「アカデミック スカラロボット」(4万1040円) 写真:ヴイストン |
もしメガネの少年にネコ型ロボットを自慢されたらこう言おう。「ちょっとした衝撃で青く変色するようなロボットがなんだ、うちには最高のロボットアームがあるんだぞ!」
任天堂 ファミリーコンピュータ ロボットの話ではない。日本のロボットベンチャー・ヴイストンが開発している、デスクトップ・アームロボット「アカデミック スカラロボット」だ。
スカラロボットはクラウドファンディングのMakuakeで180万円を超える開発資金を集め、現在4万1040円で発売中。アーム部に3つ、ハンド部に2つ、合計5つの稼働軸がある。
C言語で動作プログラムを書いて動かすほか、パソコンからマウス操作でアームを動かすこともできる。プログラムやマウスを使ったGUI操作には、オンラインで無料公開しているソフトが使える。基本処理を含めたサンプルソースも公開中。
アームの機構には産業用ロボットアームに使われているスカラ構造(水平多関節構造)を採用。関節のモーター同士が影響しあうため処理が難しい垂直多関節構造と違い、三角関数による簡単な演算だけでも動作のための座標を求められる。
アームのペンホルダーにボールペンなどを装着すれば、アームで紙にイラストも描けるという。BASIC言語を駆使し、必至になってCG(と呼べる代物ではない)を描いていた10台の頃を思い出す。
パソコンからマウスでアームを動かせる 写真:ヴイストン |
開発元のヴイストンは、デアゴスティーニのロボット雑誌「週刊ロビ」付録のかわいいロボット「ロビ」くんのメインボード設計を手がけたゴリゴリのロボット屋。ロボットサッカーの世界大会「ロボカップ」で五連覇を達成した実績もある。
ヴイストンでは製品を「目に見えないプログラムの世界を、ロボットアームの動きとして実体化させる」ものと位置づけている。
ただの学習用ロボットというだけではなく、「今後さらに進歩するであろうソフトウェアの世界と、それを利用する人間との間をつなぐという、ロボットの持つ最も魅力的な側面」(同社)をロボットアームを通じてあらわしていけるのではないかという。
インターネットを使ったものづくり、デジタルファブリケーション(Fablication)は3Dプリンターが代表的だが、ロボットアームは未来をさらに豊かにしてくれそうだ。
写真:ヴイストン
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アカデミック スカラロボット
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