Facebook Japanは、新オフィスのお披露目および記者説明会を行なった。
2013年2月に9年目を迎えたFacebookだが、日本のオフィスができたのは3年前の2010年。初めは原宿のマンションのオフィスから4人で始まり赤坂を経て、2013年2月に今回、公開された六本木オフィスに移転した。
Facebookのロゴが書かれたマットがお出迎え。
受付には阿形と吽形の金剛力士像のポップなイラストが描かれ、訪問者を圧倒する雰囲気。
入ってすぐに、24時間自由に使える調理場のフリースペース。エスプレッソマシーンや各種紅茶からドリンク、軽食やスナックが置かれる。
お酒の好きなスタッフのためにワインセラーまで備える。中にはワインから梅酒、焼酎まで見える。お酒好きには夢のようなオフィスだ。
手前はフリースペースだが、オフィス全体も開放的な空間。
一部のデスクは昇降が可能で座っての作業に加え、デスクを高くして立ったままでの作業も可能。運動不足の解消や気分転換に良いという。手前の昇降スイッチで操作できる。
会議室は“ドンマイ”や“モーニングコール”などのユニークな名称が付けられ、会議室内はその名のとおりのコンセプトでレイアウトされている。ドンマイにはなぜかリラックマがいた。
本棚に囲まれたフリースペースにはある蔵書は蔦谷がキュレーションしたもので、中には……。
うんこ! うんこ! Facebookのオフィスの蔵書にまさかのラインアップで、テンションが上がってしまった。他には東京にまつわる本が多く置かれていた。中にはFacebookのセンスやボトルなどのグッズもあった。
会議室が並ぶ壁の一角には“Write Someting...”と書かれた壁があり、このオフィスに訪れたメディアやクライアントがFacebookの“ウォール”に見立てて、ロゴなどを書き残していた。『JoinTV』の日テレが目立つ。アディダスのロゴも見事。
中にはプラットフォームとしてはライバルではと思われる『LINE』のNHN Japanがスタンプキャラクターを。ほか、GREEなどの書き込みもあった!
ソーシャル関連で注目の企業ローソンのクルーあきこちゃん。NHKや各民放の放送局、KDDIなどケータイキャリアと幅広い企業の書き込みがあり、イラストも多く見ているだけでも楽しかった。
オフィスの訪問に先立って、Facebookの現状についての記者説明会も行なわれた。カントリーグロースマネジャーの児玉太郎氏が、今日までの軌跡や世界の状況を説明。
この2つの世界地図。左はFacebookの人々のつながりを線で可視化し世界地図のカタチにプロットしたもの、アメリカは地形がくっきりとできている。ヨーロッパもはっきりとわかり、日本もどんどんつながりができている。
右は東日本大震災のとき、どれくらい投稿がされたかを円で現わした図。インターネットが安定して動いていたこともあり、Facebookもインフラとして、世界中から日本を気遣うメッセージが送られ、日本に住む外国人や海外に友人を持つ日本人が安否を伝えられた。また震災時には募金ができるFacebookページや、災害用の伝言板を日本独自に立ち上げた。
9年の間にグローバルで10億人の月間アクティブユーザーを獲得。そのうち6.8億人はモバイルでも使っている。友人のつながりは1403億に及ぶという。
初め日本では実名性の魅力を伝えられず、何が問題か試行錯誤していたという。児玉氏もそもそも認知度が足りないのか、また日本の特殊なケータイ事情にも注視し各社のケータイを用い、アメリカから来たエンジニアとともにケータイサイトのつくりかたから研究したという。その日本も2012年末の段階で1900万人強の月刊アクティブユーザーを擁し、その半分以上が1日に1度Facebookを使っている。
51%のユーザーが1日に1回以上Facebookにログイン、またインターネットの利用時間の11%をFacebookが占めているという調査結果もあるという。今後はマーケティングや開発者向けのプラットフォームとして使われていくよう、模索していきたいとした。
続いてセールスディレクターの香川晴代氏が登場。2012年はモバイルのクーポンの提供や“Exchange”のベータ版導入などがあったが、2013年はより多くの企業のマーケティングニーズに応えられるようにしていくとした。
42%の利用者が新製品やサービスの情報を得るためにFacebookを利用。46%の利用者が、Fecebook上のブランドに対して“いいね!”を行なっている。半分の利用者がクーポンや企業の情報、情報のフィードバックのために企業とつながっている。そのため、企業がいろいろな目的を持ってFacebookを利用できるようにする。認知度の向上、アプリの販売、実店舗への集客などそれぞれの目的に合わせて、企業が求める幅広いビジネスニーズに応えていきたいと説明。
Facebookはユーザーが1番活発に使っているのが“ニュースフィード”。そこは個人間の情報交換をしている中に、個人が求める企業が提供するブランドのメッセージが違和感なく混在している状態にある。そのメリットを重視していきたいとした。直近の成功事例に“モバイルターゲットブロック”のキリンビールのキャンペーン例を紹介。一生ぶんのビールを1名にプレゼントするという企画は、3日間で爆発的な結果をおさめ、申し込みが約30万人、Facebookページの新規ファン数を約3万7000人を獲得した。
さらに“ターゲティング”では、利用者が任意で登録している年齢や性別などのデータ、職業や学歴、趣味などの情報からふさわしい広告をふさわしい人たちに見せる“Facebook Exchange”を画面右側だけでなくニュースフィードにも表示できるようにした。
最後に週刊アスキーもFacebook新社屋のウォールに、投稿を刻んでおきました。
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