日本マイクロソフトは開発者向けイベント『de:code』を5月29日に開催し、参加者全員にLumiaシリーズのWindows Phone 8端末と、東芝製の8インチタブレットを配布しました。
初開催となったde:codeは、これまで同社が日本で開催してきた『TechEd』と同じ、開発者やIT技術者向けのイベントです。4月の『BUILD』や海外のTechEdの内容を日本向けにアレンジして紹介するもので、今後は毎年開催するとのこと。
↑基調講演に登壇した日本マイクロソフトの樋口泰行社長。来年以降もde:codeを開催することを宣言した。 |
de:codeの参加費は通常価格で12万円(税抜)ということからもわかる通り、プロフェッショナルな開発者を対象としたイベントです。基調講演が始まる前の会場周辺では、参加者にお土産として何らかの“教材”が配布されるらしいというウワサが広まっていました。
そして基調講演の最後に、日本マイクロソフト 執行役 デベロッパー&プラットフォーム統括本部長の伊藤かつら氏から直々に、LumiaシリーズのWindows Phone 8端末を配布することが発表されました。
↑Lumiaシリーズの配布を発表する伊藤かつら氏。日本マイクロソフトで活躍するエバンジェリストたちの上司にあたる。 |
↑配布されたLumiaは、820・920・1320・1520のいずれか1台。de:codeのために「世界中から苦労して集めてきた」(伊藤氏)という。 |
思い起こせば2013年、伊藤氏との雑談の中で「開発者向けにWindows Phoneを配布してみてはどうか?」と提案してみた記憶があるものの、その時点では「いろいろな問題があって実現は難しい」との回答だったため、その後、さまざまな障壁を乗り越えての実現だったことが予想できます。
ほかにも基調講演のステージでは、テクニカルソリューションエバンジェリストの西脇資哲氏が、Windows Phone 8.1の新機能である“Cortana”や“Word Flow”を紹介。Windows Phoneでお馴染みの高橋忍氏もWindows Phone 8の魅力を語りました。
↑『エバンジェリスト養成講座』の著書でも知られる、西脇資哲氏。Lumia 1520を使ってWindows Phone 8.1の新機能を披露した。 |
↑伊藤氏から「Windows Phoneなら、おなじみのこの人」と紹介された、エバンジェリストの高橋忍氏。 |
■Windows Phone端末は開発時の検証用。電波の利用はNG
こうして参加者全員の手に渡ったWindows Phone 8端末ですが、あくまで“Windows Phoneアプリケーションの動作確認用”との位置付けとなっています。
↑配布されたWindows Phone 8端末の例。こちらは『Lumia 1320』だ。 |
さらに注意事項として“電波法その他関連法令遵守の観点から、電波を発しないようにするため”、“フライトモードをONに、WiFiとBluetoothをOFFにした状態で使用するように”、と書かれた用紙が同梱されていました。
樋口社長による基調講演では、Windows Phoneの国内導入についての新たな発表はなかったものの、今後の展開に期待が持てるイベントとなったことは間違いありません。
■8インチWindowsタブレットも全員に配布
なお、スポンサー企業のインテルと東芝は8インチのWindowsタブレットを提供。東芝製の『dynabook Tab』を、参加者全員に配布しました。
↑『dynabook Tab VT484』とみられる8インチタブレットも、参加者全員に配布された。 |
↑インテル 常務執行役員の平野浩介氏。「最近は米国の幹部も日本を飛び越えて中国に行ってしまう。日本にも優れた技術はあるので、スピード感やグローバルへの展開を視野に入れてほしい」と呼びかけた。 |
↑東芝 パーソナル&クライアントソリューション 営業統括責任者の長嶋忠浩氏は、「アプリケーションを開発できるエンジニアの皆さんには、我々東芝だけでなく、人類みなが期待している」と激励した。 |
今年は行けなかったという人も、来年こそは上司を説得するなどして、de:codeに参加してみたくなったのではないでしょうか。
■関連サイト
de:code
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります