話はE3が行われていた6月中旬までさかのぼりますが、せっかく太平洋を超えてアメリカくんだりまで来たのだから、E3以外の“ゲームがある風景”を見てみたい! そんな思いだけを燃料に、オフ日を利用して行ってきましたよロサンゼルス・ゲーセン探訪! とはいってもなんの手がかりがないので、まずはGoogle Map先生に聞いてみました。
↑Google Map先生が教えてくれたのが『Looff's Amusement Center』。まずは何も考えずに向かってみます。
おっ、なんか“Amusement”なんてそれっぽい文字が踊っているじゃないですか。幸いメトロトレインの駅近くみたいなんで、地図だけを頼りに向かいますよ。なんか旅行記っぽい!
↑ロサンゼルスを縦横に走るメトロトレイン。まず僕が乗ったブルーラインは、ほとんどが地上(一部路面)を走っています。
↑メトロトレイン&バスの運賃は、この“Tapカード”が便利。日本で言うSuicaやICOCAと同じ、プリペイド方式の非接触式ICカードですな。
滞在先のダウンタウンから電車に揺られること約30分(ちなみにロサンゼルスってひとくちにいっても関東平野くらいの広さがあるんです!)、やっと到着しました『Looff's Amusement Center』。おお、なんか映画『シュガー・ラッシュ』で見たゲーセンっぽい外観じゃないか。これは期待できそう!
と、勢い入店してみると、なんとそこはゲーセンではなく、スマートボール店。これはこれで味があるのだけど、期待していたものではないので、店内の気のいいおばちゃん店員に断って、撮影だけしてとっとと引き上げます。
↑スマートボールがずらりと並ぶ『Looff's Amusement Center』の店内。日曜日の昼下がりに、地元のオジサンオバサンたちが時間を潰しているという、日本で言うパチンコ屋さんみたいな雰囲気。当たりによって景品がもらえるのも同じでした。
元々アメリカには日本のような店舗型ゲーセンはほとんど存在しないことは知っていたのですが、さすがにこれでは記事にならんぞと本腰を入れてネットで調査を開始。すると、リトルトーキョーにレトロゲームを多数置いてあるらしい店があることを確認、急いで引き返します。
↑またまたメトロトレインに揺られること45分。降車駅はゴールドラインのリトルトーキョーです。
駅から歩くこと約5分。なにやらサイケな外観をした店舗が見えてきました。ここが目的地の『EightyTwo』です。
↑ちょっと不思議な外観のお店。さっそく入ってみます。
情報によると、このお店はクラッシックアーケードゲームとお酒を楽しむバーらしい。入り口でID(パスポート)提示求められるだけあって、21歳以上の成人のみが入店できます。店内には、日曜の夕方だというのに人がいっぱい。どうやらなかなかの人気店なようです。「ワイら小金持ってんぞー」的な空気をまとった、ちょっとハイソな男女がお酒を飲みながら談笑しています。
↑こちらがEightyTwoの店内。なにやらイケてる男女の交流の場みたいな雰囲気ですが、当方とは無縁なクラスタなので華麗にスルー(ちょっと羨ましい)。
そんな空気を気にすることなく目的のクラッシックゲームを探すと……おお、すげーーっ! いきなりATARIの『スター・ウォーズ』を発見。さらに店内の壁添には名作アーケードゲームがズラリと並んでます!!!
↑1983年登場の『スター・ウォーズ』。ベクタースキャン方式の印象的なグラフィックと、原作の名場面を見事に再現したゲーム性で日本でも大人気となりました。
↑『スペースインベーダー』『ドンキーコング』『パックマン』がオリジナル筐体で揃い踏み! 日本がゲーム大国になる礎となった名作たちの姿をアメリカで見るのも、また嬉しいのです。
この店のなにがイイって、保存状態のいいオリジナル筐体でキチンと遊べる点(1プレイは25~50セント)。ゲームをファッションにしているお店だと例外なくレバーやボタンの状態が悪いのですが、この店では古い筐体でもストレスなく遊べるよう、ちゃんとメンテナンスされています。
↑お酒を飲みながらゲームに興じるお客さんたち。ゲームのひとつひとつを紹介したい(写真は撮影済み)のですが、時間の都合で泣く泣くカット。
↑別フロアにはピンボールがズラリ。日本ではもうあまり見ることのないピンボールですが、店内には過去の名作から、人気バンドを題材にした『AC/DC』や、J.J.エイブラムス版『スター・トレック』といった最新機種までが並んでいました。
ほかにも、『ルナランダー』や『タッパー』、『ペーパーボーイ』に『VSダックハント』といったマニアが見たら狂喜乱舞しそうなゲームが多数。惜しむらくはDJブースから音楽がガンガン流れていて、筐体からの音がほとんど聞こえなかったこと。それでも今ではプレイすることさえ難しい懐かしビデオゲームを堪能できる、とってもナイスなお店でした。昭和のビデオゲーム好きの方には、かなりオススメです。ただし、夜はあんまり治安のよくない地域なので来店する場合はご注意あれ。
↑すぐ近くにあるショッピングモールのリトルトーキョー・ガレリアには『JAPAN ARCADE』という、日本のゲームばかりを揃えたゲーセンがあったのですが、残念ながら今年閉店してしてました。『ゲームセンターCX』の有野課長も来店したことのあるゲーセンだけに残念!
高まったテンションのまま、次なる目的地へ。向かったのはユニバーサル・シティウォークにある『Jillian's』。アメリカでは割とよくある、レストランと小型アミューズメント施設が一体になったスタイルのお店です。この店はビデオゲーム自体はそう多くはないのですが、フェラーリの実車を模した『アウトラン2 スペシャルツアーズ SDX』や、アメリケーンな大型バイクにまたがってプレイする『ハーレーダビッドソン』といった大型筐体モノが楽しめます。こちらは、券売機で購入したチケットを使ってプレイする方式です。
↑ユニバーサルシティ駅からトラムで上がった先にあるユニバーサルシティウォーク。大阪にある同名施設の元になった場所だけに、パッと見がソックリですな。で、肝心のお店の外観が右の写真。
↑店内にある『アウトラン2 スペシャルツアーズ SDX』(左)と『ハーレーダビッドソン』(右)。セガの大型筐体モノは、アメリカでのウケがいいようです。
↑『DDR』や『鉄拳5』といったタイトルも。テーマパークの併設施設という場所柄、みんなでワイワイ楽しめるタイトルが多い気がします。
↑クラッシックな雰囲気のメダルゲームも。獲得したメダルの枚数に応じて、景品と交換もできます。
元より日本のような“ゲームセンター”の文化がほとんどないアメリカですが、探せばあるところにはあるものだなと感じた今回の旅(旅?)。ゲーム好きな皆さんも、旅先でゲーセン探しを楽しまれてはいかがでしょうか。
↑昨年の写真ですが、ロサンゼルス近郊の観光地サンタモニカ・ピアーにもゲーセンがあります。レトロな趣があって、なかなかいい感じでした。
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