ついに発表されたASUS初の日本向けLTE対応SIMフリースマホ『ZenFone 5』。その16GB版ゴールドの実機をいち早く触れたのでファーストインプレッションをお伝えします。
●外観をチェック
週アス3原則にしたがってまずはiPhone6と6 Plusと比較。ZenFone5のディスプレーは5インチのHD(720×1280ドット)解像度で、大きさ的にはiPhone6(4.7インチ)より大きく、iPhone6 Plus(5.5インチ)よりコンパクトといった具合。
↑背面 |
↑上側面 |
↑右側面 |
↑下側面 |
↑左側面 |
背面には800万画素の“PixelMaster”カメラを搭載。その実力の詳細は後述しますが、多機能で使い勝手のよい印象です。
側面は右側面に電源ボタンと音量ボタンが配置されており、上側面にはイヤホンジャック、下側面にはマイクロUSBポートがフタなしで備えられています。左側面のファンクションはとくにありませんが、裏ぶたを外すための溝があります。
なお、ホームボタン等はセンサーキーですが、画面外に配置されているので写真や各種UIを画面いっぱいに表示できます。
裏ぶたを外すとマイクロSIMスロットとマイクロSDXCカードスロットにアクセスできます。バッテリーは2110mAhで取り外し不可です。
筆者は男性の平均程度の手の大きさですが、実際に持ってみると十分片手で操作できました。
また、背面はキレイにラウンドしているためしっかりとホールドできます。また、ゴールドの場合光の反射で背面の色合いが多少変わるので、なかなか飽きにくいデザインだと思いました。
●内部アプリと“ZenUI”をチェック
週アス読者なら(とくに週間リスキー読者なら)気になるのが技適マークの位置。最近ではシールでの貼り付けなどさまざまですが、国内版ZenFone5の場合は設定アプリ内の“端末情報”→“認証”から表示できます。この画面によると型番は“ASUS_T00P”、Androidのバージョンは4.4.2(KitKat)です。
さて、最近のASUSのAndroid端末は“ZenUI”というUI/UX群が実装されていますが、本機も同様です。アイコンや各アプリ共通のデザインテーマはもちろんですが、クイック設定パネルからメモリークリーナーやクイックメモの起動、ブルーライトを抑える“読書モード”や冬場でも安心して使える“手袋モード”への切り替えが即可能です。
↑“メモリ解放”というボタンを押すと、すぐさまRAMが最適化される。 |
↑スマホ初心者向けのUI“簡単モード”も搭載。 |
●普段使い以上でも問題なし
主要スペックをおさらいすると、CPUはクアルコム製1.4GHzクアッドコア『MSM8226』。メモリーは2GB、ストレージは16GB(32GB版もあり)。このあたりは価格相当といった印象です。
↑720pのYouTube動画も問題なく再生可能。 |
↑物理演算を使う3Dゲームもなめらかに動作。 |
実際にHD(720p)の動画再生や3Dゲームをプレイしてみるとコマ落ち等は全くなく、快適に利用できました。ディスプレー解像度がHDであるということが負荷軽減につながっているようで、しっかりとバランスがとれています。
●カメラのポテンシャルはスペック以上
カメラは前述のとおりメインカメラが800万画素で、正面カメラが200万画素。オートを含めた13種類の静止画撮影機能と4種類の動画撮影機能を備えており、ふだんはオートでスナップ写真を撮り、シチュエーションに応じて“特殊撮影機能”に切り替えて遊ぶことができます。
↑静止画の最大解像度は3200×2400。 |
↑サンドイッチを接写。標準設定の“オート”で撮影。 |
↑スナップ写真その1、高層ビル。こちらも標準設定の“オート”。 |
↑スナップ写真その2、木が生い茂る小道。設定はその1と同様。 |
↑“単焦点”モードで撮影。被写界深度の異なる写真を連続で撮り自動で合成します。撮影時は風が強く花の輪郭あたりが若干あいまいになっています。 |
サンドイッチの写真やスナップ写真を数点撮ってみましたがオートでも撮ってもSNSにアップして自慢する程度なら十分満足できる出来でした。また、“単焦点”モードで撮った作例はボケ味がよいこともありますが、花の中心部の細かいところまでしっかりと写っていて驚きました。
本来であれば写真を撮り終えた時点で、レビューを終わらせるつもりだったのですが、個人的に非常に重要視したい点を最後にご紹介。
●文字入力は『ATOK for ASUS』を採用
何気なく文字を入力していて驚きました。なんと、国内版ZenFone 5は標準IMEに“ATOK”しかもオリジナルエディションである『ATOK for ASUS』をプリインストールしています。最近ではMeMO Padなどにも搭載されていましたが、やはり使い始めからしっかりとした日本語が入力できるのはかなり好印象です。
↑しかも、標準設定です。 |
↑ATOK Syncにも対応。 |
機能は買いきり版にあたる『ATOK for Android』と同様のようで、扇形に入力候補が表示される“ジェスチャー入力”やWindowsやMacなどの他端末で登録した単語をクラウドで共有する“ATOK Sync”にも対応しています。
●“SIMフリースマホ”のレベルを上げてきたASUS
今までも日本市場において『PadFone 2』や“Fonepad”シリーズ、“MeMO Pad”シリーズでSIMフリー市場をけん引してきたといえるASUS。ZenUIをはじめとしたソフトウェアやカメラなどのハードウェアの完成度、そしてATOK搭載などの日本仕様がきちんと実装されている点を鑑みると、同社初の日本向けSIMフリーLTEスマホということでかなり力を入れているということが伝わってきます。
SIMフリーのAndroidスマホというと、一部を除いてはどうしてもお手頃だけどAndroid標準すぎて使いにくかったり、スペック的に物足りなかったりすることが多々ありますが、そんな印象を吹き飛ばしてくれました。SIMフリー機を検討している方はぜひ“Premium Luxury”(最高級のぜいたく)なZenFone 5もぜひチェックしてみてください。
●関連サイト
ASUS
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