マイクロソフトは、6月3日から台北で開催中のCOMPUTEX TAIPEI 2014にて基調講演を開催した。会場では、OEM部門のニック・パーカー氏が登壇し、最新のWindowsデバイスを次々と披露した。(関連記事)
↑米マイクロソフト OEM部門 コーポレート・バイス・プレジデントのニック・パーカー氏。Windowsデバイスを製造するOEMパートナーとのビジネスを統括する責任者だ。
昨年のCOMPUTEXではWindows 8.1が新たに搭載する“スタートボタン”を披露するなど、今後リリース予定の新機能を紹介する場面があったものの、今年は特に新情報はなし。BUILD 2014で予告された“スタートメニュー”についての続報もなく、Windows 8.1 UpdateやWindows Phone 8.1の新機能をおさらいするにとどまった。
一方、基調講演のメインとなったのは最新デバイスの紹介。パーカー氏は「ハードウエア要件を緩和することで、4インチから8インチのレンジを中心に、たくさんの新デバイスが登場した」と説明する。
↑東芝からは、これまでの8インチクラスよりも小ぶりな7インチのWindowsタブレットが登場。非常に競争力のある価格になるという。
↑こちらはすでに発表済みの『Encore 2』の10インチモデル。東芝ブランドでありながらAndroidタブレットに対しても競争力のある、269ドルという価格が印象的。
↑OEM、ODMメーカーによる多数のタブレットが並んだ。
↑ASUSの2-in-1『Transformer Book T300 Chi』も。タブレット時では、本当に中身が入っているのかと疑問に感じるほど薄い。
また、Windows Phoneについても新型機が多数登場。2月のMobile World Congress 2014で発表されたQualcomm Reference Designへの対応により、端末の爆発的な増加が期待されていたところ。それからわずか4ヶ月弱、COMPUTEXのステージには見たこともないWindows Phone端末が勢揃いした。
↑各端末とメーカー名の対応を覚えきれないほど、たくさんのWindows Phone端末が一挙に登場した。
具体的には、端末メーカーはポータルサイトから開発資料一式をダウンロードすることにより、Qualcomm Reference DesignをベースとしたWindows Phone端末の開発やテストに着手できる仕組みになっているとのこと。これまでのように、端末メーカーとマイクロソフトの担当者がチームを組んで開発を進めるという方法ではなく、OEM・ODM各社が自由にWindows Phone端末の開発に参入できる状態となる。
↑Yezzによる4.7インチ端末『Billy』。背面カラーのレッドが印象的。なぜかWindowsロゴボタンは“○”と表記。
↑BLUによる端末。フロリダ州に本社を置く米国企業で、南米やカリブ諸国が主な市場という。
↑BYDの端末。『HTC One』の金属ボディを作っているメーカーとのこと。写真では分かりづらいがWindowsロゴボタンが“く”の字型になっている。
↑COMPALは6インチとかなりの大型端末を展示。Windowsボタンなどはソフトウェア実装となっている。
↑InFocusの5インチ端末。プロジェクターなどで知られる米国企業だが、Foxconnと提携し中国向けスマートフォンに参入した。
↑Pegatronの端末。詳細不明だが、“OASIS”というコードネームが確認できる。
↑Prestigioによる5インチ端末。小ぶりなWindowsロゴボタンが特徴。背面にはPrestigioロゴが光る。
↑Quantaによる、これまでにないテイストのWindows Phone端末。ゲーミングを意識したようなデザインだ。
↑Wistronからは、今回の発表において最大の6.5インチの画面を搭載した“Windows Phoneファブレット”が登場した。
いずれもOEM・ODMによる開発中の機体であり、最終的に販売される製品とは仕様や外観が異なる可能性がある。しかしQualcomm Reference Designへの対応後わずかな期間で、ここまでバリエーション豊かな端末が登場したのは非常に面白いところ。
なお、『Surface Pro 3』については特に披露されることはなく、マイクロソフトの自社製品となったノキア製のWindows Phoneについても、ステージには登場しなかった。このあたりからも、自社デバイスを展開しながらOEMパートナーとの関係も維持したいという、マイクロソフトの慎重な姿勢が伺えるイベントとなった。
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ななふぉ
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