10月8日、HTCはニューヨークにて新製品発表会を開催。インカメラを強化したスマホ『HTC Desire EYE』と、同社としては初となるデジカメ『RE』を発表した。
↑プレゼンにはHTCのCEO、ピーター・チョウ氏も登壇。 |
会場で注目の的となったのが、やはり小型デジカメの『RE』。本体デザインはパイプを途中で曲げたようなスティック型をしており、液晶ディプレーはなく、ボタンもふたつだけと、いたってシンプル。プロダクト担当者によると、HTC内でもこのデザインには賛否があったそうだが、あえてシンプルにこだわってデザインしたとのこと。
↑潜水艦の潜望鏡の先っぽのようなデザインの『RE』。 |
↑本体カラーは4色ラインアップ。 |
本体背面の銀色のボタンがシャッターになっており、短めに押すと写真撮影、長めに押すとビデオ撮影がスタートする。また、本体前面の白いボタンを長押しすると、スローモーション撮影モードに切り替わる。
本体を操作するボタンはこれらだけで、電源ボタンも搭載しておらず、電源はグリップ部分のセンサーで対応。カバンやポケットから取り出して握れば、自動的に電源が入るシステム。サッと取り出してボタンを押せばすぐに撮影できるという手軽さに重点を置いて設計されている。
↑背面のシャッターボタン。写真撮影は緑、動画は赤、スローモーション撮影は青とLEDの部分が発色する。 |
↑本体前面の白いボタンはスローモーション撮影の切り替えボタン。 |
ディスプレーがないため、アングルが合っているかどうか気になるが、レンズは146度と広角なので、レンズを被写体の方向に向けていれば、ほとんど失敗することなくフレーム内に納められる。
また、スマホのアプリを使えばライブビュー撮影も可能。このアプリはAndroid版だけでなく、iOS版もリリースされる。
スマホの連携は、サムネイルやシャッター信号などの基本的なやりとりにはBluetoothを使用。撮影データの転送とライブビューの映像のみ無線LANを使う。そのため、バッテリー消費も抑えられ、手のひらサイズのコンパクトさながら、写真で1200枚、動画なら2時間の連続撮影ができる。
↑レンズは146度と超広角。撮影した写真は魚眼レンズで撮ったような歪みもあるが、スマホアプリからある程度の補正が可能。 |
↑専用のアプリからはライブビューで撮影できる。ビデオやタイムラプス撮影の切り替え機能もある。 |
本体はIPX7相当の防水機能で、水深1メートルで30分の持続撮影に対応している。そのため、一般的なデジカメというよりは、GoProなどのアクションカムを使っているユーザーがターゲットとのことで、自転車やバイクに装着するアタッチメントも企画されている。
また、今後はYouTubeなどへのストリーミング配信機能も追加予定とのこと。幅広いシーンで活用できるデジカメとなりそうだ。
↑本体底面には三脚用のネジ穴があるので、市販の三脚や自撮り棒などの装着も問題なし。 |
↑自転車のハンドルに装着して、迫力のある映像が撮影できる。 |
リリースは米国で11月上旬を予定しており、価格は199ドル。日本での発売は未定だが、同社広報によると「前向きに検討している」とのこと。そのほかのスペックは下記のとおり。
REのおもなスペック
画素数 1600万画素
センサー 1/2.3インチ(Sony CMOS sensor)
レンズ F2.8
画角 左右146度
バッテリー 820mAh
ストレージ マイクロSDカード
通信機能 Bluetooth4.0、IEEE802.11a/b/g/n
サイズ 直径26.5mm、高さ97.7mm
重量 66.5g
『RE』と同じく新たに発表されたのが、『HTC Desire EYE』。背面のメインカメラは1300万画素で、フロントカメラも同じく1300万画素と高画質な撮影が可能なモデル。ここ最近のセルフィー(自撮り)ブームを受けての製品と言える。
↑ディスプレーは5.2インチ(1080×1920ドット)と最近のスマホとしては一般的なサイズ。 |
↑本体サイドに別色を使い、今までのHTC製品とは違ったポップな印象。 |
特徴となるのはフロントカメラ。ほかのスマホと比べてもかなり大型のレンズとなっており、LEDストロボも搭載。リアカメラとフロントカメラがほぼ同じ画質で撮影できるため、たとえば両方同時に撮影してひとつのフレームに納めるような動画でも、違和感のない作品に仕上げられる。
↑フロントカメラとLEDストロボ。通常のスマホのリアカメラに匹敵するサイズ。 |
↑両方のカメラを使って同時に撮影できるほか、インカメラで撮影している自分の姿を切り抜いて、リアカメラの撮影している風景にリルタイムではめ込む機能も装備。 |
↑本体背面はざらつきのあるマットタイプ。リアカメラ部分は飛び出しのないフラットなデザイン。 |
本体側面にはシャッターボタンが装備され、手を伸ばして自撮りをする際に手ぶれを抑えて撮影できる。さらに音声シャッターにも対応しており、「Cheese!(チーズ)」でシャッターが切れ、「Action!(アクション)」で動画撮影がスタートする。
またIPX7相当の防水機能も装備しており、水辺やアウトドアでも気軽に撮影できる。
↑HTCの端末としては珍しくシャッターボタンを搭載。カメラ機能に特化している端末といえる。 |
↑ナノSIMとマイクロSDカードはトレー式。『HTC J butterfly HTL23』と同じく、ピンを使わずに引っ張り出せるので、サッと差し替えられる。 |
↑技適マークは見つけられなかったが、日本語ロケールは用意されており細かなメニューなどすべて日本語で表示できた。 |
↑iPhone6と比べるとひとまわり以上大きい。 |
↑厚さもiPhone6より厚いが、レンズはつらいちでフラット。 |
発売時期や本体価格は未定だが、HTCとしてはミドルハイクラスと位置づけているとのこと。日本への投入も検討中とのことで詳細は未定。
HTC Desire EYEのおもなスペック
ディスプレー 5.2インチ(1080×1920ドット、424dpi)
CPU Snapdragon800(2.3GHz、クアッドコア)
RAM 2GB
リアカメラ 1300万画素、F2.0
フロントカメラ 1300万画素、F2.2
バッテリー 2400mAh
サイズ 約73.5(W)×8.5(D)×151.7(H)mm
重量 約154g
また、HTC Desire EYEに搭載されたカメラ機能は、HTC EYE Experienceとしてすでに発売されているモデルにもアップデートで対応予定。現状での対応機種はHTC One (M7)、HTC One(M8)、HTC One E8、HTC One mini、HTC One mini2、 HTC One max、HTC Desire816、HTC Desire820、HTC Butterfly2。日本版の『HTC J butterfly HTL23』は含まれていないが、対応を期待したいところだ。
↑ビデオチャット時に最大4人までの顔を認識して、ブロックにわけて表示する機能。Skypeなどで利用できる。 |
↑HTCユーザーに人気の共同動画編集アプリ『Zoe』がiOSにも対応。HTCはAndroid端末だけでなく、周辺機器やサービスを含めてマルチデバイス戦略に舵を切り始めた印象。 |
●関連サイト
・HTC REプレスリリース
・HTC Desire EYEプレスリリース
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