大手コンソールメーカーが新ハードを発表しなかった今年のE3で、ひと際輝いていたハードウェアがOculus RiftとProject Morpheusだ。その影響か、会場のいたるところでVR系デバイスが出展されていた。
Oculus Riftと組み合わせて用いるウェアラブルコントローラー。両手の指すべてと手首、腕、胸など、全部で19のセンサーを搭載し、たとえばグローブを着けて握ると画面内の手も同じように動く。胸のセンサーは体のひねりを、腕のセンサーは腕の高さや前後を認識しているとのこと。
月面をシミュレートしたオリジナルのゲームが用意されており、左前腕部にはボタンセンサーがあり右手の指で押すとゲーム内ではボールを発射できる。片手で操作できる既存のスティック型コントローラーを併用して、移動やジェットパックを使ったジャンプなどが行なえた。
装着の手間はあるが、手元を見る必要がなく操作できるのでHMD系の弱点が解消できるかもしれないコントローラーだ。
音を振動に変換するユニットが仕込まれたベスト。小型の本体ユニットとワイヤレスで通信する。FPS『Counter-Strike』で試遊でき、ゲーム内で走っている音をあたかも実際に走っているような振動で体へ伝える、というものだ。リアルか否かという点ではまだまだだが、自分が敵に撃たれたときに衝撃を感じるので、ゲームに視覚と聴覚以外の新しい感覚を加えてくれるかもしれない。これもOculus Riftと組み合わせてみてほしいデバイスだ。
Oculus RiftとUnityで動作する、3Dサラウンドシステム。360度マイクが展示されていた。過去には、Bluetooth接続のユニットとヘッドセットに装着したセンサーで位置関係を読み取り、ユニットの動きに従って音の低位が変わる仕組みや、Unityでつくられたゲーム上に音が発生するオブジェクトを作成し、移動したり視点を変えると音が聞こえてくる方向が変わるデモも展示していた。Oculus Riftとの組み合わせは顔の動きの変化と音の方向の連動がいま一歩といったところだった。
見た目はOculus Riftによく似ているが、前面にスマホを仕込んでいる。スマホのカメラとセンサー、アプリを使って、ARディスプレーやヘッドトラッキングのような使い方も可能。レンズを入れ替えることで、125インチ相当のディスプレーや、80インチの3Dディスプレーにもなる。ヘッドトラッキング機能によるVRも搭載している。iOSやAndroid、PC、そしてXbox OneやPS4にも対応しているとのこと。
VRというよりウェアラブル用のセンサーだが、靴に装着する。スマホ用アプリで動きを検出する仕組みで、走る、飛ぶといった動きを検出できるようだ。サーフボードに乗るような動きを検知して戦闘機をコントロールするデモが行なわれていた。公式サイトではOculus Riftと組み合わせるような記述もある。
コンシューマー向けではないが、リアルタイムのモーションキャプチャーも出展。17のセンサーと受信機を備える。デモンストレーターのなめらかな拳法の動きにもしっかりと追従していた。
●番外編
E3の周辺機器といえばちょっとハテナマークが浮かんでくるものが多い。今年気になったのはこのふたつ。どちらもFPSゲームのサイト(照準)に合わせて画面に貼付けるもので、射撃が正確になるというが……。
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