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楽しい中華スマホやガジェットの宝庫だったPT/Comm 2014

2014年10月09日 20時30分更新

 毎年9月に北京開催されるPT/Comm 2014は中国最大の通信関連の展示会。スマートフォンだけではなく、ほかの国では見られないアイデア商品なども多数展示されていました。そのいくつかをご紹介しましょう。

PT/Comm 2014
↑まずは竹でできたスマホから。

 世界中からも注文が殺到し一時期は購入することそのものが不可能とまで言われたマボロシのスマートフォン『OnePlus One』。その説明はこちらの記事に詳しく掲載してますが、ボディーになんと竹を使ったスペシャルバージョンも販売されています。本物の竹を使っているので1台1台竹の木目は異なるそうです。実はこれ、背面の電池カバーとして別売もされているので、OnePlus Oneを持っている人も簡単に交換できます。プラスチックや金属と異なり触れてみると温かみを感じられる竹の風合いは心地よいものです。

PT/Comm 2014
↑安心のフルスペック。

 OnePlus OneはSnapdragon810を搭載し、5.5インチのフルHDディスプレー、そしてLTEはデュアル方式に対応と世界でも十分戦えるフルスペック。発売から数か月がたち、今では普通に購入できるようになっているようです。海外通販でより気軽に買えるようになるといいですねえ。

PT/Comm 2014
↑唐辛子がロゴの謎のスマホ。

 お次も背面からご紹介します。最近のスマートフォンはiPhoneのように背面のカメラの下にロゴを入れる製品が増えています。こちらの製品はそのロゴが唐辛子のマーク。これがカッコイイんでしょうか?このメーカーは小辣椒、まさに唐辛子なのです。

PT/Comm 2014
↑LTE対応で結構使えそう。

 最新モデルの『小辣椒5』は5.5インチHDディスプレーにMTKのオクタコア1.4GHz CPUを搭載、カメラは1300万と500万画素を前後に搭載しながら価格は約2万5000円。MVNO向けの格安スマートフォンとして発売しても悪くない性能です。

PT/Comm 2014
↑宇宙からやってきたスマホ、火星一号。

 こちらはニビルというブランドのスマートフォン。ニビルとは冥王星の外にあると一部で信じられている空想の惑星の名前。同社のスマートフォンは全て衛星の名前がつけられており、このモデル名は『火星一号』。9月には『木星一号』、10月には『金星一号』とシリーズ展開される予定とのこと。年内には『土星一号』も出るらしいです。来年になるとそれぞれが『二号』の後継モデルも出てくるのでしょう。なかなか楽しいネーミングです。

PT/Comm 2014
↑防水ではなく潜水スマホ。

 Arccaというメーカーのブースには金魚の入った水槽が置かれていました。中国では金魚は風水で縁起がいいのか、どこの会社へ行っても金魚の水槽を見かけます。これは展示しているスマートフォン『A930L』が防水対応であることをアピールしているもの。時々金魚の水槽に端末を入れて防水のデモも行っていました。でも中国語で防水は日本語のまま防水です。ブースの正面にデカデカと"潜水携帯"と書いてあるのは、まだ防水端末というものがあまり認知されていないのでそれをわかりやすく説明しているのでしょう。

PT/Comm 2014
↑こんなスマホもLTEが使える。

 無名メーカーの製品なので性能はどうなのよ?と思いましたが、6インチHDディスプレーに1300万画素カメラ、LTE対応となかなか悪くないスペック。SoCもSnapdragon410。ODMとしてどこかのメーカーブランドとして販売される予定だそうです。

PT/Comm 2014
↑スマホではなく“スマデンワ”。

 一見すると会社で利用されているようなカラーディスプレーを搭載した固定電話はNewmanの『948R』。しかしディスプレーをよく見るとAndroid OSが動いていますね。この部分は7インチのWSVGAディスプレーになっています。もちろんWiFiやBluetooth内蔵でタブレットのように使うことも可能。詳細スペックは聞き忘れましたが低価格な中華タブレット相当でしょう。固定電話にAndroidを乗せるのって悪くないかもしれません。

PT/Comm 2014
↑TV無しでも大画面でAndroidを使っちゃおう。

 LicaiのホームルーターはAndroid OSを搭載。TVのHDMI端子に接続するスティック型のAndroid端末がありますが、それをルーターに内蔵しちゃった製品です。しかも本体にはプロジェクターまで内蔵。そうすることによりネットさえあればいつでもどこでも大画面でAndroidを使うことができるのです。

PT/Comm 2014
↑プロジェクター内蔵でAndroid画面を壁に投影。

 プロジェクターの性能で製品は3種類が展示されていましたが、ウェブページの写真を楽しんだり動画を見るのは十分使えそうな感じでした。スティック型端末はもう数千円で何十社も製品を出しているだけに、こんなアイデア商品で勝負してくる会社もでてくるんでしょうね。

PT/Comm 2014
↑TVにつながるファーウェイのNAS。

 すっきりした直方体デザインのファーウェイ『Honor Cubic』(WS860s)は、家庭用のホームルーター兼IPテレビのセットトップBOX兼NASにもなるマルチデバイス。これ自身もAndroid OSで動作します。IP TV契約をすればそのままTVチューナーになりますし、家庭におけるWi-Fiルーターとしても利用可能。本体前面にあるHonorのロゴは、同社の低価格スマートフォンのブランド。スマートフォンのアクセサリーとしても販売されているのです。

PT/Comm 2014
↑2.5インチHDDで最大4TBまで拡張可能。

 内蔵1TBのハードディスクはカートリッジ式で、2.5インチのハードディスクを利用可能。交換もワンタッチで最大4TBのものまで対応するとのこと。スマートフォンやタブレットの写真や動画を自動バックアップする機能もあるなど、家庭にぜひ1台置いておきたいかも。

PT/Comm 2014
↑ZTEがオンラインゲームマシンを出していた。

 ZTEのFunBoxはTVに接続して利用できるゲームマシン。オンラインゲームのThe9と提携し多数のゲームを利用できるそうです。CPUはTegra4クアッドコア1.8GHz、内蔵メモリは8GBを搭載。

PT/Comm 2014
↑誰でも簡単に最新ゲームが楽しめる。

 ゲームの配信はネット経由なので常に最新のものを楽しむことが可能。Bluetooth接続のゲームコントローラーはモーションコントロールで操作も簡単です。また接続したTVをスマートTV化し、ビデオ通話なども可能になるとのこと。

PT/Comm 2014
↑Oculus Riftのようなヘッドマウントディスプレイは手作り感いっぱい。

 この男性が装着しているのはOculus Riftと同じようにヘッドマウントディスプレイ内でVRを体験できるもの。確かに3Dの映像がバリバリ再生されていました。4Gにも対応だそうですが、詳細なスペックは不明。

PT/Comm 2014
↑日本人?ぜひ売ってよー。

 こちらの方がこれを開発したようです。ブースは持たず、スーツケースに機材一式を入れて会場内を移動していました。こちらが日本人と言うと「海外からよく来てくれたねー。これぜひ日本で売って」と売り込み(笑)。きちんと量産化されるころにはよりスマートでカッコイイ製品になっていることを期待しましょう。

PT/Comm 2014
↑世界の工場からはいろいろな製品が出てくる。

 筆者は毎年PT/Commの取材に行っていますが、今年はウェアブルな製品が増えるなどトレンドもしっかり反映されていました。アイディアをすぐ製品にしちゃうところが世界の工場・中国のいいところ。スマデンワの販売が始まったら真っ先に買おうと思っています。

山根康宏さんのオフィシャルサイト
香港携帯情報局

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