日本の景気は上向いていると言われますが、企業の経営者やネットの関係者には、それほど楽観的な見方をしていない人が多いのではないかと思います。
今年2月、アマゾンでの日本での売り上げが、2012年で対前年18.6%増の78億ドル(約7300億円)であることが、同社が米証券取引委員会に提出した資料から明らかになりました。ほんの10年ほど前に日本に進出したネット通販企業が、1兆円の売り上げになるのは、時間の問題とみるべきでしょう。
Amazon.co.jpキャリア情報サイトの記事より抜粋 |
ネットの世界は、「GAMFA」(Google、Apple、Microsoft、Facebook、Amazon)と呼ばれる5社が、強烈な影響力を持ってきています。米国では、実店舗型の量販店はネット通販のショウケースと化したことで大型倒産が相次ぎ、すでに何百という新聞が休刊に追いやられ、ボーダーズのような大型書店も閉店しています。
そうした状況下で、日本の企業は、どのようなイノベーションによって彼らに対抗できる製品やサービスを生み出すことができるのでしょうか? このことは、これからのネットによる社会の変化を察知している人ほど、切実に感じているはずです。
角川アスキー総合研究所の第1回シンポジウムを、9月27日(金)、東京・赤坂の明治記念館で開催します。登壇者は、MITメディアラボ所長の伊藤穰一氏、ドワンゴ代表取締役会長の川上量生氏、そして、Rubyアソシエーション理事長のまつもとゆきひろ氏という顔ぶれです。
シンポジウムは、個別プレゼンテーションに続いて、この3氏によるパネルディスカッション、そして、スペシャルゲストに日本のネットの生みの親こと慶応義塾大学環境情報学部長の村井純氏を迎えた懇親会という構成になっています。
ネット時代のビジネスのやり方については、我々の身の回りにも有益な情報がたくさんあります。そうした情報を正確に追いかけて、自社のビジネスと照らし合わせる作業も大切なことですし、意義のあることです。しかし、ネット時代には、そうしたニュースや数値だけではうまくいかないことが多いのではないでしょうか。
なぜなら、イノベーションとは、独創的な発明のことでも鮮烈なマーケティングのことでもなく、適切なテクノロジーとしくみを組み合わせて市場にサラリと投げ込むスマートさのことだからです。つまり、ユーザーと時代の空気というものを知っていることが最大のポイントとなります。今回のシンポジウムは、それに触れていただく機会になるのではないかと考えています。
【日時】9月27日(金)15時〜
【会場】明治記念館(東京都港区元赤坂2丁目2番地23)
【主催】株式会社角川アスキー総合研究所
【協賛】株式会社ナノオプト・メディア
【後援】一般財団法人デジタルコンテンツ協会
【参加費】15,000円(懇親パーティー費込み)
詳しい内容と申し込みは以下のサイトをご覧ください。
http://www.lab-kadokawa.com/event201309/
●関連サイト
角川アスキー総合研究所
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