9月5日に開催された『Facebook LEVEL UP Tokyo』では、ゲームプラットフォームとしてのFacebookの一面が語られました。
オープニングキーノートにはアジアのゲームセールス担当のステファン・チュン氏が登壇。
アイスバケツ・チャレンジが今までのFacebookで行なわれたチャリティキャンペーンで最もシェアされたイベントであることが紹介されました。チュン氏もこのキャンペーンで氷水を被り、それがシドニー、ロサンゼルス、ロサンゼルス、ニューヨークの友人に数時間で広がっていったそうです。
Facebookは、現在月間アクティブユーザー数が13億2000万人、その中でモバイルでのアクティブユーザーは10億7000万人。
さまざまなプラットフォームの中で、FacebookとInstagramにおけるエンゲージメントがとくに高いそうです。
Facebookは、世界最大規模のグローバルネットワークで、その数4億人近く。
グローバルのゲーム市場は日本の8倍以上。日本のデベロッパーには多くのチャンスがあります。
市場のうち、49パーセントがアジアで占められています。日本の市場は全世界でも2位で、日本のローカルで成功してからグローバルへ進出するのは合理的であると語られました。
司会も務める、アジア地域のゲーム担当の鈴木哲郎氏からは、クロスプラットフォームについての説明がされました。
Facebookのゲームは、モバイルとキャンバス(デスクトップ)の両方で提供されている場合があります。モバイル版からキャンバス版への移行は簡単とのこと。
クロスプラットフォームにすることで、エンゲージメント、売上ともに向上していることがわかります。
ここからはスペシャルゲスト、『ブレイブフロンティア』の株式会社Gumiのグローバル戦略について語られました。
登壇したのはマーケティング、アナリティクス担当のフィル・リウ氏とプランニング担当のクリスチャン・アラゴネス氏。
Gumiは各国にスタジオをもっており、ローカライゼーションなどは各地域ごとに行なわれています。各国で文化も違うので、テキストだけでなく、UIやゲームバランスも直していくそうです。
ソフトローンチについても紹介されました。高級な市場に出す前に、小さい市場に提供することで、より充実したフィードバックを得られるようです。
ソフトローンチの後のジェネラルローンチの際には、一気にプロモーションする“バースト・キャンペーン”が有効だそうです。
ローカルのインフラや人々の性質が違うので、ローカライゼーション(“カルチャライゼーション”と呼んでいるそうです)は簡単ではないとのこと。例えば、中国やインドでは回線が弱いので、ゲームのデータ量も落とさなきゃならないんですね。
日本人は通勤のときによくスマホゲームをするのに対し、アメリカでは夜やることが多かったりするのも、違いになってくるそうです。
Facebookの広告は、30日間で150パーセントのリターン! これはすごいですね。全体の広告費の3分の1を使うのも頷けます。
国によって広告の出し方も変える必要があるそうです。アメリカでのブレフロの広告に忍者のキャラクターを使ったところ、収益が上がったこともあったそうです。
ユーザーのターゲッティングについても説明されました。まずは基本の、各ユーザーの興味がある分野によって分類する方法。
そしてもうひとつが“ルックアライク・ターゲッティング”。ユーザーの種類をあらかじめ分類し、そこに当てはまるユーザーを当てはめていく方法だそうです。似たような課金スタイルなどのユーザーが、同じように分類されます。
最後に、Facebookページでキャラクターをプレゼントしたり、質問にこまめに返答するするなど、コミュニティサポートが重要であることが語られました。やはり、各ユーザーに対する細やかな対応も大事なんですね。
Facebookを単なるプラットフォームとして利用するだけではなく、各国でのプロモーションの方針を決める重要な情報源として活用していることが印象的でした。
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