スマホの普及で、手軽に写真を撮影してSNSに短時間でアップできるようになりました。TwitterやFacebookでタイムリーに自分の“今”を記録している人も多いと思います。
ですがその反面、SNSでアップされた写真で不快な思いをした、という話も多く聞くようになりました。今回、本記事では、そんなスマホで撮影してSNSにアップする際に気をつけたい事と、トラブルを未然に防ぐ注意点をいくつかご紹介してみたいと思います。
●お店で撮った写真の注意点
飲食店でおいしい料理に巡りあったり、雑貨店でおもしろい商品を見つけると、スマホで撮影してSNSに投稿していませんか? 多くの人が日常的にしていることと思います。ですが、その写真は店主さんに許可を得ているでしょうか。
「PRになるからいいじゃない」という意見もあるとは思います。ですが、お店によってはあまり公開されたくないという店主さんもいらっしゃいます。それには理由があるのです。
実は公開されたくないお店の多くが、同業他社に見られたくないからなのです。SNSで公開されると「あの店はこれを仕入れている」とか「これをこの値段で売っている」という事が拡散され、来店もせずにライバル店の関係者の目に触れる可能性があります。飲食店なら盛り付けやサービスをまねされる事も考えられます。“飯テロ”とランチを撮影する前に、必ずお店の人に許可をとって撮影したほうが良いでしょう。
●子供や他人の写った写真の注意点
「知り合いの子供がかわいいので」、「パーティーなので」といった理由でお子さんをスマホで撮影し、FacebookなどのSNSにアップしているという人も多いのではないでしょうか。
しかし、その行為は写真を世界中の不特定多数にさらしているかもしれません。例えば、ご自分のお子さんの写真をSNSにアップしたとしましょう。「かわいいね」という友達の反応と裏腹に、犯罪者に自分の子供を知らせてしまっている可能性はないでしょうか。ご自身のお子さんじゃなかったとしても「○○さんのお子さん達とバーベキュー」というコメントを添えた写真だったりすれば、「○○の子供はこの子か」と狙われる可能性がないとも言えません。
もちろん、これは子供の写真に限った話ではありません。ご家族やお友達、特に女性の中には無断で公開されたくないという人もいらっしゃるかもしません。
このように子供や他人の写真をSNSにアップする場合、特に注意したいことがいくつかあります。
・その人(子供の場合は親)に必ず了承を得る
・SNSの公開範囲を限定して写真を公開する
・可否の返事が聞けない場合は、特定できないようなモザイクをかけるか公開しない。
このような対策でトラブルを少しでも回避できるでしょう。最低限は「無断で撮影して、無断でアップしない」ことです。
●ペットの写真の注意点
近所の家の犬がかわいくて、勝手にスマホで撮影したという経験がある人もいらっしゃるはずです。ですが、それは飼い主さんに不快な思いさせてしまってるかもしれません。
ある飼い主さんにこんなお話を聞きました。「私の犬を勝手にケータイで撮影されて、あまり良い気がしない」と。そうです、“私の犬”という事なのです。動物は生き物ですが、ペットである以上、飼い主がいらしゃいます。ペットも所有物なのです。あなたの車やバッグを黙って撮影されているのと、そう変わりがありません。勝手に撮影されたくないと思ってる飼い主さんもいらっしゃるのです。特に我が子のようにペットをかわいがられている飼い主さんにとっては、お子さんを無断で写真に撮られていると感じていらっしゃるかもしれません。犬や猫を撮影する際は、飼い主さんに一言声をかけて了承をいただく配慮も必要です。
この他にも、他人の自動車やバイクを撮影する場合はナンバープレートをふせるなど、まるで私たちプロライターやプロカメラマンがメディアで注意してるような事が、SNSにもそのまま当てはまります。それは、SNSが公のウェブという世界にあり、不特定多数の人が閲覧できる媒体だからなのです。一度公開すると多くの人が目にし、過ちに気がついて削除してもそれまで公開した時間は消せません。削除した後も、複製を保存をされて転載されることもあるのです。
ですが、写真を撮ってSNSにアップする行為そのものが悪いわけではありません。ちょっとした心配りに注意して、スマホでの撮影とSNSへの投稿を、安全に楽しく利用しましょう。
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります