ユビキタスエンターテインメントは『enchantMOON』上でハイパーテキストを活用して絵本を制作するコンテスト『ハイパー絵本コンテスト』の結果を発表した。
同コンテストはenchantMOON専用クラウドサービスSkylab βにて応募でき、2014年6月23日から8月31日まで募集していた。
↑審査員は左から順に電通の細金正隆氏、ジャーナリストの林信行氏、児童作家の村山早紀氏、週刊アスキー編集長代理のイトー、ユビキタスエンターテインメント代表取締役社長 兼 CEOの清水亮氏。 |
作品はウェブサイトSkylab βにて公開され、HTML5対応ブラウザーが利用できるPC/MacやiOS、Androidタブレット、スマートフォンなどから楽しめる。
■入賞作品(審査員からのコメントは原文)
●優勝(賞金10万円)
大きなかぶ(作者:mochiko)
http://skylab.enchantmoon.com/stickers/stack/175
どっこいしょと、大きくなったかぶを引っ張り上げるところは連打が必要で、ずっしりと重そうなシズルがあってとてもいいですね。いざ引っこ抜くのを手伝ってあげようと思ったら、みんなは「がんばって」と応援だけって、どうよ?と思いましたが(笑)....絵もきれいでシンプルで楽しめました。(細金審査員)
淡々とパターン通りに物語が進むのかと思いきや、enchantMOONらしい演出によって、読んでいた人をこの世界に引き込む作りになっているのがすてきだと思いました。それと孫娘さんのキャラクターが好きです。登場シーンがかわいくてよかった。あそこでああいうキャラが出てこようとは。(村山審査員)
一言でいえば、うまいですね。冒頭からの可愛げのある手描き絵でいくのかと思いきや、途中のおばあさんや“まご娘”参戦の展開、さらにただの絵本かと思わせて最後にインタラクション要素も用意しています。短い絵本の中に予定調和への裏切りをテンポ良く差し込んでくるところが印象深い作品。(イトー審査員)
どのページを切り取っても絵として完成されており楽しい。世界観を保ちつつボタンの配置などには統一性があり、操作がしやすく、ストレス無く読み進められる。終盤、連打で引き抜いたかぶが画面の真ん中を飾る様は少し感動的ですらある。完成度が圧倒的に高かった。(林審査員)
●準優勝(賞金5万円)
赤猫レッドとなぞなぞの森(作者:psmonster)
http://skylab.enchantmoon.com/stickers/stack/168
単純なつくりではあるが、1ページ1ページ、手間をかけ丁寧に世界観を作り込んだ。登場するキャラクターもストーリーを伝える文字も可愛らしく、強い個性を放っている。ストーリーも簡単で読み進めやすく、ところどころに入るクイズも緩急をつけるいいアクセントになっている。(林審査員)
●佳作(各賞金1万円)
蜩姫は夢の中(作者:syk)
http://skylab.enchantmoon.com/stickers/stack/169
絵物語として魅力的に描けているので、読んでいて楽しかったですし、どきどきしました。絵と画面の構成がとても上手いですね。またこの世界とお姫様のお話を読みたいと思いました。夢オチでもよいのですが、オチにあとひとつ何らかのひねりがあるともっと物語の完成度が上がると思います。(村山審査員)
とある洞窟の聖剣使い(ナイト)(作者:ynhra)
http://skylab.enchantmoon.com/stickers/stack/184
かつてのハイパーカードを彷彿とさせるつくり。夜の樹海を、赤い矢印が親切に奥へと誘う。王女を救い出す正しい道は総当たりで探すしか無いので、つい樹海の中を行ったり来たり。後半の謎解きは、見落としていたものが鍵になるとは意地悪だ。シンプルだが樹海の中を彷徨う自分を想像させてくれた絵本だ。(細金審査員)
街中カレー探しゲーム(作者:ene)
http://skylab.enchantmoon.com/stickers/stack/183
プリミティブなお遣いゲーム。突然暗号なぞなぞが出てきて「???」になりつつも、わからないのがくやしくて意地になってプレイした作品。何のルール説明もないので一文をとにかく丸暗記する必要があるんですが、「誰でも暗記できる文量」かつ「最後の設問で一直線につながってすっきりオチる」という気持ち良さがつくれている。たぶん無意識だと思いますが、難易度設計の重要さを考えてしまいました。(イトー審査員)
●MOONBlock賞(プログラミング関連本セット)
富士山旅行ゲーム(作者:lisa)
http://skylab.enchantmoon.com/stickers/stack/176
富士山の登山を題材に様々なミニゲームや演出を凝らしてプログラミングによって一所懸命世界を表現しようとしているところにとても好感が持てました。本来この賞はなかったのですが、審査員たちのたっての希望で、これからもプログラミングを頑張って欲しいということでプログラミング関連本と、村山早紀先生のサイン入り小説をセットで謹呈させていただきます(清水審査員)
●Amazon賞(Amazonギフト券1000円分)
KING OF AMAZON(作者:kakeru)
http://skylab.enchantmoon.com/stickers/stack/164
審査員一同「これは……」と口ごもりつつ、とはいえ何か賞はあげたいとなった問題作。思い付きの一発ネタに見えますが、良く見れば設問のセレクトは頭使っているし、理系忘年会の余興的とはいえ、誰でもニヤニヤしながら楽しめるつくりはセンスを感じます。(イトー審査員)
●関連サイト
Skylab β
ユビキタスエンターテインメント
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