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LUXMANの試聴室で総額ウン百万円のオーディオの音を“浴び”てみた|Mac

2013年05月03日 16時30分更新

 LUXMANは国内の老舗オーディオメーカーで、オーディオプレーヤーやアンプ、ケーブルなどが主要製品です。今回は、「本当にいい音とはどういうものか」を体験すべく、神奈川県は新横浜にある同社の試聴室にお邪魔させていただきました。ちなみに私ことマツウラは、MacPeopleの連載「オーディオをはじめよう」を4月号まで担当しておりました。


■オーディオ愛好家が設備にお金をかける理由

 こちらがメインのオーディオシステム。広めのリビングといった趣の部屋に鎮座しています。両脇にある大きな「塔」がスピーカーであることと、ラックの左上に載っているのがMacBook Proであることはわかりますが、あとは……? 

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 写真の機材の内訳は下図の通り。「USB DAC」はMacから出力したデジタルの音声データをアナログ信号に変換する機器です。「プリメインアンプ」は、左右の音のバランスやボリューム調節と、音声信号の増幅機能を併せ持った装置。巨大なお弁当箱のような「モノラルパワーアンプ」は音を増幅させ、スピーカーを駆動する装置です。2個あるのは「モノラル」だから。つまり、左右2チャンネルの音声を、個別に扱っているわけです。

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 Mac→USB DAC→プリメインアンプ→パワーアンプ→スピーカーという順番で音声信号を送信し、再生するわけですね。ちなみに、モノラルパワーアンプは1台の価格がなんと189万円もするそうです! システム全体でおいくら万円になるんでしょうか。怖くて聞けません!

 ちなみに、機材自体もさることながら、「ケーブル」類もすごいんです。こんなに太いケーブルになってしまうのは、音声信号に極力ノイズを入れないことと、信号を安定して送信するためだそう。

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 さて、今回は以下の2枚のCDを持参し、「風笛」(宮本文昭)と「つけまつける」(きゃりーぱみゅぱみゅ)をかけさせてもらいました。前者はクラシカルな木管楽器のインストゥルメンタル、後者はエレクトリカルなポップナンバー。対照的な2曲ですが、どちらが高級オーディオ向きなのでしょうか?

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 先に聴いたオーボエの曲は、木管楽器の温もりと懐かしさのある、芳醇な音がまっすぐに響いていました。目を閉じると、各楽器の奏者がすぐそばで実際に演奏しているように感じます。オーボエを操る指遣いの音までが聞こえてきたのには感動しました。

 さて、次はきゃりーぱみゅぱみゅ。再生してみると、ちょっと違和感を感じました。さっきの曲とは違って、ボーカルがどの位置で歌い、楽器がどこで鳴っているのかよくわからないんです。音質自体はクリアなのですが、立体感がつかみにくい感じ。ヘッドホンで聴くのに最適化されているためでしょうか。小島さんによれば、最近のJ-POPにはそういうタイプの音作りが多いとのこと。高級オーディオといえばクラシック音楽、という古典的なイメージがありますが、それなりに根拠があることだったんですね。

■1万円のヘッドホンでも世界は変わる!?

 音質のためにここまでの設備を用意できる人は、あまりいないかもしれません。私も、オーディオマニアがどうして機材に何十万、何百万ものお金をつぎこめるのか、不思議でした。でもこの試聴室の音を体験して、少しその「入り口」がわかった気がします。とにかくいい音を体で浴びると、ヘッドホンで聴くのとは別世界の気持ちよさがあるんです。その気持ちよさにハマってしまうと、気がついたら何百万コース……。なんてこともあるのかも。


 小島さんによれば、例えばヘッドホンでも、1万円以上のものを使うと得られる音質はグッと上がるそうです。それくらいの投資なら、私くらいでも可能ですね。でも、「もっといい音で聴きたい」と考えるようになったらと思うと、ちょっと怖いですね。なお、MacPeople 6月号の「オーディオをはじめよう」では、ズバリ「オーディオ機器はなぜ高価なのか?」というテーマを取り上げております。ご一読あれ。

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