Googleは同社の翻訳アプリ『Google翻訳』の最新バージョンをiOSおよびAndroid向けに公開しました。
おもなアップデート内容は“音声翻訳時、2言語での待機に対応(会話モード)”、“カメラで文字をうつすだけで翻訳可能(Word Lens)”の2点。
なお、記事作成時、手持ちの『Xperia Z2 SO-03F』でバージョン3.0.15で試したところ上記機能は有効になっていませんでした。Googleの公式ブログによると2、3日で新機能が有効になる見通しです。
●2つの言語を待機する“会話モード”
↑会話モードが有効になっていると、言語欄が左右ともに赤くなる。 |
会話モードは従来の音声翻訳の機能拡充といったところ。今まではどの言語で話しているかひとつ指定する必要がありましたが、新バージョンでは2種類の言語を指定しておき、それぞれの言葉でしゃべればアプリ側が自動的に認識してくれます。
たとえば、ハワイやニューヨークなどアメリカに行った場合。“英語”+“日本語”に指定しておけば、自分がしゃべった日本語は英語になって出力(文字表示&音声再生)、相手がしゃべった英語は日本語になって出力されます。現地の人に道を聞いたり、お店の人に商品の値段を聞いたりしたいとき等に便利です。
●映った文字がリアルタイムで翻訳される『Word Lens』
現状、英語からフランス語もしくはドイツ語、イタリア語、ポルトガル語、ロシア語、スペイン語へ、およびその反対でのみ有効ですが、カメラでのリアルタイム翻訳が可能に。試しに、ロシア語で書かれたE inkと有機ELの両面スマホ『YotaPhone2』のサイトをうつしてみました。
↑Word Lens機能が無効なXperiaでうつした翻訳されていない状態の画像。 |
↑Word Lens機能が有効なiPadでうつした翻訳された状態の画像。 |
結果、画面をうつしているせいで少しちらつきはあったものの、だいたいの単語は認識し翻訳されました。ほかの紙媒体のもので試しても、まわりの明るさや光の当たり具合などで精度は前後します。
↑翻訳結果がオーバーレイではなく、下に表示されるドコモの『うつして翻訳』。こちらはバッチリ日本語に対応している。 |
ちなみに、ドコモのAndroidアプリ『うつして翻訳』やシャープの一部AQUOS端末に搭載された『翻訳ファインダー』など、日本語に対応したリアルタイム翻訳アプリもありますので、カメラを使いたい日本人ユーザーはこちらを使うのもありです。
●オフライン対応はどうなる?
Android版とiOS版の大きな違いは、オフライン翻訳対応の有無。Android版は各言語のパッケージファイルをダウンロードしておくことでオフラインでのテキストと音声翻訳に対応しています(iOSでは不可)。
↑Android版は各言語のパッケージファイルを事前にダウンロードしておける。 |
Word Lensなどのカメラ機能はおそらくクラウドでOCR処理をしているのでそもそもオフラインでの利用は難しそうですが、Android版ではオフラインでも会話モードが有効になるのか、海外の通信事情は日本と差があるだけに非常に気になるところです。
↑iOSのGoogle翻訳はオフラインでは使えない。 |
もちろんローミング接続や格安の現地SIM、WiFiルーターのレンタルなどを用意しておけば、快適に使えるのは間違いなさそう。個人的にはCES2015に間に合わなかったのは非常にくやしいところ。ぜひ、これから海外出張や旅行が控えている方はチェックしておきましょう。
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