム中間賞(走行系)を受賞し注目されています。
ハクトは今回のプロジェクトで、打ち上げロケットおよびランダーの調達や、月面にロングヌスの槍を放出し、さらにそれを撮影する技術の部分を支援します。
発表会にゲストとして登場した宇宙飛行士である山崎直子さんは、「2007年に日本の月周回衛星かぐやが打ち上げられたが、それは月の周りを回るもの。今度は着陸させるというのですごい技術が必要」と語りました。
しかし、必要なのは技術面だけではなく資金も。本プロジェクトでは打ち上げ費に関する約1億円を話題のクラウドファンディングで投資を募ります。
すでに1月30日よりクラウドファンディングサイト『READYFOR(レディーフォー)』でスポンサーの募集をスタート。期間は4月5日までのたった65日間。
クラウドファンディングで資金1億円を募る
レディーフォーはクラウドファンディングの先駆けですが、1億円というゴール額は前代未聞。
支援は5000円から可能。参加してスポンサーになった人には、オリジナルポスターや、Tシャツ、月に刺すロンギヌスの槍に自分の名前を刻む権利など、金額に応じてリターンがあります。最高支援額である1000万円を投資した人は、現代最高峰の刀匠・三上貞直氏による全長3.3メートルのロンギヌスの槍が手に入ります。
ただし、65日間で1億円に到達しなかった場合は支援額は返還され物品との交換はなくなり、もちろんプロジェクト自体が不成立となります。
スポンサーの応援で無事に1億円が集まったあかつきには、2015年末~2016年末でハクトが月面探査を行なうタイミングに合わせてプロジェクトを実行予定。
加藤夏希さんは「65日しかないから悩んでいる暇はない。自分のお財布からサービス、サービス!」と壮大なプロジェクトに興奮を隠せない様子で語りました。
また山崎直子さんは「月は日本人にとって大切な象徴なので、ロンギヌスの槍というものが地球と月とをつなぐ架け橋になってくれるといい」とプロジェクトへの期待を語りました。
アニメが実際に宇宙に進出するという今までにないスペシャルな試み。あなたもこの夢にひと口乗ってみてはいかがでしょうか。
■関連サイト
エヴァンゲリオン20周年ロンギヌスの槍を月に刺すプロジェクト(ロンギヌスの槍を月に刺すプロジェクト実行委員会) - READYFOR?
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