音楽の聴き方はいろいろだが、いまだCDなどディスクが中心の日本に対し、欧米はすでにデジタル配信が主流。ストリーミングサービスも欧米が先行しており、日本未導入のものが多い。
音楽配信サービスの主流は、特に米国ではダウンロードからストリーミングへ、そしてあらゆる機器での再生(デバイスフリー)へと急速に移行しつつある。
音楽配信サービスに対する米国/日本の考え方の違い
インターネットを利用した音楽配信サービスは、米国がトレンドの発信地だ。これは、企業やアーティストといった著作権者が米国を主要なマーケットとしていることが最大の理由だ。
一方で、日本は後回しになることが多い。最大の理由はレコード会社との「契約」だ。日本はほかの国々に比べて売上にCDの占める割合が高く、レコード会社は配信サービスの重要性を認識しつつも売上減を招く懸念から諸手を挙げて推進するわけにはいかない。
さらにもうひとつの理由は、著作隣接権を一括処理してくれる機構が日本に存在しないことだ。米国にはインターネット放送や衛星ラジオの楽曲使用料を徴収する公的機関「Sound Exchange」があるため、新規サービスでもレコード会社を1軒1軒回ることなく契約を進められる。人気のサービスがなかなか日本で始まらないのも道理だ。
2014年1月に米国でサービスインしたばかりの「Beats Music」。数カ月後にアップルに買収されたこともあり、日本上陸前に姿を変えてしまう可能性もある。
米国には著作隣接権を一括処理してくれる公的機関「Sound Exchange」が存在する。日本の「JASRAC」にはストリーミング配信可否を決める権限はない。
このほか、MacPeople9月号(7月29日発売)の「iTunes Match 徹底解剖」では、iTunes Matchと同様に日本でのサービスインが遅れている「Spotify」や「Beats Music」など海外で人気の音楽ストリーミングサービスについて紹介しています。また、iTunes Matchのサービス解説からマッチング条件、困ったときのトラブル解決など、iTunes Matchを詳しく検証しました。
また、9月号の特集ラインアップはこのほかに、1.4GHzの低価格iMacレビュー、Photoshopで始める iOSアプリ開発入門、アプリ開発者のアイデア発想術を掲載しています。
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