3月26日、27日に開催された、ウェアラブルに特化したイベント『Wearable Tech Expo in Tokyo in Tokyo 2014』。展示ブースには、時代を先行く最新のウェアラブルデバイスが一堂に展示されていました。
『Moff』
ウェアラブルホビー。刀を振る、銃を撃つ、ギターを弾く、などの動作に連携してスマホから音が出ます。試着したところ、ギターを弾く動作で音を鳴らすのがとても楽しく、夢中になりました。おそらく、ポイントはリストバンドなので道具を使っているという感覚がなく、自分のカラダの動きでダイレクトに音を鳴らしている感覚になれる点。これ大人でも楽しいですって!
『Moff』はKickstarterで予約すると7月ごろを目途に出荷が開始されるとのこと。約5000円ほど(49ドル)と値段もお手ごろだし、欲しいな。
『Google Glass』
今年には販売が開始されると見られるGoogle Glass。イベントでは、朝日新聞メディアラボや野村総合研究所がGoogle Glassのソフトウェアを展示していました。
朝日新聞メディアラボが展示したソフトウェア“朝日新聞AIR”が目指すのは情報のメディア化。例えば新聞に掲載されているスポーツ記事をGlassで見ると、紙面では掲載されなかったフォトギャラリーが展開される、料理の記事を見ると細かいレシピの情報がGlass上で示されるなど、ユーザーが新聞誌面を飛び越えた体験をすること。さらに、新聞だけに留まらず、パンフレットなど展示物、お寿司などの食べ物を見ると、それに付随する情報が表示されるという仕組みも展示。新聞社の豊富なデータベースがあるからこそ、可能性は広がりそうです。
野村総合研究所は、ビジネス向けの利用シーンを提案。画面に映っているのは新橋の駅前の様子ですが、Glassをかけて町を見ると、男女比や人工などのデータを呼び起こして表示する仕組み。マーケティングへの応用を想定しています。新橋から視線を逸らし銀座の方向を向くと、Google Glassのジャイロで感知しリアルタイムで男女の構成比が変わるのがおもしろかったです。
スマート衣服
こちらはスポーツ用のスパッツ。筋肉量などを測定し、Bluetoothでスマホに情報を送信します。素材を手掛けるのは上海のCLOTHING+社。
CLOTHING+社の素材はすでにアディダスなど大手スポーツメーカーにも利用されています。着ているだけで心拍数や血圧が測るがわかる衣服も展示。
ドコモの『hitoe』
心拍数や心電波など、生体情報を感知する衣服素材『hitoe』。開発を手掛けるドコモは、今年度中にこれを利用した生体情報計測用ウェアとスマホを活用したサービスの提供を開始する予定とのことなので楽しみです。
『mirama glass』
ブリリアントサービスが手掛けるmirama glassも体験してきました。こちらはジェスチャー操作ができるのが特徴。メガネに搭載するセンサーで手のジェスチャーを認識し、ログインはもちろん、メールを手書きして送信することも可能です。メガネでモーションをとって操作するのは新しい体験。
ジャスチャー操作することによって、例えば、料理している最中にはどの作業工程かを検知。必要なレシピを表示するなど、端末とのコミュニケーションがよりスムーズになります。
現在、研究用のプロトタイプを予約受付中という状態で、一般製品化はまだ数年先になるとのことでしたが、Google Glassに対抗するメガネ型ウェアラブル製品と言えそうです。
『Oculus Rift』
バーチャル体験ができる『Oculus Rift』。ジャイロセンサーなどの機能により、顔を向けた方向360度に対応する映像が表示され、まるでその仮想世界に入っているような感覚になります。実用性というよりエンターテイメント性が高いです。
テレビ朝日は、番組『お願い!ランキング』のOculus Rift対応ソフトウェアを展示。Oculus Riftを装着すると、前後左右上下に顔を動かすと、それに対応する個所のCGの部屋の様子が見え、『お願い!ランキング』の世界に入ったような感覚になれました。HMD×テレビ番組可能性のひとつでしょう。
ウェアラブル?な電飾
同じくテレビ朝日は、『ミュージックステーション』のライブで実際に活用した、リストバンド型電飾も展示していました。
ライブのときに観客が装着。大型スクリーンと色味やパターンをシンクロさせることによって、ライブ会場に一体感を生みます。さらに、スマホやタブレットアプリでライブを見ている視聴者の人のために、電飾とアプリをリアルタイムで連動。会場の外にいても、光の効果でライブに参加しているような一体感を生むとのことでした。
ほかのウェアラブル端末とは意味合いが異なるようですが、光を信号としてライブの一体感を生み出すというのは、バーチャルな体験にも近くステキです。
ウェアラブルに使用されるチップ
『nRF51シリーズSoC』などウェアラブルデバイスに利用されているチップを開発するNordic。世界のウェアラブルメーカーから広く利用されているという。
Nordicのチップは頭部に装着して脈拍や活動などを測定する、Life BEAM社の自転車向けヘルメットにも利用されているとのこと。こちらはアメリカで発売。
女子向けウェアラブル
最後に、私が気になったのは女子向けリクルートテクノロジーズが展示していたコンセプトモデル『Lily』。
一見オシャレな腕時計のよう。小型で軽量なぶん、機能はスマホの着信やメール受信をバイブレーションで通知するだけというシンプルに抑えれています。ライフログなどもとれないので機能としては少しさみしいですが、身につけるものなのでデザインは重視したいもの。毎日気持ちよく装着できるよう、ウェアラブルデバイスがファッション方面にも伸びることに期待しています。
■関連サイト
Wearable Tech Expo in Tokyo 2014
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