『COMPUTEX TAIPEI 2013』開催前日の6月3日、台北グランドハイアットホテルにて、MozillaとFoxconnが、携帯端末やタブレットPC向け新OS『Firefox OS』に関する共同記者会見を開催した。Mozillaからアジア地区のCEO宮力氏、Foxconnからはジェネラルマネージャー劉揚偉氏の2人が出席して行なわれた。
↑記者会見でガッチリ握手するFoxconn劉氏(左)とMozilla宮氏(右)。 |
Foxconnの劉氏は「Firefox OSがHTML5に準拠しているため、我々が以前から進めている“八屏一網一雲”(スマートフォン、タブレットPC、ノートPC、オールインワンPC、ポータブルTV、スマートTV、電子ホワイトボード、LEDモニターの8つの端末のクラウド・コンピューティングサービス)が実現可能であり、コラボレーションすることになった」と今回、Firefox OS端末の登場に向けて、両者が手を結ぶことになった簡単な経緯が説明された。
↑端末やOSについての質問には、Mozillaの宮氏が答えていた。 |
Mozillaの宮氏は、FirefoxOSの目指すところについて、「HTML5でウェブAPPだけを開発すれば、すべてのプラットフォームに共通したオープンなウェブ環境をつくれるようにすること」と話した。
続いて、記者からの質問で「現在開発中の端末はいくつかあるか?」と聞かれると、現在スマートフォン3台とタブレットPC2台の合計5台の端末を開発中であること。また、開発には、多くの企業から声をかけてもらっており、Foxconn以外の企業とも行なっていきたい」と宮氏は答えた。
↑端末会社、通信会社、アプリケーション提供会社など、すでに手を結んでいる会社を発表。日本からはKDDIが参加している。 |
また、記者から「今回の動きはFoxconnがMozillaを買収する第一歩なのでしょうか?」という質問に対して、Foxconnの劉氏は「そういった計画はない。我々は製造メーカーであり、Foxconnブランドのプロダクトをこれからも発売する予定はなく、あくまでソリューションを提供していく予定である。皆さんの業界では、スマートフォンやタブレットPCに注目が集まっていますが、私達は、2つ以外にもPC、スマートTVなどをはじめとした合計8つのデバイスを共通のプラットフォーム化していく計画があり、その計画を実行するのに最も適しているのが、FirefoxOSだったということだ」と話し、FoxconnによるMozilla買収の可能性を否定した。
↑この日の共同記者会見でお披露目された『FirefoxOS』を搭載した3つのスマートフォンと2つのタブレットPC。 |
既存のiOSやAndroidと比較して“Firefox”OSの優れている点について聞かれると、「アプリケーションの開発者は、端末ごとの開発を行なう必要はなく、HMTL5でアプリケーションを開発するだけで済むのが、最も優れているところだろう」と答えた。
↑スマートフォンは3台のうち、ZTEとALCATELの2社が明かされていた。 |
↑タブレットPCは2台とも、発売元の会社は不明。端末を触ることはできず、端末ではデモムービーが流されているだけだった。 |
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