かなり激しい振り付けで踊れるロボット「プリメイドAI」(9万9000円)。DMMから声をかけられて「これしかない!」と開発したらしい |
21世紀らしい話題だ。5月からロボットが買えるようになる。
IT企業のDMMが27日、ロボットの販売とクラウド基盤開発を請け負う「DMM.make ROBOTS」事業の開始を発表。同社ロボット事業部 岡本康広 部長は世界展開も視野に「2017年までに売上100億円規模まで成長させたい」とやる気を見せた。
DMMでのロボット販売を決めたのは、「パルミー」富士ソフト、「ボッコ」ユカイ工学、「プレンD」プレンプロジェクト、「プリメイドAI」ロボットゆうえんち、「ロビ 組立代行バージョン」デアゴスティーニ・ジャパンの5社。
価格はパルミーが29万8000円、ボッコが2万9000円、プレンDが16万8000円、ロビ組立代行バージョンは価格未定、プリメイドAIが9万9000円。パルミーからロビまでは4月1日に予約開始し、5月1日に販売開始。プリメイドAIは9月販売予定。
(ちなみにロビは普通に組み立てて14万円くらい。組立済みは20万円くらいになるんじゃないかなあ、と事情通)
富士ソフトのメディアロボット「パルミー」(29万8000円)。ニュースを読んだり、落ち込んでいたら落語を話してくれたりする |
ユカイ工学のコミュニケーションロボット「ボッコ」(2万9000円)。スマートフォンの代わりに親子で会話ができる |
プレンプロジェクトのアクションロボット「プレンD」(16万8000円。写真は前モデル)。いわくナンパに使えるそうだ |
デアゴスティーニのかわいいロボット「ロビ」くん(組立済みは価格未定)。今夏に出荷台数10万台を突破するそう |
販売とクラウドプラットホームがDMMの狙い
DMMは製品のインターネットでの販売やプロモーションを担うとともに、ロボット同士をインターネットでつなぐクラウド環境の構築にあたる。クラウドでロボットに「知性」を与えることで、製造業者はモノの開発に専念できるようになるそうだ。
ロボット製造会社だけでなく、音声・画像認識技術などを持つ技術企業、アイデアだけはあるというベンチャー企業にも裾野を広げたいという構想だ。たとえば産業用ロボットに使われていた技術を家電に組み込むような形も考えたいとか。
DMMでは秋葉原にベンチャー企業向けの製造拠点「DMM.make AKIBA」を構え、ウェアラブルデバイスやロボットのような新しいマシンを開発する企業を集めてきた。同拠点はロボット開発の拠点としても活用されるようになる。
要は楽しそうだからやってみるってことね
日本のロボット産業は「技術のガラパゴス化」が課題のひとつだったと前述の岡本部長。メーカーが独自に研究開発を進めてしまった結果、商品が汎用化できず国際競争力を落としてしまうという、従来の家電と同じような側面があったのだそうだ。
DMMでは拠点を活かしてオープンイノベーションを活性化し、オンライン直販の形でロボットの売り場を整備したいという。同社コンテンツ事業との連携もはかりたいとのこと。
なお事業は、DMM松栄立也社長がパルミーを見せてもらって決まったものだとか。DMMは昨年にかき氷の販売を始めているが、事業展開は「ぶっちゃけ適当」(松栄社長)。「人との出会いがあって事業がスタートしたのが本音」(同)らしい。
ビジネスとしての課題もいろいろありそうだけど、要は楽しそうだからやってみるってことね。まずは予約開始が楽しみだ。
写真:編集部
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DMM.make ROBOTS
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