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インテル9シリーズで追加されたM.2やSATA Expressってナニモノ?

2014年05月13日 18時30分更新

 5月11日にじゃっかんクロックアップした第4世代コアi、Haswell Refreshとともに発売された、インテル9シリーズチップセット(Z97/H97)搭載マザーボード。ASUS、ASRock、ギガバイト、MSIなど各社からさまざまな製品が登場しました。

 CPUソケットや対応メモリーなどはインテル8シリーズ(Z87やH87)と同じですが、聞きなれないスロットやポートの名前が出てきました。そう、M.2とSATA Expressです。

 

M.2スロット
インテル9シリーズで追加されたM.2やSATA Expressってナニモノ?
↑M.2スロットはマザーボード上に設けられた小型のストレージ(もしくはWiFiモジュール)用スロット。写真のASRock Z97 Extremeは珍しく、2スロット備え、左はPCIエクスプレス×2の通常のM.2だが、右はPCIエクスプレス×4の超高速M.2スロットとなる。
SATA Express
インテル9シリーズで追加されたM.2やSATA Expressってナニモノ?
↑SATA ExpressはSATAポート2基と専用端子のセット。SATAポートは従来のSATAデバイスでも接続できる。

 いずれもストレージの接続規格で、従来のSATA3と違う点は速度です。SATA3では毎秒600MBが関の山でしたが、M.2やSATA Expresでは、PCIエクスプレス接続(×2)でSSDを接続することで、毎秒1GBの高速性能をたたき出せるのです。

インテル9シリーズで追加されたM.2やSATA Expressってナニモノ?
↑PLEXTOR製PCIエクスプレススロット対応SSD『M6e』のM.2モジュールだけを抜いたもの。

 しかし、対応製品は非常に少ないのが現状です。PLEXTOR製のM.2対応SSDが秋葉原で流通していますが、これは先行発売したPCIエクスプレススロットに挿すタイプのM6eに搭載されたモジュールの単体販売だと思われます。同製品を編集部で試したところ、きちんとブートドライブとして選択でき、問題なくWindows8.1をインストールできました。

インテル9シリーズで追加されたM.2やSATA Expressってナニモノ?
↑SATA Expressポートに2基のSATA対応SSDを接続してみたが、ふつうに使用できた。

 一方で、SATA Expressは現在手に入る製品はなく、しばらくはSATAポートとして(互換性あり)活用することになるでしょう。

 両規格はPCIエクスプレスレーンを利用することから、マザーボードによっては排他利用になる場合があります。このあたりはグラフィックボードと同じように、CPUとチップセットから伸びているPCIエクスプレスレーンの奪い合い、というわけです。

 ちなみにM.2は内部的にPCIエクスプレス接続のものと、SATA接続のものがあります。前者は製造コストが高く、後者は安いという違いがあります。また、ASRockやASUSの一部モデルでは、M.2スロットのPCIエクスプレスレーンがCPUに直結しているため、内部SATA接続のM.2 SSDは動かないので注意が必要です。

 PCIエクスプレス接続のSSDは、MacBook AirやVAIOなど、ノートPCでは先行していますが、デスクトップではインテル9シリーズから本格化します。PCIエクスプレスレーン数の多いインテルX99チップセット(Haswell-E対応)が登場するとウワサされている2014年第3四半期までに、各ストレージメーカーの製品が出揃うといいのですが……。

 とはいえ、インテル9シリーズチップセットは、これから出てくる末尾K付のオーバークロック向け第4世代コアi“Devil's Canyon”、Iris Proを内蔵したモデルもある第5世代コアi“Broadwell”でも使える息の長いマザーボードになるので、ぜひこれを機会にPC自作を始めてみてはいかがでしょう?週刊アスキー5/27号 No.979(5月13日発売)の特集『新ハスウェルで自作入門』では、9万円の超コスパ構成を紹介してますので参考にしてみてください。

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