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Apple基調講演02 ジョブズが封筒からMacBook Airを取り出した日|Mac

2013年03月17日 20時00分更新

 連載第2回目は、「Macworld San Francisco 2008 Keynote Address」。この基調講演の目玉は、初代「MacBook Air」だ。いまではWindowsでもUltrabookという薄型ノートPCが定着しているが、2008年1月に発表されたこのMacBook Airこそが、Ultrabookのひな形となったマシンなのだ。ちなみに、米インテル社が「Ultrabook」の呼称を使い始めたのは2011年。アップルはその3年先を行っていたことになる。

Apple Keynote 02


 ジョブズは冒頭からにこやかだった。前年に発表したiPhoneが成功を収めつつあり、ノリに乗っている時期なのだから当然といえる。それに加えて、「今回もすごい発表があるよ」「アップルはまだまだ伸びるよ」という自信をのぞかせていた。ひととおりのあいさつを済ませると、ジョブズは今回、4つの発表があると宣言。ひとつ目は「Time Capsule」。OS X 10.5 Leopardのバックアップ機能「Time Machine」に対応したストレージ機能付きのWi-Fiルーターだ。画期的な新ジャンルの製品だが、最初に紹介するということは、まだ軽いジャブ程度。これくらいで驚いてもらっては困るよ、という意味だ。

Apple Keynote 02


 続く第2の発表は、iPhoneとiPod touchについて。初代iPhoneは米国内のみでの発売だったが、発売からわずか200日で400万台も売れたことを報告。当時スマートフォンの一番人気だった「BlackBerry」に次いで、第2位の市場シェアを獲得したと語った。iPhoneおよびiPod touchに新機能が加わり、ソフトウェアアップデートでその日から利用可能であることが告げられた。

Apple Keynote 02


 第3の発表は、iTunes Storeで映画コンテンツのレンタルが始まるというもの。主だった20世紀フォックスやディズニー、ユニバーサルなどの主要な配給元と提携したことが発表された。ただし、この時点では米国内のみのサービスであり、日本でのサービスインは数年後のことになる。

Apple Keynote 02


 そして大トリを飾ったのは、「世界で最も薄いノートマシン」として紹介されたMacBook Airだ。当時の薄型ノートとして有名だったソニーの「TZ」シリーズを引き合いに出し、Airがいかに素晴らしいかを自信たっぷりに語った。13.3インチのモニターとフルサイズのキーボードを備え、TZよりも処理性能の高いCPUを搭載するにもかかわらず、TZよりも大幅に薄いと。Airが出るというウワサ自体は以前出ていたため、ある意味予想どおりの発表ではあった。しかしそれでも、ジョブズが茶封筒からAirの本体を取り出したときは、会場が大きくどよめいた。

 ご承知のとおり、その後Airは大いにヒットし、薄型・軽量ノートの代名詞的な存在になっていく。この基調講演の映像では、そのデビューの瞬間に立ち会うことができるわけだ。なお、この回では残念ながら、「One more thing」はなかった。

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