WWDC2013で登場した新MacBook Air(Mid 2013モデル)だけど、Retinaディスプレイを搭載していなかったため、「なーんだ」的な残念な感じになっている。だけど、もともと「Haswell搭載して出てくるかな?」くらい期待されていた新世代Macの第一弾なのだから、よくよく見てみると煮詰まったMacBook Airの完成系とも言える。
旧世代と比較してもっとも性能差を感じるのがバッテリーだ。省電力なHaswellとあって、スペックはほぼ一緒にもかかわらず、駆動時間はグンと伸びている。まずは、バラバラにしたMid 2013とMid 2012のMacBook Air 13インチを見てみよう。
Mid 2013 |
Mid 2012 |
少々ロジックボードに変更はあるが、バッテリーのサイズはほぼ一緒。容量は50Whから54Whになっているが(11インチは35Whから38Wh)、1割も増えていないにも関わらず、バッテリーベンチの結果には大きな差が出た。
バッテリー駆動時間テスト |
テストは、解像度640×360ドットで再生時間が1時間30分のH.264ムービーをQuickTime Playerでフルスクリーンのループ再生して、バッテリーの持続時間を記録。 |
テストは以下のマシンで行なった(グラフ上から)。
・Mid 2013 11インチ(Core i5 1.3GHz)
・Mid 2013 13インチ(Core i5 1.3GHz)
・Mid 2012 11インチ(Core i5 1.7GHz)
・Mid 2012 13インチ(Core i5 1.8GHz)
・Pro Retina Early 2013 13インチ(Core i5 2.6GHz)
・Pro Retina Mid 2012 15インチ(Core i7 2.6GHz)
Pro Retinaモデルに関しては参考程度で見てほしいのだが、2012年のMacBook Airと比較して11インチでは倍近くの6時間15分、13インチでは1.6倍の8時間13分にもなった。高負荷のベンチマークでこれだから、普通の使い方ならば丸1日は大丈夫。電源付きのカフェを探さないで済むし、国内出張なら移動中に動画観まくっても到着後に仕事もできる。
厚さ1.7センチのモバイルモデルとして、Retina化と引き換えに得た大きな利点だ。しかも、秋にはOS X Mavericksが登場。タイマーコアレッシング機能によって、さらに駆動時間が伸びることは間違いない。
「そりゃ、クロックが低いし低電圧だからな」という意見もあろうが、実はそれでいてCPUの処理速度は劣っていないのだ。今回はSSDもPCIe接続で高速化。Read値の700MB/秒超えは、2012年のMacBook Airより130%くらいの高速化だ。当然、モバイルでは重要な起動時間も早い。
という一連のベンチマーク結果は以下のとおり。項目によって勝ち負けはあるが、Intel HD Graphics 5000の効果もあってかなりいいスコアなのがわかる。特にMid2011、Late2010モデルとの差に注目。
画像をクリックした人……すまない。そうなんだ、これはMacPeople8月号(6月29発売)に掲載しているので拡大できない。Retinaディスプレイじゃないとつぶれて見えないんだ。この号では他にも内部をバラバラにしてパーツごとの解説やアーキテクチャー図解、歴代MacBook Airの紹介、CTOメニューの価格までひとつひとつ解説している。これを読めば一番賢いMacBook Airの買い方がわかる。
さらに、話題のMac Proのスペックを丸裸解説、MacBook Airと一緒に買いたい802.11ac対応のAirMac Extreme、Time Capsuleも徹底ベンチを行なった。スコアを見れば買いかどうかがすぐにわかる仕組み。
第3特集ハードウェア編Mac Pro |
第3特集ハードウェア編AirMac Extreme/Time Capsule |
ちなみに、ここまでのハードは四大特集のわずかひとつ。その他にさらに強力なiOS7、OS X Mavericks、iPhoneでライフログ管理があるから気が抜けない。定価は680円だが、電子書籍版だと600円というTIPSをお伝えしつつ、今月もよろしくお願いします。
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