ドコモは2月27日、屋外移動通信環境下での伝送実験で、上り最大約10Gbpsのパケット信号伝送に世界で初めて成功したと発表しました。
実験は昨年12月11日に沖縄県石垣市で行なわれ、平均時速約9キロで移動中の移動局装置から11GHz帯において400MHzの帯域幅でMIMO空間多重技術(複数のアンテナから異なる信号を同時に同じ周波数で送信する技術)を用いて信号を送信し、基地局で受信したもの。
1 MIMO空間多重(8×16本):
複数のアンテナから、異なる信号を、同時に同じ周波数を用いて送信する技術。
2 64QAM変調
データを送信信号に変換する方式の一つ。変換された後の信号を、位相と振幅が異なる64通りの組み合わせで表現する。64QAM変調では、1回の送信で6ビットの情報を送信することができる。
3 ターボ検出
受信側で一度検出した受信情報からその信頼度情報を信号検出にフィードバックして、繰り返し処理をおこなうことにより、受信性能を上げる信号検出法。
今回の実験の仕組みをパケット信号伝送に適用することで、現在Xiの下り最大100Mbpsの約100倍となる、下り最大約10Gbpsの高速通信も可能とのこと。
スマホの実通信速度ではちょっぴりライバルに差を付けられがちなドコモですが、ここで一気に100倍速度が上がれば大逆転です。
早く実用化してほしいですが、月間転送量の制限をあっという間に超えちゃいそうなのが悩ましいですねぇ。
■関連サイト
・NTTドコモ(プレスリリース)
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