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『カオスだもんね!』世界とタモさんを驚愕させたジオラマをつくった男

2014年12月18日 10時00分更新

文● シャクライ 編集●アカザー 漫画●水口幸広

今回はアカザーさんの“Let'sダチ公”が個展を開催中とのことで、一路巣鴨に向かうところからスタートです。

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ネットにアップした1枚の写真が世界中から注目を集めた人とのことで、その写真がこちら。

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どこかのゴミ捨て場かと思いきや、左に大きな指先が! 実はこれ1/35スケールでつくられたゴミ捨て場のジオラマ。シャクライもネットで見たとき驚きました。

こんな凄い人とアカザーさんが本当にLet'sダチ公なのか信じがたいですが、そうこうしているうちに現地到着。そこは、日本初のジオラマ専門店『さかつうギャラリー』

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店内に入ると、様々な情景模型用のキットがところ狭しと陳列されています。しかし、逆にガンプラみたいなプラモは一切なし。さすがジオラマ専門店です。

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そして爽やかに声をかけてくれたのが、アカザーさんのLet'sダチ公こと情景師の荒木智さんでした。

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なんだかとっても爽やかさんです。で、さっそく話を伺いたいところでもありますが、まずは個展での展示作品を見せていただくことに。

最初に見せてもらったのはこちら。バットマンの街の一角を再現した『GOTHAM CITY(ゴッサムシティ)』です。

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もう裏側まで手抜きなしの圧倒的なつくり込みで、バットマンの世界観を再現しています! じつは先ほどのゴミ捨て場のシーンもこのジオラマの一部なんですが、間近で見るとその凄さがさらによくわかります。よくこのサイズでこんなにリアルに再現したなぁ、と。

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もともとはここまで大きなジオラマになる予定ではなかったそうなんですが、締め切りの期限がひと月、ふた月と伸びていったことで、ビルを追加したりモノレールの階段を追加したりと、どんどんスケールアップしていったそうです。

さらに、荒木さんは日本の情景を再現したジオラマも多数制作しています。

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特にサビの表現は秀逸です。風化した車が完璧に再現されています。

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ちなみにこのジオラマ『港の片隅で』の船は紙製とのこと。言われたときには目を疑いましたが、実際に持たせてもらってその軽さにビックリ!

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シャクライ的にいちばんのお気に入りは、こちらの『トタン壁の造船所』。

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この土台となる箱(戦前表記で“後藤”と書かれた箱)を見つけた時点で、荒木さんの中ではもう7~8割ぐらいつくりたい作品の情景や物語が頭に浮かんだそうです。

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しかし、それだけでここまでのジオラマを作り上げてしまうセンスは感服します。

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そんな荒木さんの幼少期のエピソードを聞いてみると……。

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かなり独創的な荒木さんですが中学時代には、当時の模型屋さんのいちばん高いところに飾ってあった伝説の巨大プラモ、ニチモ(日本模型)の『1/200 戦艦大和』をラジコンにしてしまったとのこと。その頃から模型愛と技術が突き抜けていたようです。

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そんな荒木さんに作品を作る上でのこだわりを聞いてみると……。

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そう言われて作品を見なおしてみると、明らかに日向と日影の描写が表現され、なんだか水の流れまでも感じます。

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さらにジオラマの製作上のこだわりとして、多少の振動ではビクともしないぐらい頑丈に作り、なおかつ傾けても落ち葉や砂が落ちることがないようにしっかりと固定されているのだそうです。

そしてそれと合わせて作られているこちらが各ジオラマの専用ケース。ゴッサム・シティにはバットマンのエンブレム的なものまでついていて、もういちいちカッコイイです。

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もう本当に何時間でも見ていたい、至福の時間を過ごさせてもらいました。恐るべしアカザーさんのLet'sダチ公、荒木さんでありました。

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因みにこちらのカオス公式ネットラジオ『HOME SHOW』でもこの取材の裏話をしています。よろしければどうぞ。

世界を驚かせた驚愕クオリティのジオラマレポートは週刊アスキー12/9号(11月25日発売)の『カオスだもんね!PLUS』でチェック!


情景師・アラーキーのジオラマでショー(外部リンク)
さかつうギャラリー(外部リンク)

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