週アスPLUSではおなじみとなりましたが、MacでWindowsを動かす魔法のテクニック“Boot Camp”。最新版のMacBook AirでもWindow8が快適に動き(過去記事参照)、僕のまわりでは多くのMacユーザーがWindowsとの二刀流で、仕事に趣味に艦これにと大活躍しています。
しかし、Boot CampではMac OSとWindowsを切り替えるためにはPCの再起動が必要です。Windowsを使っている最中に、Macのソフトが使いたかったり、Macを使っているときにWindowsのソフトが使いたかったりする場合、いちいち再起動するのはめんどうですよね。そんなものぐさ男爵達にオススメしたいのがパラレルスのデスクトップ仮想化ソフト『Parallels Desktop for Mac』です。
Parallels Desktop 9 for Mac
●パラレルス(関連サイト)
●価格 7900円(通常版)
↑9月6日発売予定。4000本限定の初回出荷限定版は4900円。アカデミック版と大学生協版は3900円。既存ユーザー向けのアップグレード版(4900円)はParallelsオンラインショップで発売中。 |
『Parallels Desktop for Mac』はMac OS上で仮想化したWindowsを動かせます。デスクトップモードで動かせば、全画面Windowsマシンのように使えますし、コヒーレンスモードでは、WindowsソフトをMac上でまるでMacのソフトがごとく扱える代物です。
Intel CPUを搭載した、いわゆる“Intel Mac”が登場して早7年、Parallels Desktop for Macも年々進化し、このたび発表された最新版『Parallels Desktop 9 for Mac』では、なんと仮想化したWindows8にスタートボタンまでありました。Windows8.1を先取りですよ! しかも、ちゃんとWindows7っぽいスタートメニューが出ます。対応OSにはWindows8はもちろん、XPや7などの歴代Windowsのほか、Windows8.1もサポート。また、次期Mac OSである、OS X Mavericksもサポートするそうです。新しいOSが出るたびにBoot Campドライバーがすぐにきちんと当たらないのではないかとビクビクしている僕でも、これなら安心してWindowsとMacを仲良く使えそうです。
Windows8にスタートボタンを追加 |
もちろん、『Parallels Desktop 9 for Mac』の進化点はスタートボタンだけではありません。ディスクパフォーマンスが40%改善していたり、3Dグラフィックスとウェブブラウンジングが15%高速になっていたり、Windowsアプリケーション用PDFプリンター機能を備えたりと、実にさまざまな部分でパワーアップしています。今回は、そのなかから僕がグッときた機能を紹介します。
クラウドストレージをローカルっぽく共有 |
iCloudやDropbox、Google Dirve、Photo StreamなどのMac側のクラウド共有フォルダーは、仮想化されたWindows側からローカルドライブのように参照できます。これは便利です。Boot CampではWindows上のフォルダーでいちいち同期しなきゃいけませんし、同じマシンに二重にファイルがあるってやっぱりストレージの無駄使いですからね……。バックアップだと思わない限り、あまり気分の良いものではないのです。
SkyDriveをMac側で共有 |
また、WindowsのSkyDriveフォルダーをMacでローカル参照することもできます。クラウドストレージへの対応が手厚くってステキ!
タイルUIアプリをウインドーで使う |
Windows8のタイルUIアプリがウィンドウズ上でウインドーモードで使えます。まあ、タブレット操作を想定したアプリですから、全画面前提なのにウインドーで使ったら元も子もないじゃん!ってツッコミたいところではありますが、もちろん全画面でも使えますので、柔軟な使い方ができるといことはそれはそれでまた良きことかな、ということでよしなに。
Windowsでも3本指タップで辞書検索 |
Mac OSの便利機能であるタッチパッド3本指タップ(Lionではダブルタップ)からの~辞書検索。これがWindows上でも使えるようになりました。タップをクリックと勘違いし、何回もクリックして出ないな出ないよと悩んだのはいい思い出です。
LightningデバイスをWindowsで使う |
USBストレージは使えていましたが、新たにLightningやFireWireストレージがWindowsでも使えるようになりました。接続時はMacや仮想化したOSを選ぶ画面になるようでわかりやすいです。
と、『Parallels Desktop 9 for Mac』ではそそられる新機能が盛りだくさん。Boot Camp派の僕も思わず使ってみたくなりました。さらに、昨日海外で発表されたiPad向けアプリ『Parallels Access for iPad』(アクセスするコンピューター1台につき年間79.99ドル)を使えば、リモートデスクトップでMacや仮想化されたWindowsのソフトをまるでiPadのアプリのような形で使用することもできます。いずれ日本語版で配信されたぜひこちらも併せて使って、iPadからタップやスワイプだけでMacとWindowsアプリを自由自在に操りたいですね。
iPadアプリ『Parallels Access for iPad』 |
■関連サイト
パラレルス
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